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「柴田聡子の新アルバム」#370(2024/3/4)





柴田聡子の新アルバム、すごくよかった!


なにが良いか頑張って説明するか。



全体的に音の感じが好きだね。四方八方から甘くてビターな音がするね。





ジャケもいい。名作恋愛映画のポスターのようだ。



一曲目から引き込まれる。最初の印象として、「あ!今回の柴田聡子、『真剣』やん!」と。今までの柴田聡子に感じていた、強く言うと「軽薄さ」みたいなものが無くなっていて、その雰囲気が好きな人にとっては逆になんやねんだったかもしれないが、命題に対する姿勢が俺は良いと思った。



あと全体的に歌詞が好み。




「Synergy」は特にいいね。たのしい歌詞。





ここ、めっちゃ良い!自分の信念って、蛇くらいしか避けられないかもしれないって感じる時あるけど、仕方ない、そんなもんだ。




アルバムに一貫して「表情」があると思いました。全ての曲が歌われているときの顔が似ている。



あと、各曲が向き合っているテーマがかなりシンプルで巧みです。例えば「白い椅子」などに見られるけど、家具という狭めのテーマでアイデアや視点が行ったりきたりするのが気持ちいい。




そして言葉のリズム感!歌詞にリズムがある方が自分の好みなので、追ってしまうのですが……、


「Side Step」のここ、リズムがめちゃくちゃハマっている。口ずさむのが楽しい。


この曲は語り出しも好きだな

「でかい穴は……」とか言われるので、なになに!?!?と、惹かれる。






「Reebok」。どんなタイトルやねんとは思っているが、爽やかないい曲だ。この部分、とくに「つまらないわたしで居させて」という一節はほんとに妙だ。好きな人が笑うところで自分も笑うという甘酸っぱいような自分の現状を「つまらない私」と言ってくれているのが良い。こんなことを言うとヤボだが、べつに「つまらな」くはない。つまらないつまらなくないの尺度ではかるもんでもない。でも「つまらない」と言っているのがムズムズする。慕情。




「素直」のここはめっちゃ美しい。ゴチャゴチャ言うことない。





最後の表題曲、「Your Favorite Things」も歌詞がいいですね。好きなとこを引用しようとしたけど、切り取れないわ。切り取れないタイプの良さ。聴いてください。ラストに「Movie Light」とちょっと繋がるね。





このアルバム、これからも定期的に聴くことになりそうだし、聴くたびに発見がありそうです。

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