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カジュアル統率者(EDH)ノすゝめ

皆さんこんにちは。初めましての方は初めまして。
がーら(@Garland_poke)です。北千住の亡霊です。最近は新橋か秋葉原によくいます。

実はMTG(マジック:ザ・ギャザリング)を初めてから早いもので1年が過ぎました。
興味を持ったきっかけはゴジラコラボで話題になったイコリア、初めて触ったのは恐らくTSUTAYA北千住のワゴンに転がっていたギルドキット。友人と2人でボロスゴルガリそれぞれを手にスマホでルールを調べながら遊びました。
それから少し経ち、先に始めていた別の友人から”統率者”の存在を教えられ、レンタルデッキを借りて体験した事で一気にMTGの沼に引きずり込まれました。

通常の構築戦とは一線を画した”統率者”というフォーマット。一般のカードゲームに対して、かなりボードゲームに近く政治的なやり取りや多様性があります。
”100枚ハイランダー”という構築や戦術の幅や独自性も魅力の大きな魅力の一つと言えます。

※ハイランダーとは、同名カードをデッキに1枚しか入れる事が出来ない構築の事を指します。
語源は1986年公開の英米合作映画「ハイランダー 悪魔の戦士」という不死の者と呼ばれる男たちが生き残りをかけて争う物語のキャッチコピーである、「There can be only one(生き残れるのはただ1人)」という一文から”1人⇒1枚”になったのが語源と言われています。多分諸説あります。

前置きが長くなりましたが、今回は統率者についてになります。
私はcEDH(競技的な統率者)でなはなく、カジュアルな統率者が好きです。
最近統率者を始めてくれた友人や興味がある方に向けた、統率者を始めるにあたっての準備だったり構築基準、使っているサイトや考え方などを紹介できたらと思って筆を取りました。
興味を実行に移す為のハードルを少しでも下げられたら嬉しいです。
ではいきましょう。

1:統率者(EDH)って?

ざっくりとフォーマットの説明から始めていきたいと思います。

代表的な”統率者”カード(偏見)

ざっくりとだけ説明をすると、
『統率者を含めた100枚ハイランダーのデッキを使用した多人数向けフォーマット』 になります。
詳しいルール等は上記のリンク等から確認して貰った方が早いかと思いますが、特徴としては何と言っても”100枚”ハイランダーですね。
厳密には、基本土地を除くハイランダー構築にはなりますが、カードを1枚ずつしか投入する事が出来ない為かなり構築や戦術に個性が生まれます。
一部禁止カード等ありますが、原則はすべてのカードを使用する事が出来るのも人気な要因の一つだと思います。

このフォーマットは公式からのサポートも手厚く、新パックの発売に合わせてその弾のテーマに沿った構築済みデッキが販売されていたり、昨年には統率者向けのパックが販売されています。

構築済みデッキもかなり出来が良く、買ってそのまま集まって始めてもかなり白熱した対戦をする事が出来ます。
晴れる屋さんのYouTubeチャンネルで構築済みデッキでの対戦動画もありますので、気になる方は覗いてみてはいかがでしょうか。


2:デッキ構築

パワーレベルの目安

一緒に遊ぶ相手のパワーレベルは大事です。一人だけ札束みたいなデッキで3ターン4ターンでゲーム決められても他の3人は楽しくありませんよね。見知った相手であっても初対面であってもこういった目安があるとお互い安心できるかと思います。
ちなみに、この表だと構築済みデッキは1-2に該当していますが、恐らく構築済みは3、強化して4が丁度いいんじゃないかと感じています。多少強化しても毛が生えた程度です。クラスが変わる程パワーバランスに差は生まれません。(多分)
5-6位から明確に勝つ為の手段が生まれてくる印象です。コンボなんかが良い例ですかね。そこから上はその手段に向けてデッキ最適化をしていく事になります。

レベルの概念が若干曖昧ですが、殆どの方が構築済みから始めるかと思います。これからMTGを始めるなら尚更ですね。
段階を踏んで改造の目安を見ていきたいと思います。
好きな伝説のクリーチャーで組みたい!という方も当てはめつつ見て頂ければと思います。

