菊花賞全頭短評

アサマノイタズラ

評価:B(能力:B、血統:C、展開:B、騎手:B)

前走は入れ代わり立ち代わりハナを奪い合うような展開で前が完全に崩れて有利な展開ではあったが、後方から外を回してしっかりと末脚を伸ばしたことは評価したい。NIKKEI賞や皐月賞は直線でかなり不利を受けていたので正直度外視できる。展開的にはペースが早くなるようには見えないので、ある程度馬群が密集すると思うので、この馬にとって有利な展開になる。後は、必ず後ろからの競馬となるので直線差せるかどうか。能力的にはここでも勝ち負けできるが、長距離になってどうかというのとポジション的にふりを受けたりと馬群に影響されるので、できるなら外目の枠でいきたい。

アリーヴォ

評価:C(能力:C、血統:B、展開:C、騎手:B)

前走は不良馬場で前崩れで後方から末脚一気で勝つことができた。馬場によらず好走できるのは強み。血統的にも長距離になっても大丈夫ではある。唯一不安といえば、後傾戦のラップだとキレ負けしているところだが、長距離になることでキレ味がそこまで必要なくなるのはこの馬にとってのメリットか。ただ出足がよくないので、後方からだと、有力馬のステラヴェローチェやアサマノイタズラと比べて強調したい材料はない。

エアサージュ

評価:C(能力:C、血統:B、展開:C、騎手:C)

前走は淡々とラップを刻み、2着の馬に4角でかなり寄せられるが、粘りがちで二の足はないが、直線でも失速せず伸びていた。しかしながら、阪神の坂で逃げ切れるような脚を持っているようには見えない。洋芝適正はあり、現在の阪神のトラックにはそこそこ合っているが、逃げ切って入着はさすがに難しいか。鞍上がかわるのもマイナス。

オーソクレース

評価:A(能力:B、血統:A、展開:B、騎手:A)

前走調教もそこまでよくなく状態も芳しくないように見えたが、それでも3着まで食い込んでくるのは馬の能力と騎手の力か。多少直線でのズブさはまだ残っているが、走りはだいぶ良化してきており、この距離でも好走できると思われる。ポジション的にも中団につけて、騎手もトップジョッキーなのでうまく折り合いをつけられることを考えるとどのような展開でも結果をだしてくれるのではと期待される。最終追いきりを見てだが、良化しているなら軸筆頭候補と思われる。

グラティアス

評価:C(能力:C、血統:B、展開:C、騎手:B)

皐月賞からだんだんとレースの内容が悪くなってきて正直かなり前走の内容は悪かった。いきっぷりはいいが、よすぎて直線全く伸びておらず、操作性があまりよくない馬にみえる。血統的には距離伸びてもまったくこなせるようにはみえるが、気性的には伸びて好走するようには全く思えず、内目の枠で折り合いがつけられそうな展開にならなければ好走は難しいだろう。

ステラヴェローチェ

評価:A(能力:A、血統:B、展開:C、騎手:B)

前走あのどろんこ馬場を後ろから直線だけで差し切るのは能力の圧倒的な高さを感じられた。とはいえ、かなり後方からの競馬が続いており、距離伸びて直線だけで差し切るのは、京都競馬場での開催ではない今回だとかなり厳しいだろう。現時点での能力だけなら抜けているので、何らかの印は必ず打たなければならない。

セファーラジエル

評価:C(能力:C、血統:B、展開:B、騎手:C)

前前走は圧倒的な勝ちっぷりだが、相手がそこまで強くないのでそこまで強調材料ではない。出足が良くない馬で、前走はトラックバイアス的には有利に働いたにもかかわらず後方すぎて全く勝負にならなかったので、取り立てて買える要素がない。追いきりでの状態と枠次第で紐にいれるかどうかか。

タイトルホルダー

評価:B(能力:A、血統:B、展開:B、騎手:B)

