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ゴミ拾い💊お薬PTPシート③(イブA錠)&痛み止めの話

(2023/12/10のゴミ拾い)

◆イブA錠(イブプロフェン製剤)

この薬は※OTCですね。
※OTCとは「Over The Counter」の略で、カウンター越しに買える薬、医師の処方箋がなくても薬局やドラッグストアで購入できる市販薬、一般用医薬品のことです。

今回調べてみて知ったのですが、イブのシリーズには、普通のイブの他に、イブA錠、イブA錠EX、イブクイック頭痛薬、イブクイック頭痛薬DXと、いろいろあるんですね。
少しずつ成分や含有量が違います。

このイブA錠は、アリルイソプロピルアセチル尿素という成分が配合されていて、これは鎮静作用があり眠くなります。
CMで「眠くなる成分が入ってない♪」とか「眠くなりにくい♪」とか言ってますよね。
イブA錠は眠くなる成分が入っている解熱鎮痛剤です。

さて、痛み止めの話。
今までの人生で、解熱鎮痛剤(痛みをおさえたり熱を下げたりする薬)を一度も服用したことがない人はほとんどいないのではないでしょうか。
飲み薬だけでなく、湿布や塗り薬などの外用剤もありますね。
皆さん、一度は使ったことがありませんか?
 
頭痛、生理痛、発熱、外傷などによる痛み、抜歯などの術後等々、病院でもよく処方されますし、最近ではロキソニン®も市販薬となり(スイッチOTCと呼ばれます)、処方箋がなくても手軽に薬局で買えるようになったので、より身近な存在になっているのではないでしょうか。

CMでも「痛くなったらすぐ」とか「我慢しないで早めに」などと言っているのをよく耳にするので、常用している人も多いかもしれません。
 たしかに痛みはつらいです。
我慢するより、薬を飲んでなるべく軽く、早く楽になりたいと思うのも分かります。
でも痛くなったらすぐに、頻繁に服用していて良いのでしょうか?
 
イブ®やロキソニン®に代表されるような解熱鎮痛剤は、NSAIDs:非ステロイド性抗炎症薬(Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)と呼ばれます。
プロスタグランジンという、炎症、発熱、痛みを起こす物質が作られるのを阻害することで、効果を発揮します。
ではなぜ、体内でプロスタグランジンが作られるのか?
それは副交感神経優位にして、病気やケガを治そうとしているカラダの反応です。
 
副交感神経は適度に活性化したときはリラックスできて、感覚も敏感になりますが、過度になると、発熱、痛み、発赤、腫れなど、とてもつらく、不快な症状を伴います。
しかし病気やケガを治す過程では、そうやって患部への血流を増やし、組織を修復して治そうとしているのです。
ですから、つらくてもある程度までは受け入れないと治りません。
 
現代の医療では、この副交感神経が起こす治癒反応を薬で抑えようとします。
不快なつらい症状は止まりますが、同時に治癒反応も止めてしまっているのです。
症状が治まれば楽になって治ったように感じるかもしれませんが、根本的には治っておらず、慢性化させ、長引かせてしまう可能性もあります。
 
症状がとてもつらいときは、薬を使って軽減するのも良いでしょう。
しかし、解熱鎮痛剤は決して根本から治してくれているわけではない、ということを自覚して使わなくてはなりません。
薬で症状を軽くしている間に、必ず養生することが必要です。

西洋医学では、炎症を止めること=病気が治ること、になってしまっています。
症状を取り除くこと、対症療法ばかりになると、病気をより悪化させてしまうこともおおいにあると思います。
薬に頼るばかりでなく、養生しながら、上手に使ってほしいと思います。
痛み止めを頻繁に使っている方は、いま一度、使い方を見直してみてくださいね。

今日もお読みいただきありがとうございました。

薬に頼らない薬剤師・漢方養生アドバイザー® 吉澤あかね

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