2-1 統率者(ジェネラル)を選ぼう

植獣形態、ビオランテ(死の頂点、ネスロイ)

まずは使いたい統率者を探しましょう。それが決まったらその色に合わせてデッキの構築になります。初めての方は構築済みから入る事をお勧めします。
既に”これ”と言った統率者を心に決めているのであればそれを使いましょう。構築の手間が増えますが、楽しさと達成感は格別です。
好きなカードで戦うのが一番モチベーションに繋がりますしね。
イラストで決めるの勿論アリです。私が最初に選んだ統率者は「植獣形態、ビオランテ」でした。ゴジラシリーズが好きだったのもありますがほぼ見た目で選びました。
自分の推しでどうやったら勝てるかを考える時間が私はすごく好きです。

2-2 同時期に発売されたパックを見よう

左から「人間※」「ゾンビ」「スピリット」「吸血鬼」のテーマ的収録カード一例

まずは買った構築済みデッキや心に決めた統率者と同時期に発売されたパックのカードリストを見てみましょう。
今発売しているイニストラードの構築済みデッキで言えば、キーワードとして「人間」「ゾンビ」「スピリット」「吸血鬼」の部族中心の4テーマになります。

真夜中の狩り、真紅の契りのカードは上記4部族に「狼男」を追加した5部族を中心として成り立っています。人間で言えば+1カウンター、ゾンビならゾンビトークン、スピリットであれば降霊、吸血鬼なら血トークン等、構築済みデッキの統率者に合わせたポイントを押さえてカードを探してみましょう。現実的に投入するかどうかは別として、候補カードは結構出てくると思います。
候補カードが出揃ったら相性の良さそうなものをピックアップして交換していきましょう。抜くカードの目安としては、他のカードや統率者と効果に関連性が薄い物を選んでいくのが良いと思います。
単体でゲームが終わる様なもの以外は、統率者との関連性を優先する方が断然に良いです。もしくは潤滑剤ですね。ドローやマナ能力を持つカードは積極的に入れたい所です。
マナカーブは大切ですが、コンセプト的に歪になる山もありますので統率者とよく相談しましょう。

※シガルダは人間強化なので一例にしております

2-4 先人の知恵を拝借しよう

仮にスタンダードのカードで括ってもかなりの枚数があります。MTGアリーナをやって居る人であれば、アリーナで調べたり何となく思いついたりしますが、そうでない人にはスタンダードプールだけでも難しく感じると思います。ましてやほぼすべてのプールが使用可能とあっては尚の事です。
そういう時はいつまで悩んでいても仕方ありません。先人から知恵を拝借してしまいましょう。
同じ構築済みデッキを買って改造している人を探してその人の構築から知識を補うのです。オリジナルでも同様です。TwitterでもGoogle先生でも良いです。統率者の名前で検索してみましょう。最近の構築済みデッキであれば相性のいいカードがゴロゴロと出てきます。後はお財布や家族とよく相談しましょう。

上記にある上2つのサイト(EDHREC・DECK-UP)ですが、それぞれ他の人が作っているデッキを見る事が出来ます。統率者の名前で検索をすれば他の人がどんなカードを使っているのかが一目でわかります。
EDHRECは海外のサイトになる為、基本英語になってしまいますが、カード名でGoogleや通販サイトで検索すれば英語名と日本語名はリンクしているので探すのはさほど難しくはありません。
データの数が膨大で、採用率や直近で採用され始めたカード等数字で何となくわかる点が多いので、この手間が面倒でなければかなり便利なサイトと言えます。
DECK-UPは日本のサイトになる為、一目で名前やカードの効果を確認出来ます。自分でデッキを組む事も出来るので、買い物をする前にリストアップするには丁度いいですね。ただ国内からのデータのみになる為、やはり統率者の盛んな海外と比べるとややデータの量が物足りなく感じますね。マイナーな統率者を使おうとした時はEDHRECの方が参考になるかもしれません。

3つ目のWisdom Guildですが、こちらはカードの価格や、条件に合うカードを探す時に便利です。色や部族で絞ったり、“呪禁”や“プロテクション”などのキーワードでも検索をかけることが出来るので、オリジナルでデッキを組む時にとても便利です。私は自分で相性の良いカードを探していく感じが宝探しみたいでワクワクします。


