見出し画像

【遊戯王】令和六年のギャラクシーアイズ【OCG】

はじめに

光の竜

 アニメ『遊戯王ZEXAL』の主要登場人物である天城カイトが使用するデッキ。それが《銀河眼の光子竜(ギャラクシーアイズ・フォトン・ドラゴン)》がエースモンスターとして君臨する【ギャラクシー】【フォトン】【ギャラクシーアイズ】です。
 〇〇眼(アイズ)という名前、光属性、ドラゴン族、レベル8、攻撃力3000・守備力2500というものは遊戯王というカードゲームの象徴ともいえる《青眼の白龍(ブルーアイズ・ホワイト・ドラゴン)》と共通しており、遊戯王という作品において重要な位置づけのモンスターともいえるでしょう。
 アニメで登場した遊戯王のテーマに多いこととして、カードの効果こそOCGオリジナルのテーマに劣る反面、ファンサービスかアニメ放映終了後にも数年周期で新規カードが追加され数年経ってそれなりの強さになる傾向があります(アニメ放映中にも関わらず強かった【BF】【シンクロン】【EM】【トリックスター】【転生炎獣】から目をそらしながら)。

時の竜

 そんな【ギャラクシー】ですが、アニメZEXAL放映終了後10年経過したこの2024年に『デュエリストパック 輝光のデュエリスト編』においてカイトと並びもう一人のギャラクシーアイズ使いである敵陣営のキャラ・ミザエルの新規カードによって相対的に強化されました。
 今回はそんなミザエルの操る【タキオン】の新規カードを加え、さらに強化された【ギャラクシー】【フォトン】【タキオン】の連合軍ともいえる【ギャラクシーアイズ】デッキについて簡単にではありますが、解説していければと思います。

先攻後攻どっちが強いか?

後攻が不利にならないやべーやつら

【ギャラクシーアイズ】といえば《No.62 銀河眼の光子竜皇》もとい《CNo.62 超銀河眼の光子龍皇》や《No.107 銀河眼の時空竜》の攻撃力を《銀河眼の残光竜》や《銀河衛竜》で強化してのワンショットキルの印象が強いですが、現代の高速化かつインフレしまくった遊戯王OCGにおいてそれらのワンショットキルが決まるのは稀です(決まらないわけではないですし、爽快感は抜群です)。
 そのため【ギャラクシーアイズ】も先攻で展開し、強力な制圧効果を持つモンスターを複数並べた方が勝率はぐっと上がるといっていいでしょう。

先攻展開のために必要な3種のカード

時の人

 遊戯王の環境を荒らしまくったかつての猛者たち(【炎王スネークアイ】【イシズティアラメンツ】【クシャトリラ】など)や現在遊戯王で環境デッキとなっている【デモンスミス】や【天盃竜】といったデッキはいずれも1枚のカードから展開が可能なデッキです。しかし、残念なことに【ギャラクシーアイズ】には現状1枚初動足りえるカードはなく、以下に提示する3枚のカード(1枚は共通、もう1枚はどちらか1枚)が必要と言えます。

《銀河戦士(ギャラクシー・ソルジャー)》

10年戦士

 登場自体は2014年とかなり古いカードですが、未だに現役の古参モンスター。レベル5の上級モンスターですが、手札の光属性モンスター1体をコストに守備表示で特殊召喚が可能、かつ召喚・特殊召喚成功時にデッキから同名含むギャラクシーモンスター1体をサーチできるデッキのエンジンとなりえるカードです。
 レベルが5のためX召喚に使いにくいところはありましたが、現在はレベル変更が可能なカードの登場やL召喚の追加によりフィールドに棒立ちすることも少なくなりました。

《フォトン・デルタ・ウィング》

遅い方がいいこともある

 アニメ本編には何度か登場していましたが、カード化されたのはアニメ終了から9年後の2023年。カード化自体は遅かったですが、遅い故にアニメではなかった召喚成功時に同名モンスター1体をデッキ・手札から守備表示で特殊召喚できる効果が追加され大幅に強化されました。
 その効果を使用したターンは光属性モンスターしか特殊召喚できなくなりますが、それを差し引いても召喚権1つで光属性・ランク4のX召喚に繋げられるのは魅力的と言っていいでしょう。

