おすすめの運動療法

膝の痛みがあると知らず知らずのうちに足に力を入れなくなり足の筋力が低下します。下肢の筋力低下は体幹に影響し 腰痛や心肺機能低下の原因となります。そのため、下肢および体幹の筋力訓練や全身のストレッチが必要です。

当院でおすすめの運動療法(下肢筋力訓練)を御紹介します。

1)  SLR (大腿四頭筋訓練) 

大腿四頭筋は大腿の前面にある筋肉です。膝をしっかり伸ばした状態で足を挙げます。挙げる角度の目安は20~30度ですが、膝をしっかり伸ばした状態で踵を10cmくらい浮かせれば大丈夫です。反対膝を曲げて起きた状態では、自分の筋肉の緊張を見ながら意識して行うとより効果的です。

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2)  股関節外転筋訓練

股関節外転筋(中殿筋)は股関節を開いたり、片足立ちの際に股関節を安定させる筋肉です。中殿筋を鍛えることで歩行が安定します。

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3)  ハーフスクワット

ハーフスクワットは膝を曲げる角度が通常の半分くらいのスクワットです。膝の痛みがでない程度に膝を曲げて行ってください。スクワットは体幹 大殿筋 大腿四頭筋 ハムストリングス(大腿後面の筋肉) 下腿三頭筋(ふくらはぎ) の複合運動です。大臀筋を鍛えると骨盤が安定し体幹が安定しますし、体の中でも大きな筋肉を鍛えることで体の基礎代謝が上がります。下腿三頭筋(ふくらはぎ)を動かすと体の血流が良くなります。

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4)  膝挙げ運動(腸腰筋訓練)

姿勢を真っ直ぐにして膝を挙げる運動です。腸腰筋は歩く時に足を挙げる筋肉です。股関節を安定させる働きもあります。地面を蹴って前に進む時や仰向けになった状態から起き上がるときに働きます。腸腰筋が低下すると姿勢を保つことが困難になります。腸腰筋を鍛えることで体幹が安定しバランス能力が向上します。

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5)  踵挙げ運動(下腿三頭筋訓練)

ふくらはぎの力で踵を持ち上げる運動です。ふくらはぎを鍛えると床を蹴って前に進みやすくなります。ふくらはぎは全身の血液循環に影響しますので、むくみや冷え性の改善も期待できます。また、踵挙げ運動は足の裏の筋肉を鍛えることもできますので床をしっかりつかむことで歩行能力が向上します。      つま先挙げ運動(前脛骨筋訓練)も一緒に行うと効果的です。

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6)  フロントランジ

大殿筋 大腿四頭筋 ハムストリングスの筋力訓練ですが、ハーフスクワットと比べて少し難しいです。前脚の膝をつま先より前に出すと膝の負担が強いので注意してください。背筋を伸ばし胸を張って頑張ってください。

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