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写真家①マンレイについて

私は最近ポートレート写真に興味がある。
そこで、偉大なる歴史上の写真家をそれぞれまとめてみる企画をできればと思い、ここに記す。
基本的には紹介と、あとはそれぞれの写真を見ての私の感想を残していくつもりだ。

第一弾は巨匠マンレイ。1890年にアメリカのフェラデルフィア生まれ、おもにフランスのパリで活動した画家、写真家、彫刻家だ。
ダダではマルセル・デュシャンやフランシス・ピカビアらとともにニューヨーク・ダダの活動において重要な役割を果たしている。
ほかに「レイヨグラフ」と呼ばれる技法を発明したり、前衛的な映画も多数制作している。
そんなマンレイの実際の作品を見ていく。

作品感想①涙

マン・レイ「涙」(1932年)

マンレイの作品の中で1,2を争う有名な作品で、この涙は偽物であり、女性もマネキンである。
まずこの作品を見て思ったことが、なぜこの作品に出てくる人物を女性だと思ったのだろうか?
ここで特に強調されているのが特徴的なまつ毛であり、まつ毛は女性の象徴の一つであるのかもしれない。
また、綺麗すぎる涙を見て、

作品感想②アングルのヴァイオリン

アングルのヴァイオリン

こちらも有名な作品で、キキの綺麗な曲線美、体の美しさをバイオリンに見立てた作品である。
特に少し見えるお尻の割れ目の部分が、個人的には妖艶に感じる。
また、顔を斜めにし、半分見せたことは何か意図があるのだろうか?
また、こちらはキキのヌード写真の上に弦楽器のf字孔を描き、それを再撮影する形で制作されているそうだ。
その場で加工するのではなく、写真を撮ったものを加工する。
このような方法があるのだというのも新たな発見である。

作品感想③破壊されるべきオブジェ

破壊されるべきオブジェ

こちらは写真ではなく、オブジェ作品であるが、レディ・メイドのものである。
メトロノームは正確に時を刻むものであり、その正確さを目で見れられることで監視人としての役割を果たしているのではないかとも思う。
また、制御できない自分を見る第3者的な目線をここに作成したのではないか。


マンレイは作品を通じて、その実体の現実性、可変性を可視化しようとしたように強く感じた。

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