《銀河百式(ギャラクシー・ハンドレッド)》

ハンドレッドなのにひゃくしきって読んじゃうよね

 2022年に登場した永続魔法であり、発動時の効果処理として【フォトン】または【ギャラクシー】の名を持つモンスター1体を墓地に送ることができる効果、1ターンに1度、自分フィールドに《銀河眼の光子竜》が特殊召喚された場合、相手のEXデッキを確認し、そのうちの1体を除外する効果or【No.】モンスター1体を自分フィールドに特殊召喚する効果を持ちます。
 2つとも有用な効果ですが、やはり重要なのは発動時の効果処理としてフォトン・ギャラクシーを墓地に送る効果であり、墓地で発動できるモンスターを優先的に墓地に送りたいですね。

※これ以降、以下の略称を使います。
NS:通常召喚 SS:特殊召喚 Ef:効果発動
XS:エクシーズ召喚 LS:リンク召喚

先攻展開例①:《フォトン・デルタ・ウィング》+《銀河戦士》


※相手から一切の妨害を受けないという想定で展開します。

必要カード《フォトン・デルタ・ウィング》《銀河戦士》

①:フォトン・デルタ・ウィングをNS
②:フォトン・デルタ・ウィングEf⇒2体目を守備表示でSS
③:2体のデルタ・ウィングで《銀河光子竜》をXS
④:銀河光子竜Ef⇒素材1つを取り除き、デッキから《フォトン・エンペラー》をサーチ
⑤:手札の《銀河戦士》Ef⇒エンペラーをコストに自身を守備表示でSS
⑥:フィールドの戦士と光子竜、墓地のエンペラーEfをそれぞれ発動(光子竜効果は戦士を対象)⇒墓地からエンペラーSS(光属性の召喚権+1)、光子竜効果で戦士のレベルを5⇒8に変更、戦士Efで《銀河の魔導師》をサーチ
⑦:+1された召喚権で魔導師をNS
⑧:魔導師Ef⇒魔導師をリリースしてデッキから《銀河百式》をサーチ
⑨:銀河百式発動⇒発動時のEfで《フォトン・ジャンパー》を墓地へ
⑩:墓地のフォトン・ジャンパーEfで《銀河遠征》をサーチ
⑪:銀河遠征Ef⇒《銀河眼の残光竜》を守備表示でSS
⑫:レベル8となった戦士と残光竜で《神影金龍ドラッグルクシオン》をXS
⑬:XSしたドラッグルクシオンEf⇒《銀河眼の時源竜》をサーチ
⑭:時源竜を自分フィールドに守備表示でSS
⑮:時源竜Ef⇒《タキオン・トランスミグレイション》をサーチ
⑯:ドラッグルクシオンEf⇒X素材2つを取り除き、《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》をドラッグルクシオンを素材にXS
⑰:X素材として取り除かれた残光竜Ef⇒デッキから《銀河眼の光子竜》をSS
⑱:銀河百式Ef⇒相手EXを確認し、モンスター1体を除外
⑲:エンペラーと時源竜で《No.90 銀河眼の光子卿》をXS(守備表示推奨)
⑳:銀河眼の光子竜と銀河光子竜で《銀河眼の煌星竜》をLS
㉑:煌星竜Ef⇒墓地の銀河眼の光子竜をサルベージ
㉑:タキオン・トランスミグレイションをセットしてターンエンド

先攻展開例① 最終盤面(4妨害)


〇メインモンスターゾーン
《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》(魔法1回無効)
《No.90 銀河眼の光子卿》(効果破壊耐性+モンスター効果1回無効・破壊)
〇EXモンスターゾーン
《銀河眼の煌星竜》(SSモンスター1体を破壊)
〇魔法・罠ゾーン
《銀河百式》
《タキオン・トランスミグレイション》(カウンター罠)
〇手札
《銀河眼の光子竜》(煌星竜用コスト)
※相手
EXモンスター1体被除外