先行しての粘り込みには定評がある馬で皐月賞や弥生賞では波乱を演出した。前走も追いきりの時点ではこれ以上ないくらい状態が良かったので本命にしていたが案外な競馬で、外からどんどん馬に入られてポジション下げて最終的には入ってきた馬が垂れて直線追うこともできず、ブービー負けとトライアルにしてもよくない結果となってしまった。前走の着順自体は評価対象外でもいいが、今回前に行きたい馬がそこそこいて、出足がよいこの馬が先行してしまい、外からまた入られると前走同様身動きが取れなくなる可能性が高い。ある程度は抵抗するが、やはり長距離で折り合いをつけたいので、無理に先行してくる馬に付き合わないことを考えるとポジションが難しい。逆にこの馬は外目の枠のほうが良さそう。

テーオーロイヤル

評価:B(能力:C、血統:A、展開:B、騎手:C)

前走は騎手の好騎乗で内を一頭だけうまく立ちまわって伸びてきて勝利。この距離でも差せる脚は残っているので、血統的にも伸びて全く問題ない。出足がついて中団につけさえすれば、一発の可能性はある怖い一頭。

ディープモンスター

評価:B(能力:C、血統:B、展開:B、騎手:B)

クラシックは案外な結果で得意の末脚をいかせなかったが、少し直線での反応がズブいこの馬にとって距離延長は歓迎できる。また武豊Jが継続騎乗するということで長距離でも折り合いはつけられるだろう。ただ、長期休養明けで状態だけは追いきりで確認する必要がある。気になるのは外回しての単調な競馬でしか勝ってきていないので、内に包まれたときにどうなるのかが不安要素か。

ディヴァインラヴ

評価:B(能力:C、血統:A、展開:B、騎手:A)

前走、前前走ともに直線でうまく抜け出して着差以上の勝ち方でまだまだ能力的に伸びていきそうな感じがする。血統的にも距離伸びて歓迎だし、2,600 での好成績があるというのは菊花賞という未知の距離でのレースでは強調材料になる。唯一気になるのが、前走、前前走ともに直線で多少よれてしまっているので、そこがどうなるか。ただ、それでも上がりの脚があるので、騎手の腕もあり掲示板には持っていってくれるのではないかと期待できる。

トーホウバロン

評価:C(能力:D、血統:B、展開:B、騎手:?)

抽選対象の馬でまだ騎手も決まっていない。その時点で正直あまり考慮するに値しないが、成績も1勝クラスで伸び悩み。中団のポジションから抜け出せるくらいの脚がないので、勝てるイメージがわかない。出てきても買う必要はない。

ノースザワールド

評価:B(能力:C、血統:B、展開:B、騎手:B)

前走、前前走ともに直線壁ができたり不利を受けたりでまともに走れていないにも関わらず伸びているので、瞬発力があり、パワーもかなり感じられる力強い走りにみえる。正直2勝クラスの馬とは思えない非常にいい走りでこの人気ならある程度積極的に買ってもいいようにみえる。阪神大賞典で今年勝った和田Jが乗るのも心強い。

ハギノピリナ

評価:C(能力:C、血統:B、展開:C、騎手:C)

前走は直線だけで勝負をしてしまって正直ポジション的に勝ち目が全く無かった。直線伸びて3着のミスフィガロとはやはりキレ味に差があったか。その点今回は距離伸びてキレ味は求められないので、この馬にとっては有利にはたらくのでは。しかしながら、ずぶい馬でポジションも取れないので、長距離だと騎手の動かし方にかなり左右されるので、藤懸Jとなると少し不安感がある。まずは抽選突破か。

マカオンドール

評価:C(能力:C、血統:A、展開:C、騎手:C)

前走は直線だけで勝負してしまい前に届かず、前前走は前目につけていたが、外から来られてかかってしまい直線では前を塞がれかけて脚が伸びず惨敗とイマイチピリッとしない結果が続いている。末脚自体は存在するが、道中のポジション等でやはりうまい競馬ができない。血統的には、阪神大賞典連覇しているゴールドシップ産駒ということでかなり期待が持てるが、騎手ともに少し長距離だと不安か。

モンテディオ

評価:C(能力:C、血統:B、展開:C、騎手:C)

前走は、他馬が出足つかない中でいつもより前目につけてどろんこ馬場の直線を粘りきったというトラックバイアスに多少恵まれた形となった。馬場は渋ってもやれるし、2,600 の経験もあるので長距離になっても戦えることはわかったが、イマイチそれだけで買えるかなと。前走の結果から穴人気するなら嫌いたい。正直使い詰めで前走どろんこ馬場のダメージが癒えているとも思えないので、どこまでやれるか。主戦の池添騎手がヴィクティファルスに乗っているのもマイナスポイント。

