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実業団選手として登録する為の道のりとチーム探し

32歳から始めたロードバイク。1年目で20kgのダイエットし、2年目でホビーレース(草レース)で惨敗と優勝を経験し、3年目はセミプロの世界である実業団レースに出て自分の力を試してみたいと思う様になった。

しかし当時の自分には実業団レースはどこが主催し、どの様に開催されているのか全く知ることが出来ず、とある草レースの会場で実業団登録選手に会ったので相談してみると、JBCFという団体が運営していて、そのJBCFに登録しているチームに加入する必要があり、アマチュアはE3→E2→E1とクラス分けされており、優勝すると昇格していくシステムで、国内のプロ選手はJPTというクラスでレースしていると教えてもらう事ができた。

行きつけのショップで実業団チームの活動をしている場合も多い様だが、私の様にそういったツテがない場合のチーム探しは相当高いハードルだと思う。

実業団レースの開幕が2月or3月頃なので、その前の年にはチーム入りを決める必要があった。

レース会場で相談した登録選手に「チームを紹介してほしい」とお願いしたが「また今度」と、かわされてしまった。

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2017年9月末にお台場のショッピングモールの駐車場のスロープを駆け上がるビルクライムレースというイベントがあり参加した。

そこに都内のチームの代表の方が目に止まったので、その場でできる最大限の敬意をもって「はじめまして相楽と申します。実業団レースを走りたいのでチームに入れて頂けませんでしょうか!」とお願いしたところ、「今そーゆーの募集してないので」と呆気なくお断りされてしまった…

「そうでしたか…せめてどうすれば登録レースに出れるか教えて頂けませんか?」と聞くと「そーゆー問い合わせはJBCFへどーぞ」とめっちゃ塩対応wいきなり話しかけてこられたら自分もビックリはするしタイミングもあるとは思うが、ちょっとだけへこんだ(笑)

このチームはその後、着々とチーム員が増えていった…

(こういった経験もバネになってか、そのチームの選手とレースで戦い、勝つ事もでき、今ではそのチームの代表と同じレースを走る事ができているのはうれしい)


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で。やる気は満々なのだが実業団チームへの加入ができないままいよいよ年末に差し掛かろうとしていた。

しかしチームへの加入は突然決まる事になる。


アパレルブランドの"Rapha"が運営するサイクリングクラブで"RCC"というクラブがあり、メンバーは専用のスマホアプリでライドの企画を共有したり、レンタルバイクや自転車保険など、様々な特典がついてくる。

初めて買ったサイクルジャージがRaphaだったし、ストーリーを感じるブランド力も好きだったので自分もRCCには加入していた。そのおかげで沢山のサイクリストと出会う事もできた。

そのRCCが国内の実業団チームを結成すると耳にし、ラファのスタッフで国内RCCの活動の責任者である三井氏らからRCC実業団チームの活動方針を聞いた。「あのチームで走りたいと思えるくらい、各々がカッコいい選手を目指す事。サイクリングの素晴らしさを沢山の人へ伝えられる様に振る舞う事」という方針に私自身も賛同し「初期メンバーとしてぜひ自分も走らせて欲しい」と申し出た。

そうして無事に開幕戦に間に合う様に実業団登録させてもらう事ができた。

34歳にして本格的なレーサーへの道が開かれることになるわけである。


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Raphaの歴史の1ページになれるかもしれない事も嬉しかったし「サイクリストはカッコいいものなんだ」と思わせてくれたブランドを背負う事でより一層やる気も湧いた。

今までより高いレベルで走るため、脚があるだけでは危険である事と昇格も難しいと感じた為、集団走行の技術や曲がる止まるの練習を繰り返した。

準備は着々と整う中、問題が発生。当時はまだ公式なロードレースではルール上、リムブレーキ(ママチャリと同じ構造のブレーキ)しか使用を許されておらず、所有していたロードバイクがディスクブレーキモデルだった為、実業団レースを走る為には買い替えを余儀なくされた。

かなり背伸びして3桁万円で購入した最先端機材が無駄になってしまったのは本当にイタかった。

そして新しく購入したレース用自転車も『使用する自転車は6.8kg以上の重さがなくてはならない』というルールに触れてしまい、重量を重くする必要があったのでクランク型パワーメーターとペダル型パワーメーターをダブル装着したり、クランクシャフト内に鉛を入れてみたりと、デチューンにならない様にしつつどうにかレギュレーションをクリアした。そんなこんなで色々ありながらも初めて実業団レースの舞台にようやく立つ事ができた。

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人によっては自分の様に実業団レースに参加し辛いサイクリストもいると思うが、挑戦したい人は諦めず道を探して欲しい。

しかし私自身、初戦からいきなり落車に巻き込まれかけ、その後も全て回避してはいるが何度か落車の危機に直面した。

100人程度がレースに出走し、全員が一つしかない優勝の椅子を本気で取りに行くレースなので、守るものも多くキャリアの少ないアマチュアが生半可に参加するレースではないと思うので、迷惑にならない最低限の走行技術を身につける様に練習を重ねてから登録することをおすすめする。

それだけ難しいレースだからこそ得られる体験や達成感は素晴らしいと思う。

もしRaphaが好きで、レースへの情熱があるならば、三井氏に相談するのも良いかもしれない。

私達と共にカッコいいレースをしましょう^_^

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