2-4 コンボカードや汎用パーツを知ろう

先人の知恵を借りようにも、どのカードがどんな風に強いのかがわからない事には使いこなす事も出来ませんよね。
という事でお次はマナ加速やドローなど汎用的な活躍を見込めるカードや勝負を決める必殺コンボに必要なパーツカードのお勉強です。
マナはゲームの基本です。土地を加速する為のカードや、マナを生み出すアーティファクト、クリーチャーは一定数入れましょう。マナが安定しないデッキはゲームになり難い為”楽しい”ゲームを目指すなら枚数は余り妥協しない方がいいと思います。(高いカードを使うかどうかは個人の判断です。安いマナアーティファクトはいくらでもあります)

次にコンボの採用基準ですが、統率者の能力に関連性があったり、コンセプトに関連性がある物が優先されます。わかりやすい所ですと、血トークンを多く発生させる吸血鬼であれば、”アーティファクトの生贄”がトリガーでダメージに変えるカードや追加ターン等のアクションが取れるカードと相性がいいです。無限コンボと行かずとも、ゲーム終盤に削り切る為に必要な回数起動出来るなら十分採用価値のあるコンボと言えると思います。
日本のサイトであれば上記3つのサイトを、私が初めたばかりの頃によく見ておりパーツ等を探す際の参考になればと思います。

踏み込んだ所では”コンボパーツ”を知っておく事で相手のコンボに先手を打つ事も出来ますね。無理に覚える必要は勿論ありませんが、こういった知識は絶対に無駄にはなりませんので気になる方は眺めて見てはいかがでしょうか。
あくまでサイトは参考ですので、更に知りたい方はどんどん検索しましょう。知識は武器です。大体裏切りません。


2-5 実際に対戦してみよう

これに関しては、”構築”というより”調整”になりますが、仲間内での対戦や店舗でのフリプ会やイベント等で人と統率者をしている中で自身と共通する色の統率者を組んでいる人のデッキから飛んでくるカードには特に注目してみておきましょう。
自分のデッキとも相性が良さそうなカードやストレージに眠ってるけど結構強いカード等多種多様なカードを見る事が出来るはずです。
始めたばかりでカードプールがまだ把握しきれない方は実際に遊びながらカードを覚えるのが手っ取り早いと思います。仲間内なら気兼ねなく価格帯や買った場所等の話もしやすいですし、どんどん遊んでゲームにも慣れていけるので一石二鳥ですね。


3 カジュアルという考え方

最近私の周囲で統率者を始めてくれる人が増えてきてくれたり、興味を持ってくれる人がちらほらいたりして大変嬉しい限りです。私個人としては別にガチデッキを組んでいるわけでもなく、いいとこ6か頑張って7かなぁのレベルです。
最近始めてくれた友人や、たまにSNSでも「カードプールが広くて不安」や「カードが高い」なんて敷居が高そうなイメージを持ってる声をちらほら見ます。私も未だに同じような事を思ってます。対戦してても知らんカードばっかりだしルールの認識も甘いです。宝石の睡蓮や魔力の墓所なんて高くて買う気もしません。
こんなんでも十分です。デッキの組み方がわからなかったら最悪誰かに組んで貰うか転がってるレシピを使えば良いです。シナジーのあるカードがわからなかったらSNSでもなんでも使って聞いてみればいいです。MTGおじは皆優しいのでたくさん教えてくれます。高いカードなんて無理に買わなくていいです。別に安くてそこそこ強いコンボは存在します。
ただ、そこから後1歩2歩先に進もうとされる場合は高いカードや知識の壁を超えないこといけません。その時は腹をくくりましょう。私は当分無理です。

「カジュアルだから無限コンボを使わない」別にそんな事は無いです。ただ、そのコンボを入れる事によってデッキのレベルが上がります。別に無限コンボが悪いわけではなく、レベルが離れた相手と行うゲームは間違いなく一方的なものになる、という事です。
折角構築済みデッキが多く参入のハードルが低い統率者なので、高いカードが無いと遊べない、楽しくない、なんてレッテルは持ってほしくないのです。楽しみ方は自分次第です。

