見出し画像

がんも農場通信 11月号(H30.10.24)

9月は連続して晴れることが本当に少ない月でした。合間を狙っての作業が続きましたが、10月に入ってからは晴れの日が続き、ようやく刈り取り後の田をトラクターで起こし始めることができました。9月とは全く違うコンディションで作業はスムーズに進んでいます。一部の田んぼは強い粘土地なので、まだ乾いておらずトラクターが入れておりませんが、、、なんとか今月中には1回目の田起こしが完了しそうです。ここまではいいペースで作業ができたので、年内にもう一度起こしたいと思っています。

がんも農場では今年初めて稲刈り後、藁の分解を進めてくれる菌(乳酸菌、酵母菌、納豆菌、麹菌など)を投入しました。年内に2回田起こしをして、春の肥料散布後にもう1回田起こしをする予定です。起こし方も変更して、菌たちをより効果的に活かすためになるべく浅く起こしています。代掻き用のドライブハローで起こしているので、一番深くても12cmくらいでしょうか。通常使用するロータリーだと15cmくらいは爪が入っていくので、起こす深さはだいぶ違います。浅く起こすことで、藁を分解するために働いている菌の場所を無闇に動かさないようにしてあげます。

菌には好気性(空気を好む)の菌と嫌気性(空気を好まない)の菌がいて、それぞれの場所で働いてくれていますが、深く起こすことで土が反転し、好気性の菌と嫌気性の菌が逆になってしまう恐れがあります。浅く起こすことで、菌がそれぞれの場所で働きやすい環境を維持してあげることができるんです。こんな仮説をもとに今年は浅起こしを実践しているわけですが、結果はどうなるでしょう。

そもそもがんも農場の田んぼでは、稲刈りの際に藁を全量田んぼに戻しています。さらに、8割の田んぼでは有機肥料100%で栽培しています。そのため化学肥料を使用している田と比べれば、非常にたくさんの有機物が田に入っているのです。うまく活用できればいいのですが、現状有機物の一部が分解されずに田んぼに蓄積されてしまっていると思われます。

その証拠に夏になるとがんも農場の田んぼでは、ジャグジーの様にボコボコとガスが湧いてきます。未分解の有機物が土中にあるので、気温が高くなって分解が進むことで田んぼの中でガス湧きが起こってしまいます。このガスは根の生育を抑制してしまいます。今年は菌の働きによって土壌の環境を改善して、稲が元気に育つようになることを狙って秋の作業を進めております。

予定通りとは行かないまでも、コンバインでのコシヒカリは9/28に完了し、手伝いに来てくれていた両親が帰って行きました。10/1からはがんも農場の新米の発送がスタートし、1週間くらいかけて当初予約をいただいていた全てのお客さまに発送、配達を終えることができました。

発送が終わってホッとしたのも束の間。最後のはざかけ作業を10/6,7に行いました。友人や妻の家族が来てくれたのですが、9月中に降った雨のおかげで田のコンディションは最悪。みんなで泥まみれになりながらなんとかかけ終わりました。そのはざかけをしたもち米(モリモリモチ)は明日脱穀予定でしたが、まだ籾が乾いていませんでした。乾くまでの間に小麦の種まきをしたり、ニンニクや玉ねぎの植え付けをしたりと、畑の作業に現在シフト中で、現在もユメカオリ(長野県産強力粉)の種まきの途中です。

浅間山も初冠雪し、季節はもう冬に差し掛かっているような状況ですが、長野県はいま、紅葉が綺麗な時期です。ぜひ霜が降りる前に佐久に遊びに来てください!

がん!がん!がん!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?