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呼吸も瞬きも忘れる10秒間

「THE FIRST SLAM DUNK」の感想です。
昨日映画館で観てきました。

現時点では原作の漫画は山王戦の最初までしか読めてません。
映画パンフレットやら、制作陣の記事やら、みなさんの感想やらは、原作を全部読んでから見たいので、そちらもまだ触れてません。

それらを踏まえた感想は、追記することにして
とりあえずいまの知識ゼロで「映画を見ただけの」この……情動!?思い!?どうしようもなく持ち余しているこの感情を
文字にしときたい、ので
書いときます。
もう書いとかないとソワソワして落ち着かねえ…

とりあえず、とりあえずとりあえずとりあえずとりあえずとりあえず
映画館で絶対観たほうがいい!!!!!!!!!!!

ぜったいDVDで観たら「うわこれ映画館で観たかったなあ~~~!」ってやつなので、いま映画館にいったら2000円くらいで観れるの安すぎるので、観たほうがいいと思いますが    どうでしょうか???????

ていうか観ろ


ネタバレありの感想です




どういう感情で観ればええねんの前夜

山王戦が映画になってるというのは知ってたので、山王戦は全部漫画で読みたかったんですけど、時間切れで山王戦最初までしか読めなかったんですよね…
私はまず原作の展開を頭にいれてから映画化アニメ化に触れたい派なので「ギニャ~~~!!」とかなり悔しがってましたら

一緒に映画を観に行く人が
「いや絶対山王戦だけで120分はもたないから、それまでの試合をいれて、『山王戦まで』が映画になってると思う!」
と言いました。

確かに……VS仙道とか……VS牧さんとか……
見ごたえのある試合が盛りだくさんだものね!?!?

それをきっかけに映画の展開予想で盛り上がります。

・ぜったい「世界が終わるまでは~~♪」の曲は使われる
・山王戦で120分は絶対もたないからいろんな試合みれるだろう
・てかVS仙道のとこ一番熱くね?そこが一番尺とってそうじゃね
・牧さんもかっこいい
・しかし藤間や花形のところも熱いから絶対はいってるよね…
・たぶん大阪戦はダイジェストになってそう
・全部みたいが、、、尺たりるか?
・「THE FIRST」SLAMDUNKだから、続編これからやるんじゃないか
・ああ~~~ 

と勝手な予想でキャッキャしてた頃に
ふと公式サイトのPVを何となしに見てみると
リョータが主役っぽい内容になっている……!???!

公式サイトのよくみるとリョーちんがド真ん中にいるよ~~~????

主役ジャン

ど、ど、ど、どういうことお!!!!
いろいろと情報を漁りたいが、いかんせん漫画も全部読めてないためネタバレを踏むのが怖すぎて何も調べられないまま
もうなんもわかんねえ気持ちで映画館に行きました。
めっちゃ期待しているが、リョーちん主役という予想外の展開により、思ってた感じのと違う映画でガッカリしたくない。とこんな映画観る前に緊張することないよってくらい緊張してました。


予想ぜ~~んぶ外れた♡


山王戦でじっくり120分だ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!
はあ~~~~~~~~……まじかよ、すごいなあと思って。

普通だったら、大人気原作漫画(年代ちょっと前)の映画化!ってなったら、仙道とか牧とか絶対人気ライバルだからそこの試合は必須でいれて……原作の熱い試合をうまく編集して、ラストに最強 山王戦!!!!!ドン!!!熱い!!!
ってやるじゃないですか。私が監督だったらそうします。
それ凡人の発想なんだなって思いました。俺は凡人だあ!!!

だって!原作が超人気だから、そこから外れる展開はリスキーじゃないですか!!
それを……山王戦をメインにじっくり120分、試合の合間にリョータをメインに据えて各キャラクター達のエピソードを挟み込むという、展開
それだけでは別に普通なんですけど、超人気原作の映画化でやるっていうのが斬新すぎてキレッキレですな……と思ってたら

原作・脚本・監督 井上雄彦

原作者が監督やってたわ

そりゃ……すごいわ……そりゃそうなるわ……
そりゃすごい映画になるよそりゃそりゃそりゃあ……

この映画を見て
恐らく1リットルは手汗と涙がでました。
映画みた後ご飯食べたんですが、塩分失いすぎて「塩味、うまっ……」となりました。

あと自分では気づきませんでしたが、たまに震えてたらしいです。


映画みたらもらえたステッカーPCに貼りました


リョーちん主役でどよめいた前夜だったが
主役というより主軸って感じで、湘北メンバー全員が主役だった。

感情移入先の話をしたい。

山王戦の試合はかなり実際の試合のスピード感に近い。
まず冒頭でいきなり(原作の展開通り)リョーちんが桜木に変顔合図を送り、アリウープを決める。
すごい!!!いきなり山王から先制点を奪った!!!!!しかもアリウープだとォ……!???!ドヨドヨッザワザワッ……湘北メンバーも「え!?」……
と、ならない。

