戦争教室-僕たちは殺し合った-
俺が中学生2年の春、ひどい雨の日、社会の授業に先生が妙な物を持ってきた。
妙な物というのは藁半紙、学校でしか見ないあのシャープペンシルが引っかかる茶色く安っぽい紙だ。アレを小さく四角く切った物を煎餅の缶一杯に持ってきた。
ふと左を見ると隣の席の“アイツ”は今日も目を輝かせている。頭と人当たりが良く、なぜが俺とだけはソリが合わない嫌な奴。
社会科の先生がカードと呼ぶ藁半紙の束を配りながら「ちょっとみんなにゲームをしてもらいます」と言い、俺は(いい加減これをカードと認めるか)