マガジンのカバー画像

テクシーさん。

9
一緒に帰りませんか? それがあなたに必要なら。 依頼人の人生が帰り道の途中でこぼれ出す。 たまに書きます。 全て想像のお話。
運営しているクリエイター

2017年1月の記事一覧

テクシーさん。#8

-じゅうひくご。-

平日の夜、ラブホテルは盛況だった。

かろうじて残っていた一部屋に私はrumiと背を向け合い座っていた。

rumiに聞きたいことは山ほどあるが、なぜか言葉を出せずにいた。

...なんで仕事を依頼してきたのか。なぜそこまでして手袋が欲しかったのか。...なんで指がないのか。

ちょっと動揺している。

別に興味本位で聞く訳ではない。どうでも良いといえばどうでも良い。

身体

もっとみる