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ノープラン福岡旅行(その1 九州大学編)

そもそもの始まりは正月。

友達と大牟田〜津屋崎を回って思う存分薪も割ってサイコーの旅だったのだが、正月は漁がないため、魚介類を食べ損ねてしまった(でも何食べてもめちゃ旨かった)ので、暖かい時にがっつり海で遊ぼう!という夢ができたのだった。

5月のデザフェスで東京に来たcokecoとカラカナで飲んでいてそんな話をしていたら「6月の上旬、大潮じゃない?」という情報をゲット。我々はその場でチケットを予約。「大人だから大潮を理由に九州まで遊びに行くぞ」アトリエ仲間のmeminiと一緒にcokecoを訪ねて福岡へ飛んで行きました。磯遊び以外は行き当たりばったり。ノープラン福岡旅行のスタートです。

九州大学総合博物館に圧倒される (2019.6.3)

羽田から約2時間。まず向かったのは九州大学にある総合研究博物館。この日は特にイベントはなくて、常設展示のみやっていた。守衛さんに博物館の場所を案内してもらったのだが「今は常設だけだからちっちゃいよー」とのこと。歴史ある雰囲気の立派な入り口にテンションが上がる。

展示室のすぐ近くにゾウムシの超かっこいい標本展示が。すげー。丸山先生みたいだなー。と思ってドアを見たら丸山先生の研究室だった。で、失礼にもカシャカシャ写真を撮っていたらたまたま丸山先生ご本人が通りかかる。「今日は時間ありますか?よかったら色々展示室見せますよ」と。マジですか。10分くらい待っててくださいね、とのことなのでその間に常設展を拝見。

ゾウムシの生体展示、めっちゃ可愛い。これはオジロアシナガゾウムシ。このほかにもどれくらい多様な種なのか、固い体のことやゾウムシに擬態する虫たちの解説などなど量は少ないものの濃度がすごく高い。

丸山先生にご案内いただき普段は開いていない展示室を見せてもらう。まずは骨格標本室。様々な哺乳類の骨格がずらりと並んでいる。展示什器も非常に貴重で、特にこのガラスが「吹きガラス」という手法で作られている。微妙に歪んでいたり気泡が入っているのだが、しっとりとしていて味がある。もう作られていないそうで、什器自体も宝物なのだ。

続いて見せていただいたのは帝国大学時代の雰囲気を残す大会議室。映画のセットか。巨大な壁画(横幅5.71メートル、高さ2.57メートル)は青山熊治画伯によるもの。こういった場所自体をしっかり保存(しかも今でも使っているらしい)できることは本当にすごいなと思う。

鉱石の標本室。どれも貴重&巨大。知識がないのが悔やまれる。・・オパールが好きです。もっとじっくり見たい。今度は公開されてる時期にまた来たいな。

植物系の標本。種とか葉っぱが保管されている。これは稲の標本。交配した種類ごとに記録されている。籾殻がついたものと剥がした状態でセットにしている。並べ方がかわいい。

アンモナイトの化石。時代ごとにどう形が変わったかわかりやすく並べてあった。キラキラしているのはオパール化しているってことかしら。アンモナイトマンの顔が浮かんだ。

圧倒的な量の昆虫標本の保管室。いろいろ引っ張り出しては感動してテンションが上がりすぎて写真を撮るのを忘れていた。肉眼でじっくり見たかったんですすみません。少し前に うみねこ博物堂さん が1週間くらいここにこもって研究のお手伝いをされていたそうで、その時のハネカクシも見せてもらった。研究中のものなので撮ったらいかんかな、と思って遠慮しちゃったんだけど、こんなに難しそうなことをやっていたのか・・でも最高やん・・!

鉱山研究の部屋。鉱石の標本よりもずっと大きな岩石のサンプルが広大な部屋にぎっしり並んでいる。最近石とか地質が好きになりつつあるのを自覚。石膏ってこういう形してたのか!

「わー、すごいですねー」と穏やかにリアクションしていましたが「(ヒィィィ削岩機の実物展示ィィィ!採掘現場の模型ィィィャハァァァァ!!)」と思っていました。ガレージは工具が大好きです。あとこの手書きの文字ね!「(書き文字ィィィィ!!)」

こんなの見たことなかった。海軍で燃料に使われていた練炭。第1種と第2種があって、第1種は不純物が少なくて「無煙炭」というもの。燃やしても煙が少ないから発見されにくく、軍艦の燃料として使われていたんだそうな。

つくづく感じたのが、様々な分野の研究の蓄積をしっかり保管・管理している九州大学の分厚さだった。すっかり九大ファンになってしまった。お仕事の最中にも関わらず、快くご案内いただいた丸山先生、本当にありがとうございました。

初日の初手からとんでもない情報量が注がれたノープラン福岡旅行。幸先が素晴らしく良い!これでまだ半日・・!知的好奇心が満たされすぎてヨレヨレの状態で今回の旅の宿がある津屋崎へ車を走らせるのであった。
ノープラン福岡旅行 その2へつづく

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