葡萄

日本で研究者として働いている、日本文化が大好きな中国人のママです。外国人のママの視点か…

葡萄

日本で研究者として働いている、日本文化が大好きな中国人のママです。外国人のママの視点から色々を綴ります。

マガジン

  • 日本での生活

    えええ、日本でこんな考えかたある?なんで日本人は清潔なのか?とかとかを深い深い大好きな日本での生活発見を綴ります、理解したいし、お習いしたいわ。とかとかをね。

  • 読書日記

    私が読んだ本について、自分の感想や意見を率直にお伝えします。あくまで個人的な視点からの考えですが、皆さんにも何か参考にしていただければ幸いです。

  • 気ままな旅紹介

    夏にマレーシア旅行に行って、ホテルやレストラン、アクティビティを一つのマガジンにまとめてみました。よかったら読んでみてください。旅で得た経験や見聞をみんなとシェアしたいと思います。

  • 日本留学ナビ:充実した生活と学びのために

    日本に来て20年以上になりますので、日本人の考え方、コミュニケーションのコツ、教授やラボのことなど、私が知っている日本での生活を皆さんとシェアし、留学生活をより充実させるために役に立てたいと思います。 Having lived in Japan for over 20 years, I would like to share what I’ve learned about life here, including Japanese ways of thinking, communication tips, and insights about professors and lab environments. I hope this will help make your study abroad experience more fulfilling.

最近の記事

  • 固定された記事

中国人ママ研究者から見た日本女子大学生の就職活動アドバイス

こんにちは。私は中国出身で、日本に来てから20年以上が経ちました。博士課程の入試試験で、紺色一色のスーツを着た男性教授たちに囲まれて面接を受けたあの日のことを、今でも鮮明に覚えています。あのとき、この国で女性がキャリアを築く難しさを感じ、少し恐怖さえ覚えたことが思い出されます。 時が経ち、今は研究者として、また学生を指導する立場になった私が感じるのは、日本の女子大学生が就職活動で直面する困難さです。もしかすると、外国人留学生である男子学生よりも難しい部分があるかもしれません

    • 「楽な方向」に進む学生たち - 欧米との比較から見る日本の課題

      1.はじめに そういえば、お昼ご飯に友達と話中で、今年の夏休みも学生さんがあんまり研究室に来ていなかったと嘆いでいたわ。確かに、近年、日本の大学生、特に修士課程の学生の学習意欲低下が顕著になっています。就職が決まった後もラボでの研究に時間を費やさず、夏休み中も実験や勉強をしない傾向が見られます[1]。この現象が一時的なものなのか、あるいは日本社会全体の変化を反映しているのかを、欧米諸国との比較を通じて見てみたいです。 2.日本の大学生の変化: 過去と現在 2.1 学習

      • 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読んで考えた現代社会の働き方と知的活動のバランス

        1. はじめに 三宅香帆さんの『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読み、現代社会における仕事と知的活動のバランスについて改めて考えさせられました。この本は単に「忙しくて本が読めない」という現象にとどまらず、労働環境が個人の文化的活動や成長にどのような影響を与えているかを鋭く指摘しています。 特に印象に残ったのは、「半身で働く」という概念です。これは、全力で仕事に取り組むだけでなく、余白を持って他の活動に時間を使うことを奨励するものですが、このアイデアの背後には社会

        • 日本の研究室での生活をナビゲートする:留学生のためのガイド

          皆さん、おはようございます!私も留学生として最初は大変でしたから、自分が知っているラボ生活を少しずつ紹介し、留学生のみなさんの役に立てば嬉しいです。 1. はじめに 特に博士課程の留学生にとって、日本の研究室に加わることは、学問的な厳しさと文化的な違いが交じり合うユニークな経験です。研究室の社会的、学問的なダイナミクスを理解することが成功の鍵となります。ここで、留学生が研究室にスムーズに溶け込むための重要なアドバイスを紹介します。特に階層構造、人間関係、そして研究室内のサ