 手順自体は多いですが、ドラッグルクシオンと時源竜の登場により安定して4妨害を構えることができるようになりました。マスターデュエルのカードプールでは煌星竜+光子卿の2妨害止まりということも多いので、タイタニックとトランスミグレイションを構えることができるようになったのは非常に大きいです。
 相手ターンドローフェイズに《拮抗勝負》のケアとして光子卿で2枚目の時源竜をサーチし、相手フィールドに守備表示で特殊召喚すれば、タキオン魔法・罠をさらにサーチすることが可能です(相手デッキがランク8主体のデッキの可能性もあるので注意が必要ですが)。

先攻展開例②:《銀河百式》+《銀河戦士》

必要カード:《銀河戦士》《銀河百式》

①:《銀河百式》を発動⇒発動時Efで《フォトン・ジャンパー》を墓地へ
②:墓地のジャンパーEf⇒《銀河天翔》をサーチ
③:《銀河天翔》Ef⇒ライフ2000をコストに墓地からジャンパー、デッキから《銀河戦竜》を守備表示でSS
④:ジャンパーと戦竜で《銀河光子竜》XS
⑤:銀河光子竜Ef⇒素材1つ(銀河戦竜)を取り除き、デッキから《フォトン・エンペラー》をサーチ
⑥:手札の《銀河戦士》Ef⇒エンペラーをコストに自身を守備表示でSS
⑦:フィールドの戦士と光子竜、墓地のエンペラーEfをそれぞれ発動(光子竜効果は戦士を対象)⇒墓地からエンペラーSS(光属性の召喚権+1)、光子竜効果で戦士のレベルを5⇒8に変更、戦士Efで《銀河の魔導師》をサーチ
⑦:魔導師NS⇒魔導師Ef魔導師リリースし《銀河の召喚師》をサーチ
⑧:レベル8となった戦士とエンペラーで《No.90 銀河眼の光子卿》XS
⑨:増えた召喚権で召喚師NS⇒召喚師Efで墓地の魔導師SS
⑩:墓地の戦竜Ef⇒自分フィールドに光属性・レベル4モンスターがSSされたので自身を墓地からSS
⑪:魔導師Ef⇒自身を再度リリースし、デッキから《銀河眼の時源竜》をサーチ
⑫:戦竜Ef⇒自身と召喚師のレベルを8に変更
⑬:レベル8となった戦竜と召喚師で《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》をXS
⑭:時源竜を守備表示でSS
⑮:時源竜Ef⇒《タキオン・トランスミグレイション》をサーチ
⑯:銀河光子竜と時源竜で《銀河眼の煌星竜》をLS
⑰:煌星竜Ef⇒墓地の時源竜をサルベージ
⑱:タキオン・トランミグレイションをセット

~ターンエンド~

⑳:相手ドローフェイズに光子卿Ef⇒デッキから《銀河眼の光子竜》1体をサーチ

先攻展開例② 最終盤面(4妨害)

〇メインモンスターゾーン
《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》(魔法1回無効)
《No.90 銀河眼の光子卿》(効果破壊耐性+モンスター効果1回無効・破壊)
〇EXモンスターゾーン
《銀河眼の煌星竜》(SSモンスター1体を破壊)
〇魔法・罠ゾーン
《銀河百式》
《タキオン・トランスミグレイション》(カウンター罠)
〇手札
《銀河眼の光子竜》(煌星竜用コスト)

 銀河百式+銀河戦士の2枚初動でも4妨害を構えることができました。
しかし、①と比べて②は銀河天翔を絡める関係上、制約で非ギャラクシーモンスターである《神影金龍ドラッグルクシオン》をXSできないことや、銀河眼の光子竜をSSしていないため、銀河百式の相手EX除外ができないなど、①に比べて相手に対しての妨害が少なくなっています。
 とはいえ、こちらは召喚権を使わずに展開できるので、《フォトン・デルタ・ウィング》が初手にあればこの盤面に《輝光竜フォトン・ブラスト・ドラゴン》を追加してフィールドのモンスターに効果破壊耐性を付与するなど、更なる上振れ展開も狙うことができます。

