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妊活を脇に置く

僕自身、妊娠を希望する方々に向けて大切にしている思考があって、

・1人で悩まず、パートナーとはじめに病院にいく
・排卵日は男性がカレンダーに印をつける
・原因不明不妊症とわかったら、高度な専門施設に先にいく
・勤務変更などが気になるようになったら職場に早めに打ち明ける
・妊活を脇に置く
・健康な暮らしを心がける
・治療計画は夫婦の価値観で決めていく
・笑える時間をつくっておく
・趣味をもつ
・時短スキルを高める

などなどがあります。
自分なりに考えがあってのことですが、今回は妊活を脇に置く。という考えを紹介したいと思います。

そもそも妊娠は奇跡的なこと

そもそもヒトは妊娠しづらい生き物です。
どれだけ高度な治療を受け続けたとしても、一定の確率でお子さんに恵まれないというカップルは必ず出てきます。

実際に、様々な研究で、例えば男性の精液の質はこの100年ほどの間で凄まじく低下しています。
これはライフスタイルの変化が一番の原因と考えられています。
飽食による肥満、デスクワーク増加による精巣へのダメージの蓄積(あたたまってしまう)など社会的な変化によるものです。

これからの100年で、無精子症とか高度乏精子症の方が激増してしまう可能性もあるわけです。

ちなみに男性の不妊原因が大きくなれば、女性の治療内容は人工授精でよかったはずのところが体外受精になるなどの負担が高まります。

妊娠をするということはどんどん難しいものになっていこうとしています。

妊娠することは奇跡的。とよく言いますが、それは今後益々その傾向が強くなっていきます。

妊活の引力

妊娠したいという気持ちはとても強く、大きなものです。
妊活の引力、と僕は表現するのですが、気がつけば、それにばかり時間や思考を費やしてしまうことがあります。

知識的にわからないことも多いこと、不安な気持ちが高まることも相まって、SNSなどに時間を取られることも多くなります。

それによって救われることもありますが、奪われるものがたくさんあるのかもしれない、ということは知っていてほしいです。

自己犠牲を伴う努力がどれほど役に立つか

妊活は確率論の要素を持っているので、努力をしても上乗せできる%はわずかであるということを知っていてほしいです。

高度な医療機関にかかるようになっているのに、毎日つらい思いをして基礎体温をつけても大した意味はないかもしれない。

医療の力を借りるのであれば、自己犠牲を伴う努力をどこまでする意味があるかはよく考えないといけません。

できるなら仕事もやめない

仕事をやめずにどうにかなるのであれば、僕は仕事は続けていただくべきだと思います。
仕事を通じて、社会や他人とつながり、瞬間でも妊活から頭が離れ、
確かに何かの役に立つ自己実現が可能になります。
ストレスの発散にもなりますし、見慣れない情報や情景にふれることはそれだけで刺激的であり、自己成長にも繋がります。

仕事>治療とか、治療>仕事とか考える方もいますが、そもそも性質の違うものなので、同じように比較するのは難しく、治療も仕事も楽しむ。
そういう関わり方ができるにはどうすればいいのだろうと日々考えています。

妊活を脇に置く

正しくは、妊活をど真ん中に据えない、ということです。
据えたい人はもちろんそれでいいのですが、本当に大変ですよ。

妊活以外にも自分の中で仕事や趣味、なんでも良いのですが、軸を持っておく。その一つとして妊活もあるという状態を作っておくことが重要だと思っています。

僕自身は妊活に関しての情報を毎日読み漁り、情報発信をしていますが、
とても真剣な姿勢になってしまいます。それだけ妊活や不妊治療は奥が深いし、真剣度が極めて高いのです。

だからこそ、真ん中に有り続けたら、こちらの身が持たない。
僕は、趣味(キャンプ)の時間をしっかりと確保することで、自分のバランスを保っています。

最近ではヨガもおすすめです。自分の体にしっかりと耳を傾ける作業は、想像していたよりも遥かに心地よいものでした。

意識的に妊活を脇に置く。

こういう考えがあってもいいだろうと僕は思っています。

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