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〘カフェ語り〙言語聴覚士(ST)体験談005「進行性難病」

脊髄小脳変性症、多系統萎縮症、ALS、大脳基底核変性症、など進行性の神経難病の方を担当することがあります。
リハビリで治るわけではなく、「リハビリする意味はあるのか?」と言われる事がありますが、「あります」と答えます。
リハビリ職は大きく分けて2つの事ができると考えます。一つは「元に戻るためのリハビリ」、もう一つは「治らないけど、楽に過ごせるためのリハビリ(元に戻らないからリハビリじゃないか)」です。リハビリの技術は緩和ケアに使えます。進行をゆるやかにしたり、進行に合わせてコミュニケーション方法を変えたり、誤嚥性肺炎や喉つめのリスクを軽減させたり、呼吸を楽にしたり、痛みを軽減したり、リハビリ職の介入はたとえ良くならなくても必要だと思います。
看取りまで寄り添いたいと考えています。入院して、その思いは叶わないんですが・・・。在宅看取りの時は悲しいですが、自宅で最期を迎えるお手伝いができて良かったです。
原因不明、進行が止まらない、診断されて不安、怒り、落胆、不安定な心を落ち着かせて過ごす日々、難しいですが、チームで取り組めば、笑顔のある時間ができる、そんなケアをしたいものです。

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