人狼での身内切りの効果と脆さ

ふと頭に思い浮かんだので書いていきます。頭にぽっと浮かんで急に書きつけるので、脈絡がなかったり抜け漏れたりする点もあるかと思いますが、ご容赦いただければと思います。

身内切りとはその名の通り、狼同士で身内を切ることです。味方を切り捨てたり、あるいは議論で殴ったりします。「狼が味方を責めるわけがない」という考えは誰しも前提にあるので、「自分は狼から殴られた」「自分は狼に誘導した」という要素を手に入れることができれば、それは村アピ合戦で大きなリードとなります。

成功すれば大きな武器となる身内切りですが、当然ながら弱点(あるいは効果の薄い状況)もいくつか存在します。以下に書いていきます。

①単体精査に弱い
身内を切ったところで「この人のここが怪しい」みたいに、単体の要素が身内切りの要素を上回ると効力が薄まります。結果的に(特に3陣営の村では)別の人外と見られて占われたり、吊られたりする場合がそこそこあるため、逆効果になる恐れがあります。

②ダメな仲間を切っても要素にカウントされない
①に通じるところがありますが、いくらダメダメな人を切っても、それは身内切りにカウントされないことが多々あります。「そいつみんなに誘導されてたじゃん、切り捨て前提だよね?」と看破されればお終いです。
ただ「序盤に心許なさそうな人を守るために、あえて身内切りをする」のは、博打気味になりますがある程度有効な手段です。例えばの話、発言の心許ない狼が、仲間の狼含めて3〜4票くらい貰いながら何とか初日を生き残り、身内投票した狼に黒→吊り→霊結果判明→投票受けているので村置き…となったとします。この場合、最終日まで噛まれない違和感を「発言が頼りなく利用しやすそうだから」みたいな理由で消せるので、下手に庇って芋づる式にのたれ死ぬくらいなら、やってみる価値はあります。例えば、議論で吊り先が2〜3択に絞られてきた場合に試してみると良いかもしれないです。

③霊が噛まれない点を違和感として取られやすい
身内切りは仲間の色を見せる戦術なので、霊結果を利用することが多いです。ただ、霊能は吊った人の色を確認できる役職のため、本来ならば噛みたい位置のはずです。連続ガードなしのレギュの場合に多いのですが、噛めるはずの霊能を噛まなかった際、「色を見せたかったのか?」と疑われる要因になるので注意が必要です。
ただ、以下のように例外も存在します。
・占い結果から狼が判明して仲間が吊られた場合(占い噛みに移行すれば霊能は残る算段なので、違和感が薄まります)
・霊能噛みをしても、「それ以降、自分は吊られた先に全員誘導していた」など明らかに狼が吊れた状況を生み出した身内切り要素がある場合(これはアルティメット選手権で、当時半プロプレイヤーみたいな立ち位置のいとさんがやってたヤツですね)

④不自然に切ると身内切りを追われやすい
そもそも怪しまれていない仲間を無理に殴ったり、とりあえず吊れないけど票を入れたり、発言で誘導しているのに投票しなかったりなど、こういう不自然、あるいは中途半端な切り方では身内切りを追われやすいです。切るときは徹底して切ってください。あるいは、良い位置取りの仲間に対しては素直に村っぽいと言ってアシストした方が良いです。

⑤(対面限定で)打ち合わせしにくい
ネットやチャットの人狼では「狼会話」というのがあり、身内切りするとなればある程度裏で相談ができます。これが「心の準備」になるわけです。
しかし、対面は打ち合わせといってもシンプルはハンドサインのみで、実質ないに等しいです。「申し訳ないけど、今から殴るね」みたいなフォローもないままに身内切りが発生すると、身内切りを受ける側の負担も重くなります。村から殴られてるのに、さらに仲間からも殴られる…やもすれば面白くはないかもしれないですね。ここら辺は配慮しましょう。

誰かが言ったことの受け売りですが「身内切りはスパイス」です。ちょっと入れれば旨みを引き立たせますが、あまりにやり過ぎると辛いだけになってしまいます。皆さんは上記のデメリットを踏まえた上で、適切なタイミング、絶妙な匙加減で身内をちょっとスリルのある位置にあえて置き、危機を乗り切っていきましょう。それでは。

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