3-1 遊び方の提案

レベルを合わせるのにわかりやすい基準を設ける事が出来れば統率者戦はかなり障害の少ないフォーマットになると思っています。
この提案がすべてではありませんが、可能性の一つとして受け入れて貰えれば幸いです。

1:構築済みのみ
 文字通り箱出しの状態で遊ぶ事です。初心者の方とやるならこれが一番手っ取り早いと思います。友人を沼に落としたい方は1個買って持っておく選択肢はかなり重要な気がします。
店舗で貸し出しているレンタルデッキが人数分あるのであれば、お店の方にレベル帯の確認をしてからそれを使うのも全然ありだと思います。お金かかりませんし。私も初めてはレンタルデッキだったので、入口としては十分すぎると思います。

2:設定金額を設ける
 構築済みだけでは好みが被ってしまったり、使いたい統率者が使えなかったりする方も出てくると思います。そこで一つの縛りとしてデッキに設定金額を設ける方法です。構築済みに合わせるのであれば3,000~4,000円程でしょうか。構築済み+αの想定として5,000円としても良いかもしれません。
設定金額を設ける事でデッキとして出来る事の上限値が実質的に決まってきますので、自ずとデッキ同士の力関係がある程度拮抗します。箱出しの次のステップとしてみると丁度良いかもしれません。
これを10,000円や30,000円と段階を決める事でデッキのパワーこそ上がりますが一方的なゲームにはなり難いんじゃないかと思います。

3-2 実際に遊んでみて

箱出しでの対戦はしていませんが、実際に設定金額を設けた統率者で先日1月9日(日)に、TCGCafe&Bal Fellowsさんにて開催された、1万円統率者戦イベントに参加してきました。

私が今回使ったのは左上に居る【結ばれた者、ハラナとアレイナ】です。
自身の戦闘毎に速攻の付与とパンプアップが出来るのでガシガシとクリーチャーを強化して殴り勝つコンセプトです。“+1カウンター”や“戦闘開始時”のキーワードに注力し相性の良いカード等を探しデッキの構築を行いました。
この日は15時開始のイベントでしたが、気付けば6,7時間はしていたかと思います。パワーバランスが拮抗していたり、カードパワーの問題もあり1戦の平均時間は長かったですが、一方的な場面が少なく全員が何かしらでゲームに参加していた為非常に楽しい時間を過ごせました。
最後に普通の統率者も1戦だけ行いましたが、展開力やパワーがやはり格段に違いましたね。高いカードってやっぱちゃんと強くって笑っちゃいましたね。

制限がある中でカードを探す時間も楽しかったですし、想像以上にちゃんとレベルが釣り合ったのでゲームになって楽しかったです。
赤単が2人居た回はいつ退場してもおかしくない状況だったので生きた心地がしませんでした。

カジュアルに楽しむ形として、1万円で1デッキなので手持ちのカード中心に組めばかなり安くデッキを組むことが出来ました。そこそこカードを持っている人ならもっと気軽に組めるので是非やってみて頂きたいですね。
始めたての人でも構築済み+αで十分戦えるので無理のない範囲で楽しんで貰えると思います。


4 最後に

すごくざっくりの説明にはなりましたが、似たような記事は多分たくさんあるので参考程度にして貰えれば幸いです。

最近ではモダンが楽しく、高いカードを買う感覚が若干バグりつつあって怖いですが非常に楽しくMTGを遊ばせてもらっています。
フォーマット的には、スタン(アリーナ)・パイオニア・モダン・パウパー・統率者(パウパー含)となんか気付いたらすごいことになってました。どのフォーマットも違う良さが合ってすごくいいです。モダンも一応1万円くらいでそこそこの山は組めます。設定金額レギュレーションはモダンでやっても楽しいと思いました。

ポケカのジムバも含め平日もイベントにちょこちょこ参加していこうと考えているので、もし対面したら仲良くしてください。
MTGはまだまだ知識不足なので色々教えて頂けると喜びます。
Twitterでも大した事は言いませんがもしよければ何卒。
聞いてもらえれば私の浅い知識の中で良ければ全然答えます。

それでは。


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