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駐車場での一こま


 今日、夫とコストコに行ったんですよ。

 いつもは駐車場が混み出す前に行くんですが、今日はちょっと遅くに出発したので、いつもの屋根付きのゾーンはほぼ満車でした。

 でも私は強運の持ち主なので。

 今日も、所々でハザードをたいて空き待ちをしている車がいるなか、目の前で車が出ていったため、すんなり駐車できました。


 さて、買い物も終わって、夫とお昼はどうしようか? と話しながら駐車場へ向かいました。

 このまま車に荷物を運びこんだら、そのまま歩いて併設されてるショッピングモールにご飯を食べに行くか、それとも家に向かって車を出して、途中にあるそば屋さんへ食べに行くか。

 どっちでもよかったんですが、私としてはちょっとショッピングモールに行きたいな、という気持ちがあったんですが…。


 私たちの車の真ん前で、ハザードをたいて空き待ちしてる車がいたんですよね。

「目の前にいるねぇ」
「どうする? ショッピングモール行く? 目の前で行ける??」

 みたいな会話を繰り広げながら車にたどり着くと、私たちが出ることを信じて疑わないのか、待っていた車がちょっとバックしたんですよ。
 私たちが出れるように。

 私たちが遠くからそこまでたどり着くまでにも、少し離れたところで何台も車が出て行ってたんですよね。

 だから、空いた瞬間にちょっとバックしたり進んだりしてれば駐車できたと思うんですけど、なぜかその車は微動だにしてなかったんですよ。

 端っことかでもなんでもない、特に便利さも感じないような場所だったんですが。

 いくつものチャンスを見逃してでもここに停めたいというこだわりがあったのかもしれませんが、わかりません。


 夫はもう笑っちゃってて、

「どうする? なんかここで荷物置いてショッピングモール行きづらいよね」

 と言うので、もう車を出そう、という事になりました。


 そしたらね、車のエンジンがかからないんですよ。

 私の車は、キーを差さなくても、クラッチを踏みながらツマミをひねるとエンジンがかかるタイプの車なんですが、これが何度やってもかからない。

 ちょっと焦りますよね!

 目の前で待たれてるのに(笑)


 夫が何度やってもだめで、助手席から私がわざわざ車を降りて、運転席までまわって、夫に席を替わってもらって、試したらようやくエンジンがかかりました。

 もうね、笑っちゃうでしょう?
 できすぎで。

 そこからまた私が運転席を降りて、助手席に戻って……とやって、ようやく車を出せました。

「あの人そうとうイライラしたかなぁ」
「でもわざとじゃないからね!」
「エンジンがかからなかったんだもんね」

 もう笑うしかない、って感じの私と夫。

「でも本当は右折で右側に車出したかったのに、出せなかったな、俺たちも遠回りになったね」
「私ちょっとショッピングモール行きたかったのに行けなかったから、なんか巻き込まれたよね、あの人に」

「なんで車のエンジンかからなかったのかな。鍵の電池がないのかな」
「あれは鍵の問題じゃなくて、あの人の『スムーズに止められない』っていう空気のせいだよ」

 なんて話しながら、帰り道にあるそば屋さんでお昼を食べることにしました。

 空には雨雲っぽいものが広がっており、私はラッキーと思いました。
 保冷剤は入れてますけど、要冷蔵の食品も購入してたので、車の中が暑くなるのは心配です。
 それもあってショッピングモールにご飯を食べにいきたかったのですが、行けなかったのでね。
 私たちが食べている間、曇っていてくれたら安心だと思ったのです。


 おいしいお昼ご飯を食べて。

 車に乗り込む時にも、まだ曇っていてくれました。
 強運の持ち主!


「エンジンかかるかな、大丈夫かな」

 と夫が心配そうに言うのですが、私は自信満々でした。

「大丈夫だよ。さっきのは、あの前にいた車の人の運気みたいなのに巻き込まれたせいだから」

 夫がいつも通りにツマミを回すと、スムーズにちゃんと一度でエンジンがかかりました。

「ほらね」

 と得意満面の私。

 夫は、

「やっぱり長年乗ってるから、この車にも意志があるんだな!」

 と言い出しました。
 夫的には、この車が空気を読んで、意識的にエンジンをかけなかったんだ! という解釈に至ったようです。

 そんな意地悪なことはしない子だと思いますけどね(笑)


 帰り道、ぽつりぽつりと雨粒が落ちてきましたが、本格的に降り出すことはなく、これを書いている今も、太陽が顔を出したり隠したり。

 今夜の月は、見られるのかな?

 私の強運やいかに!

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