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映画記録『ゲバルトの杜~彼は早稲田で死んだ』と『関心領域』

先月は3本しか映画を見られなかったので。今月は気合入れてます。
今のところ今月12本。このペースでいかんと。

『ゲバルトの杜~彼は早稲田で死んだ』

再現劇パートの作演出が鴻上尚史さんということで、舞台挨拶の回に向かいました。↑の写真です。

学生運動の時代の話です。それを再現するパートと、そこを振り返るご老人(←言い方)のインタビュー、の二部構成。途中に劇映画に参加する若者のメイキングシーンもはさまります。
正直言って、理解に苦しみます。というのはこのご老人たちの昔の姿に対しての感想です。今淡々と語る姿にも「いまさら何を」と思います。
でもそれは、…なんというか、たとえば戦争を起こした方々が責任を語る姿、って存在しなかったじゃないですか日本って。構造的に。それに対してこの人たちは自分のしたことを「語る」ことが出来るという稀有な存在でもあるのかなとか。「いまさら」とは思いますが、この「いまさら」がなければ一生闇に葬ったままだったのだろうし、この学生運動の敗北が今の日本人の「どうせ」体質の基盤、という説も見かけたりして、…なんとか責任取ってよ、と言いたくなる気持ちもどこかに。

ちなみにわたしは全然下の世代(この映画の出演者世代の池上彰さんと鴻上尚史さんの年齢差と、わたしと鴻上さんの年齢差は一緒です←いずれにせよ若くはない)ですが、大学には「中核派」の人が未だいましたね。ヘルメットに手ぬぐいで顔隠して。学費値上げ反対闘争とかやってました。リアルにそんなん見てる、もう最後の世代じゃないでしょうか。
…いや、調べたらもっと最近(といっても20年近く前か)にも闘争やってる。しかも学校側の教授、昔の同級生だった…笑
いや、コロナ禍の時代にも「学費を返せ」運動をやってた…うむ、それは返してあげてもいいのでは(こんなん書いてるとどこの学校だかまるわかりですね)

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若い人たちのパート、メイキングの場面がとてもよかったです。役者として理解しようとすること、への拒否、みたいな感情が見え隠れしていて。
そんなに暴力というのは魅力的なのかなあ実は。

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そして、今日見てきた『関心領域』。
結構お客さん入ってました。

「アウシュビッツ収容所の隣で幸せに暮らす家族がいた」という宣伝文句のまんまの映画。ずっとなんかいやなボイラー音みたいなのが流れ続けています。夜には悲鳴や銃声?も。それでも人々は平穏に暮らしている、という。

以前見た『ヒトラーのための虐殺会議』を思い出しつつ、この人たちはユダヤ人のことを人間だと思っていないのだと思いを新たにします。まるで〇キブリホイホイの中にどれだけたくさんかかったかを気にするような。

これだけ話題になってる映画だし、本当に「何が起こるかわからない」という危機感?をもって画面を見ていたので、音や音楽がしんどかったです。途中年配のご夫婦が「あのひと(モノクロ画面のターン)は何してるの?」「しらないよきくなよ」とか小声で喋ってたのは勘弁してほしかった。

帰ってきていろいろレビュー読んで、まあ確かに「つまらない」映画かもしれんけど、そういうの含めて「映画」体験は楽しい。原作はまた違う感じらしいので読みたい。あの温室?のシーンはそういうことよね?

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一晩寝かせてしまいました。

いろいろとっちらかっていますがまあいつものことで。5月は映画いっぱい見られて楽しかったーー!!


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