私がbeatmaniaIIDXを始めるまでの話(3)

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ようやく初プレイ

ついにIIDX筐体の前に立った私。勢いで立ってしまったけどこんな難しそうなものできるのだろうか……。
100円を入れてプレイを開始する。モードは初級者向けって書いてあるLIGHT7モードを選択。これは今でいうNORMAL譜面をプレーできるモードだ。
最初なので、いくら初代を経験済みとはいえ慎重派の私なので、レベル1の曲「5.1.1.」を選択した。さいしょにやる定番曲だ。しかし、この曲はBPM101ながら冒頭にいきなり16分トリルが降ってくるとんでもない譜面。ただ、5鍵盤で練習していたから、2つのボタンを交互に押すくらいなら楽勝だった。そこからは密度が下がり、余裕でクリア。なんだできるじゃん!!

調子に乗ってレベル3の曲をやるも難なくクリア。次はFINAL STAGEらしい。そうだ、ラジオで聴いたあの曲をやろう。「RIDE ON THE LIGHT(HI GREAT MIX)」レベルは4。いけるだろうか……。
BPMは180とかなり速く(当時はBPM180以上の曲は少なかったのだ)、8分押しが延々続く。しかも8分押しは7つの鍵盤に満遍なく配置されていた。そういえば当初の運指は今考えるとかなりヤバく、1を左の薬指、残りは右手で3に人差し指、5に中指、7に薬指を置き、246は適当に空いてる指で押していた。5鍵盤の延長で考えてしまったため……。
ただ、最初はこんなものでも大丈夫だった。不慣れな7鍵盤に翻弄され若干ミスが目立ったものの、最後にはゲージが赤いゾーンに残りクリアを果たした。筐体が大きくて派手なこともあり、上手くできると爽快感もひとしおだった。

その日IIDXを何度かプレーして帰った。他にはRyu☆の曲「starmine」が気に入った。この曲のハッピーハードコアというジャンルは当時はあまり馴染みがなかったのだが、底抜けに明るくてアッパーな曲調が自分の心を掴んだ。6thmixは微妙だったからもういいや。これからはIIDXやります。みたいな感じになってしまった。変なこだわりはあまり意味がなかった……。


その後

しばらく定期的にプレイを続けていると7鍵盤の操作にも慣れてきて、高難易度の曲もどんどんクリアできるようになっていった。ただ、当時はVのANOTHERなど今でいう☆12の譜面が入り始めた域で、自分はクリアするなんて一生無縁なものだと思っていた。だから、数年たってクリアができた時にはとても感慨深いものがあった。

その後はゲーム屋で専コンとソフトで4000円で投げ売られてたのを発見する奇跡が起こり、PS2もちょうど購入して、家でサルのようにプレイするものもIIDXに変わっていった。この専コンは使いすぎると凹むから厚紙を入れて調節するやつね。こいつも押した音がうるさく家族の苦情が出たが、さすがに7鍵盤をPSコントローラで操るのは無理!!ということで無視して押し通してしまった。おかげでアーケードでの腕前向上にも大きく役立った。

音ゲーの利点としてマイペースで楽しめることがある。自分自身も躊躇してようやく始めた感じだったのだが、結果かなり長く遊べているので、IIDXに興味はあるが敷居が高そう……という方も是非気軽にチャレンジしてほしいと思う。

こうして、中学高校大学と進学して社会人になってからもIIDXをやり続け、今では33歳のオジサンになってしまったけれど、未だにほぼ毎日のようにIIDXをプレイしている。最初のビートマニアGBの頃から見ると今年で20年が経つことになる。IIDXは昨年20周年を迎え、この5月からはプロリーグが始まることになっている。時代は変わったものだ。
ここまでの記事を書いてきた中でも、IIDXに出会えたのはいくつもの偶然が重なった結果だと感じた。その結果、こんなにも長い時間1つのゲームに夢中になってこれたことは、とても幸せなことなのかもしれない。

カメのような歩みだったが、SINOBUZでSP皆伝を取得し、今は全白を目標にしてまだまだ頑張っている。年齢的な懸念はあるが、できる限り現役で続けていきたいと思っている。これからもよろしくな。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

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