 どちらの展開にも共通している点として、相手ターンに動ける3体(光子卿・タイタニック・煌星竜)を出すことが終着点となります。

上記展開する上での弱点

絵違いマウントやめて

 以上2つの展開ルートを紹介しましたが、弱点としてはありとあらゆる手札誘発に弱いというところです。
 とりわけ、このデッキのエンジンともいえる銀河光子竜に対して《灰流うらら》《エフェクト・ヴェーラー》《PSYフレームギア・γ》《無限泡影》を撃たれてしまうと途端に何もできなくなってしまいます。
 ちなみにこのデッキを使っていると銀河光子竜を出す経緯のデルタ・ウィングや銀河天翔に灰流うららや無限泡影を撃たれることもありますが、銀河光子竜のⅩ召喚前に撃ってしまうともう一つの展開ルートに必要なカードを引いていた場合防げなくなってしまうので、仮に【ギャラクシー】を相手にする場合は、銀河光子竜のサーチ効果にチェーンする形でこれらのカードを撃ちましょう。
 ちなみに《増殖するG》を使う場合はデルタ・ウィングや銀河天翔にチェーンする形で撃つと効力を発揮します。マスターデュエルであれば、これだけでサレンダーされることも珍しくはありません。
 当然ではありますが、《墓穴の指名者》《抹殺の指名者》に防がれることは考慮しておいてください。

デッキレシピ

入れ替え候補

《時空の七皇》+《No.102 光天使グローリアス・ヘイロー》

シングル価格高すぎる

 《時空の七皇》は手札1枚を戻し、EXデッキのNo.101~No.107を見せることでそのモンスターのランクと同じレベルを持ち、同じ種族または属性のモンスター1体をサーチできるカードです。
 《No.102 光天使グローリアス・ヘイロー》は光属性であることとオーバーハンドレッド・ナンバーズであるくらいしか共通点はありませんが、このカードを入れておくことで時空の七皇で光属性・レベル4の《フォトン・デルタ・ウィング》や後述する《時空の雲篭》をサーチすることができます。

《時空の雲篭》

かわいい

 ベビー・タキオンこと《時空の雲篭》は通常のドロー以外の方法で手札に加わった場合特殊召喚できるモンスターで、自身をリリースすることでデッキから【タキオン】モンスターを特殊召喚できます。
 現状メインデッキに入るのは時源竜のみなので、ドラッグルクシオンや時空の七皇でこのカードをサーチしそのまま特殊召喚⇒リリースして時源竜を特殊召喚、という流れを作ることができます。
 また、光属性・レベル4なので、銀河戦竜が墓地にいればあちらの蘇生効果のトリガーにすることもできます。

《無限竜シュヴァルツシルト》

∞な夢の後の

 《限界竜シュヴァルツシルト》のリメイクカードであり、このカード1枚で召喚権を使わずランク8のⅩ召喚に繋げることができますが、この効果を発動するターン、EXデッキから特殊召喚できるのがドラゴン族のXモンスターだけになってしまうため、妨害効果持ちの光子卿(戦士族)やLモンスターの煌星竜を出せなくなってしまいます。
 そのため、先攻展開ではあまり使いたくないカードではありますが、後攻ワンショットキルを狙う場合はこのカードから残光竜を特殊召喚し、光子竜皇のⅩ召喚に繋げましょう。

おわりに

 今回、いち【ギャラクシーアイズ】デッキを愛用している身として先攻での展開例2つを挙げさせていただきました。ⅩやYoutubeなどのメディアではより詳しく考察されている方もおり、より簡単かつより強固な盤面を作ることができるルートを提案されている方もいらっしゃるでしょう。
 かくいう私も対人戦はマスターデュエルのみで紙でのリアルデュエルの経験は皆無なので、私の記事を見ていただきつつ、様々な意見を見たうえで自分ならではの【ギャラクシーアイズ】デッキを組んでデュエルをしてみてください。

 最後に。


 ギャラクシーアイズは







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?