改善はユーザーとの合作であるということ
医療機関のデジタルトランスフォーメーションはまったなしだと思っています。
今まで、アナログに中途半端なデジタルを重ねてきたこともあり、ガラパゴスなシステムになってきています。
思っているよりも、医療者の多くは現場職であり、システム設計に明るくない方が多く、システムという全体というよりは、例えばMicrosoftとか、エクセルの中のピポットテーブルにやたら詳しい人とか、統計に明るいとか、というようにある点で秀でている方が多いという印象です。
システムというのはもっともっと全体的なものであり、自分以外の誰かを主役として考えないといけないものなので、プレーヤーの方に考えてもらうには非常に難しいものだと思っています。
一方で、そのシステム設計の中に患者さんが関わるものである場合にもっていたい視点として、「患者さんの方が進んでいる」という発想です。
例えば、不妊治療領域で考える場合、医療機関の中にいる人達のデジタルの定義よりも、患者さんの考えるデジタルの方が遥かに進んでいるなんてことはザラにあったりします。
例えば、診察予約等をアプリで行う。
これは何ら問題なく操作できるものであり、特別なものだとユーザーは感じないと思いますが、医療機関側はWebサイトじゃなく、アプリとなっただけでかなり腰が重くなります。
ではすべて患者さんに合わせなければならないかというとそうではないです。運営するのは医療機関であり、そこにギャップがあること自体は致し方ないことで、患者さんにもこのシステムの運営に理解と参加をしてもらい、協力して運営していくという考えが必要だと思います。
例えばペーパレス化。
紙を無くしたいというのは、医療機関側の管理やコスト面での対策という原因が多くあると思います。患者さんは多くの場合、スマホよりも紙でもらったほうが見やすかったりします。
その理由をしっかりと対話で伝え、患者さんの理解や納得のもとで、対応していくものとなります。
ユーザーと力を合わせる。口で言うほど簡単なことではないですね。
従業員だけでなく、ユーザーからも愛される組織づくりをしていたいなぁと最近強く思います。
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