レッドジェネシス

評価:B(能力:B、血統:B、展開:B、騎手:B)

前走は前がとまるなかで後ろから伸びてきたが、ステラの不良馬場適正に負けたという形でタイム差なしなので、正直負けても内容はかなり良かった。大敗したのがダービーのみであれは騎乗の問題だったので、今回も中団につけられればディープのキレる脚でやれそう。血統的にはstorm cat が入っているので、どちらかというとマイル向きだが、ディープの血も強く受け継いでいて中距離でもこなせているので、長距離になってもそこまで折り合いを欠くことはなさそう。未知の部分も多いが、川田騎手が乗るということで中団のいいポジションを取れれば一発もある。

ロードトゥフェイム

評価:C(能力:D、血統:C、展開:C、騎手:C)

切れる脚を持っておらず、中距離以下だと勝負にならない。持続力のある脚を使えるので、前走のようなパフォーマンスを発揮できれば掲示板くらいは勝負になるか。血統的に3,000 まで伸びてどうかというところなので、不安な点が多い。さすがに切りか。

ワールドリバイバル

評価:C(能力:C、血統:B、展開:C、騎手:B)

前走は逃げて他馬につっつかれて息を入れるタイミングもなくかなり苦しい展開を強いられたので、大敗は仕方のないようにみえる。前前走のように番手で折り合いをつけられればパフォーマンスを発揮できるのでその競馬ならどうか。血統的にも伸びてもそこそこやれそうだが、前に出たい馬が何頭かいる中でまた消耗してしまわないか不安。

ワイドエンペラー

評価:C(能力:D、血統:C、展開:C、騎手:C)

前走は完全にトラックバイアスの差が出たレースで、内から外に出していった2着馬に対し、こちらは外目をそのまま直進して勝ったので、内容的にはそこまで強くはない。それ以前のレースだとやはり1勝クラスでも少し力が足りないところもみえるし、出足も良くないので取り立てて買える要素がない。抽選突破してもおそらく馬券を検討することはないだろう。

ヴァイスメテオール

評価:B(能力:B、血統:C、展開:B、騎手:C)

前走は、3角から伸びてきて直線では他馬を圧倒するような末脚を見せた。正直前走のメンバとはレベルが違ったようにみえる。とはいえ、前走1,800 がどこまで長距離でやれるか。血統的にもプラス要素はほぼないので、騎手なども含めると不安要素が大きい。うまく折り合いをつけられれば上位人気にも喰らいつける能力は持っているだけに評価が難しい。調教を見て判断したい。

ヴィクティファルス

評価:B(能力:C、血統:A、展開:B、騎手:B)

前走は不利を受けたが、5着とまずまずの結果だが、春先からイマイチパットしないようなレースが続いている。上がりがかかるような今回のレースはピッタリで血統的にもハーツクライに母父ガリレオを長距離適性にパワーも併せ持つ馬にみえるのでここで共同通信杯のような力を発揮してくれれば。

ヴェローチェオロ

評価:B(能力:C、血統:B、展開:B、騎手:B)

前走は直線で他馬を突き放して圧巻の勝利。距離伸びて、坂がある今回はかなりいい条件にみえる。同一馬主の馬としてステラヴェローチェがいるが、適性だけなら今回はこちらの馬に分があるだろう。調教次第で買い目には入れておきたい馬。

評価一覧

評価A:オーソクレース、ステラヴェローチェ
評価B:アサマノイタズラ、タイトルホルダー、テーオーロイヤル、ディープモンスター、ディヴァインラヴ、ノースザワールド、レッドジェネシス、ヴァイスメテオール、ヴィクティファルス、ヴェローチェオロ
評価C:その他

今回は混戦必至のレースで、抽選の馬もかなり骨のある馬がおおいです。調教と枠次第ではC評価から上る可能性もあると思っています。秋華賞はソダシ以外は割とすんなり人気上位で決まりましたが、こちらはかなり荒れると予想しています。

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