見出し画像

映画記#2 「ラーゲリより愛を込めて」

ついに見てきた。ニノの映画を!
公開当時行けばよかったものを、延ばし延ばしになってしまって、アムシネマで終了直前に滑り込みで滑り込みで行くことができた。

ラーゲリ(露: Лагерь)とは、ソビエト連邦における強制収容所を指すが、本来はキャンプを意味するロシア語の単語であり、夏休みの子供キャンプ、合宿、宿泊施設も意味する。
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
「ラーゲリ」 2022年8月4日 (木) 10:50更新版‎

太平洋戦争の最中、満州にいたたくさんの日本人がソ連に連れていかれてしまう。その中にニノ扮する山本幡男(やまもとはたお)がいた。極寒のシベリアで重労働をする山本が、希望を捨てずにがんばる。という実話を元にした物語。

前半は、満州での幸せな暮らしをしている山本の家族が描かれる。
そこから一転、日本が敗戦濃厚となり、満州も空襲で攻撃され始める。
いよいよ敗戦となり、満州にいたたくさんの日本人がシベリアに連れていかれ、過酷な環境での労働を強いられる。

正直、ここまでは予想の範囲内だった。
過酷な状況を打破していく主人公の話かと。

ただ、ここから状況が変わっていく。

過酷な環境を強いているソ連に対する怒りとか、反抗心だけではなく、
仲間である日本人との間に起きる軋轢、また自分自身の内なる心で起こる葛藤が描かれていく。

その軋轢や葛藤は、今を生きる僕自身にも”どう生きるのか?”と問われているようだった。

「生きていれば十分、生きてさえいればいいのだ」
そんな風に自分を休ませてあげるタイミングも必要だろう。
僕自身にも20代の時はそんな感じ。毎日をこなすだけで精一杯。
それ以外のことが考えられないような毎日。

嫌なこととか、心が折れそうなことばっかり続くとき、投げ出したくなって
投げやりな気持ちにもなる。そんな時は「生きてさえいれば。」と思いたくなる。

でも、一生そんな気持ちだけで生きていられるだろうか。
自分の内なる気持ちを無視し続けて、ただただ生きるために呼吸しているだけでは、本当は生きていけない。

だから僕は、当時の仕事を辞めて、農業をするために移住をした。

自分の気持ちに正直に行動をすることが、生きるためにいかに必要かは
僕自身もよくわかる。そしてその難しさも。

道義的に生きることの大切さ。

時代も変わり環境も変わる。
その中でどう生きるかは常に問われている。

折しも再び戦争のトピックがニュースを賑わしている。
自分がどう判断し、行動するのか、考えさせられた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?