        • 固定された記事

        中国人ママ研究者から見た日本女子大学生の就職活動アドバイス

        • 「楽な方向」に進む学生たち - 欧米との比較から見る日本の課題

        • 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読んで考えた現代社会の働き方と知的活動のバランス

        • 日本の研究室での生活をナビゲートする:留学生のためのガイド

        マガジン

        • 日本での生活
          17本
        • 読書日記
          4本
        • 気ままな旅紹介
          8本
        • 日本留学ナビ:充実した生活と学びのために
          16本

        記事

          Navigating Laboratory Life in Japan as an International PhD Student

          1. Introduction For international students, especially those in a PhD program, joining a Japanese laboratory can be a unique experience that blends rigorous academic work with cultural nuances. Understanding the social and academic dynami

          Navigating Laboratory Life in Japan as an International PhD Student

          「一期一会」と桜の儚さ:中国人研究者ママが感じる日本の人間関係

          1. 「一期一会」の意味と由来 私が日本に来てから、しばらくの間は中国人思考回路で日本人と付き合わっていました。そうしたら、なんだか、変な感覚に陥り、どうしても腑に落ちないことが多くて、自分の間違い探しを始めました。それが、だんだん気づきが増えて、自分の思考を常に反省するようにしています。苦しい時に出会った言葉は「一期一会」でした。 この「一期一会」言葉を初めて聞いたのは、日本の友人との会話の中でした。彼女は茶道を習っており、「茶道では、すべての出会いが一度きりだからこそ、

          「一期一会」と桜の儚さ:中国人研究者ママが感じる日本の人間関係

          中国人ママ研究者が見た日本人の英語勉強法

          1. 私の経験: 英語と日本語の学習方法 皆さん、こんにちは!私が日本に来て20年以上になりますが、実は、私の英語学習は、日本に来てから独学で始めました。最初は全く話せなかったものの、今では日常会話はもちろん、学術論文や講演をほぼ聞き取ることができるようになりました。また、日本語も大学の寮で呪文のように朗読を繰り返すことで、話せるようになった経験があります。この方法を通じて、話すことや朗読がいかに効果的かを実感しました。だからこそ、私は強くお勧めします。言語学習を始めるな

          中国人ママ研究者が見た日本人の英語勉強法

          不登校を助長する公共放送に疑問 ~多様な家庭の負担を考える時~

          1. はじめに 新学期が始まり、子供たちが学校生活に戻る時期に、NHKでは「子供の心理ケアー」という趣旨で、連続して短い番組を放送しています。放送時間は毎朝7時20分から約10分間。この番組は、子供たちに向けて発達障害や学校生活における不安への対処法など、さまざまな情報を提供するものです。内容自体は非常に有意義だと感じますが、その放送時間やメッセージが持つ影響に対して、私は強い違和感を覚えています。 なぜなら、このような番組が「学校に行かなくてもいい」という考えを安易に植

          不登校を助長する公共放送に疑問 ~多様な家庭の負担を考える時~

          日本人の『できる』とは何か?:深い理解への追求とその裏側

          日本に住んでいると、「できる」という言葉の重さに驚くことがあります。私たち外国人が「できる」と言う場合、それは物事をある程度理解し、実行できる状態を指すことが多いですが、日本人にとって「できる」とは、単に一度できたからといってすぐに口にするものではありません。それは、もっと深く、完全に理解し、真に習得した時にのみ使われる言葉なのです。この違いは、外国人にとっては時に理解が難しいですが、非常に重要な文化的な要素です。時には、誤解を招くこともありますね。 深い理解と追求の精神

          日本人の『できる』とは何か?:深い理解への追求とその裏側

          アルプス席から見た高校野球の光と闇:母と息子の絆と奮闘記

          皆さん、こんにちは!我が息子も野球をしていたので、先日『アルプス席の母』という小説を読ませていただきました。感動しましたし、母親の応援や心の葛藤が繊細に描かれていて、野球ならではの“あるある”が満載の一冊でした。早見和真さん、素晴らしい作品をありがとうございました。手を取って読んでみていかがでしょうか。 シングルマザー菜々子の奮闘記 我らが主人公、秋山菜々子。シングルマザーとして息子の航太郎を育てながら、日々奮闘中。特に、大阪の野球強豪校「希望学園」に進学した航太郎を支え

