ワンダと巨像から考える「命の重さ」を見せる仕組み
はい。こんにちは。ちゃんこです。
ゲーム実況チャンネル、ゲーミングちゃんこにて実況しました「ワンダと巨像」というゲームに関しての感想をつらつらかいていきます。
まず、「ワンダと巨像」というゲームは
まず、このゲームのキャッチコピーである「最後の一撃は切ない」という事について考えてみました。
巨像を倒す瞬間、今まで流れていた壮大なBGMが止み、ワンダが振りかざした剣が巨像を刺す音だけが響きます。
この瞬間、スローモーションになり、静寂が生まれます。
最初はただ単に「切なさ」を演出しているものだと思っていましたが、最後までプレイをしてその考えが変わりました。
これはドルミン(この世界で言う神様のような存在)によって操られていた人間たちの魂、つまり巨像に入っていた魂の最期を表すもので、この一撃に彼らの悲痛な思いが表れているのではないかと考察します。
しかし、彼らはすでにドルミンによって操られているので彼らの意思はほとんどないと考えます。そう考えるとさらに切ないです。
そして、巨像から黒い帯が出てきて、その帯が足掻くように動いてワンダの体に刺さるという演出があります。
この一撃を放ったことでドルミンの体の一部である黒い影が現れ、スタート地点の祠に戻ってきたワンダの体を物欲しそうに見つめる、という演出があります。
ここに私は、ドルミンと巨像の魂の「生」への執着を感じました。
この話のラスト、ドルミンがワンダの体を乗っ取り、大きな黒い鬼のような影になってしまいます。その時にこの影たちが大きな影に入り込みます。
まるでワンダ自身が巨像になったかのような感覚です。
この時に今までの黒い影は巨像に入っていた魂だったと悟るのですが、すべての魂を奪っていた後なのでもう遅いんですよね…。
これらの巨像たちはドルミンが復活するための礎でしかなく、ワンダもその一人だったと考えると巨像に与えた一撃は自らを滅ぼすための「切ない一撃」だったのかもしれません…。
様々な考察がありますが、私としてはそう感じました。
そんな悲しいラストですが、ここに至るまで、私は多くの苦労を乗り越えてきました。
このゲームは活動史上、難しいゲームでした。
巨像によって倒し方に違いがあります。また、初見では攻略に全く気が付かない箇所もあり、攻略を見たとしてもプレイヤーのゲームプレイスキルが問われる面もありました。
それでもワンダと共に女の子を生き返らせたいという気持ちで一生懸命に巨像を倒してきました。
しかし、それほど苦労して終わらせた結果が、ワンダの死でした。
この結末ほど悲しいものはありません。初めてゲームで号泣しました。
しかし、これで巨像を倒すとき、苦労が無かったら。とても簡単なゲームだったら、私はここまで悲しくなかったと思います。
ワンダ、アグロと共にプレイをしてきたからこそこのラストが生きてくるのではないかと思います。ラスト数分のムービーで一気に感動を生ませるというのはストーリーとして凄いと思いました。
そして、このゲームの一つのゴールである「生き返らせる」ということについて、私はこれほど重い行為は無いと思います。
まず前提の質問として、
皆様の中でどうしても生き返ってほしい人やペットは居ますか?
私は沢山います。これまで生きてきて多くの命の最期を見てきましたが、どの命には戻ってきて欲しいという思いがあります。
しかし「生き返らせる」という行為は禁忌とされています。
命というのは一つしかありません。唯一無二の存在なんです。
このゲームでその「命の重み」というのを改めて考えさせられました。
さて、ワンダは巨像の命と引き換えにドルミンを開放し、少女を生き返らせました。しかし、その代償としてワンダの命は失われました。
鋼の錬金術師という作品にもありますが、この世には「等価交換」という概念があります。
命はお金でも時間でもなく、命でしか支払えないものだと思います。いや、一つの命ではどうしようもないのかもしれません。
ワンダがしたことは、まさに命でしか支払えない事でした。
だから彼の命は失われ、新しい生を受ける結果になってしまいました。
ワンダの転生という結末はおそらく制作陣のせめてもの優しさだったのかな、と思います。
これはネットの情報なのですが、この作品を作るにあたって、エンディングにとても迷いと葛藤があったとの事でした。
最後に、私なりの言葉で好き勝手に書きましが、やってよかったと思えるゲームでした。
前々からタイトルだけは知っていましたが、知っている方で実況する人がいなく、触れる機会がなかった作品でした。
しかし、これは自分自身でプレイをしてよかったと思います。
とてもとても大変で何度も心が折れ、辛い思いもしましたが、最後までご覧くださった方、コメントをしてくれた方、サムネを作ったり、ヒントを教えてくれた旦那、そして制作陣様に感謝しかありません。
実況者として、ゲームプレイヤーとして一人の人間として成長したこのゲームに感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。
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※こちらの記事ははてなブログ「ちゃんこの部屋」にて書かれた記事のリライトです。
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