          アルプス席から見た高校野球の光と闇:母と息子の絆と奮闘記

          私が見つけた日本の母:留学生活でのメンターの力

          留学の始まりと予期せぬ911事件 私は日本に来て20年以上が経ちますが、留学当初の出来事は今でも鮮明に思い出します。日本に到着したのは、ちょうど2001年の9月。まだ何も分からないまま新しい生活を始めようとした矢先、目に飛び込んできたのは、テレビで24時間報道されていた「911事件」でした。飛行機がビルに突っ込むという衝撃的な映像が繰り返し流れ、まるで映画のシーンのように思えて、現実とは思えない感覚に陥ったことを覚えています。 異文化での生活―日本に馴染むまでの挑戦

          私が見つけた日本の母:留学生活でのメンターの力

          中国の技術力は盗んだもの? AI、EV、太陽光発電分野での圧倒的な強さと月の裏側への到達

          近年、中国の技術力はAI(人工知能)、電気自動車(EV)、そして太陽光発電システムを中心に急速な進化を遂げています。これらの分野での世界的なリーダーシップに加え、宇宙探査でも注目すべき成果を上げています。特に、2019年に中国の探査機「嫦娥4号」が世界で初めて月の裏側に着陸したことは、中国の技術力が宇宙分野でもトップクラスにあることを示す象徴的な出来事でした。この技術的な飛躍は、盗んだ技術ではなく、独自の研究開発と国家の戦略的なサポートによって実現されたものです。今回は、中国

          中国の技術力は盗んだもの? AI、EV、太陽光発電分野での圧倒的な強さと月の裏側への到達

          科学の力と日本の教養を支える『ペンギンが教えてくれた物理のはなし』:バイオロギングの進化と日本の科学教育

          1. はじめに:科学への興味と日本の科学教育 科学への興味は、多くの人にとって幼少期から芽生えるものです。私自身、子供の頃からUFOの雑誌を愛読し、科学の不思議さに魅了されてきました。日本の科学教育は、この好奇心を大切に育て、科学を身近なものとして感じられるよう工夫されています[1]。 最近では、中国でも日本のアニメ「はたらく細胞」が人気を博すなど、日本の科学教育コンテンツが国際的にも注目されています。これは、日本人の「なんかやるには、とことん追求している」という国民

          科学の力と日本の教養を支える『ペンギンが教えてくれた物理のはなし』:バイオロギングの進化と日本の科学教育

          Navigating Japanese Communication: A Guide for International Students

          As an international student in Japan or interacting with Japanese people, you may find that communication styles differ significantly from what you're used to. Understanding these differences is key to building strong relationships and avoi

          Navigating Japanese Communication: A Guide for International Students

          多様化する大学生の恋愛事情と異文化交流

          1. 序章:変わりゆく大学生の恋愛事情 大学生の恋愛は、以前と比べて大きく変化しています。SNSやマッチングアプリの普及により、出会いの場がオンラインへと拡大したことは、現代の恋愛における大きな特徴の一つです。アプリを通じて気軽に新しい出会いが生まれ、効率的にパートナーを探す若者が増えています。しかし、それと同時に大学内での恋愛も、より多様化し、異文化交流が恋愛においても顕著に見られるようになっています。 特に、国際交流が盛んな大学では、留学生と日本人学生の恋愛や、外国人

          多様化する大学生の恋愛事情と異文化交流

          公立高校 vs. 私立高校:大学生の成長と就職活動に見る違い

          1. はじめに 長年日本で生活してきた中で、我が子が高校生になったことをきっかけに、公立高校と私立高校の出身大学生の違いに興味を持ち始めました。特に大学生の優秀さや成長具合に注目し、どのようなバックグラウンドが彼らの成長に寄与しているのかを観察することで、子供の教育に応用できるヒントを探しています。このブログでは、私が観察してきた大学生の事例をもとに、公立高校と私立高校の違いや、子供の成長における「自立」と「自制心」の重要性について考えてみたいと思います。 2. 観察を

          公立高校 vs. 私立高校:大学生の成長と就職活動に見る違い