リョーちん桜木が小声で「天才じゃね?」「すごくね?」とかそんなことを交わすだけで、さっさと試合が再開される。
フィクションの演出効果的なオーバーリアクションがないんですね。
あとキャラクターの動きや試合の音、観客のどよめきなど、現実に忠実につくられていて、映画を観てるというより本物のバスケの試合を観てる感じに近いです。それにシアターの席って、体育館の応援席にちょっと似てるじゃないですか。

そして合間合間にはさまるリョーちんの家族の話。
リョータも辛いが、お母さんも辛い……
リョータの家族の話をメインにすることで、リョータにも感情移入するし、その家族にも感情移入させられます。

試合の様子がかなり現実に近いこと、選手の家族も感情移入先に据えていることから
おそらく意図的に
映画観客は、試合の応援席にいる保護者
の気持ちになれるようになっている……というか絶対そうなるようにされてます。なってしまいます。抗えません。
俺が湘北の保護者です。

だから私は、スクリーンを見ながら、タオルを両手に握りしめて手汗ダラダタにして体を強張らせて、試合運びを固唾をのんで見守りましたし
湘北に点が入る度に歓声を上げたいほどのめり込んでました。

あるいは、ベンチにいる湘北の仲間たち。
俺が湘北のベンチメンバーです。

山王に点が入るとアアア~~~!!と頭を抱えます。
湘北に点がはいるとみんながワッと立ち上がって盛り上がります。スタメンのみんなを称えます。

試合後半の熱い時に、ベンチメンバーの誰かが「俺、湘北に入ってよかった~ッ……!!」って言ってたんですけど、
ほんとそれで、「俺もだよ……ッ!!!!!!」って彼の隣で言いました、俺も湘北のバスケ部の一員なんで。

あるいは、徳ちゃん
みっちゃんがヘロヘロの状態で3ポイントを決めると、徳ちゃん、ウルって涙ぐむんですよね。わかりすぎる……わかるよ徳ちゃん……!!
お……お……俺も徳ちゃんだああああああ~~~~!!!!!!

いちばんみっちゃんが好きです。
漫画でロン毛で初登場した時には、急にバスケ部殴り込みにくるし、全然好印象もってなかったんですけど
後悔して髪切って心入れ替えてバスケ部に戻っても、マネージャーの彩ちゃんとか~~~ヤスとか~~~お前かお前の友達が殴ってたこと俺は忘れてねえかんな?オ?って勝手に思ってたんですけど
なんかもうコミックス1巻分くらい見守ってただけでかなり好きになっていた…

ずっと後悔してるし……ゾーン入ると3ポイント決めまくるところか最高にCOOOOOOOOLだしみっちゃあああああああああん!!!ってなるし(徳男)、しかしスタミナ不足という弱点があるところが応援したくなるし、けっこう後輩の面倒見がいいし、安西先生好きすぎるところとか面白いし。

話がそれました。


もちろん選手のみんなにも感情移入はしてるんですけど、それを上回る「格上のチームに必死に食らいつくスタメンのみんなを応援したい」気持ちが強すぎて、やっぱベンチメンバーや観客目線に私はなってましたね。

もう本当にかっこよかった。
ゴリも桜木もリョーちんも流川もみっちゃんも
最高にかっこよかったです。

バスケのシーンももちろんかっこいいんですけど、見せ場めっちゃあるし、ずっと心拍数がすごかった!
それもそうなんですが、恐怖に打ち勝って、山王に本気で勝ちにいく姿がかっこよすぎますし、力をもらえます。

最強の山王工業高校ですよ。インターハイ3連覇ですよ。
湘北が勝てる可能性なんて微塵もない強豪校なんですよ。
そりゃ……こわいよ!!

立ち向かうのが怖い。無様に大差をつけられて負けるのが怖い。
本気で戦うのも怖い。だったら本気で戦わずに負けて「本気でやったら勝ててたかもしれない」可能性を残した方が心は傷つかずにすみます。

リョーちんは前日に吐き気をこらえる。
でも彼は本番で、心臓がバクバクしながらも余裕な顔して見せる。

ゴリは倒れたまま、このままでいいじゃないかと思いがよぎる。
でも彼は、起き上がろうとして、チームメンバー全員が手を貸す。

試合としての熱さは、めちゃくちゃあるだろうなと映画を観る前から思ってたんですが
そういう彼らの弱い一面、人間として当たり前にある感情を見せて、その恐怖を乗り越える彼ら自身を見せられて、体が震えるくらいの、手汗と涙が1Lでるくらいの熱さを感じさせられました。

試合としての熱さだったら、それはオリンピックやワールドカップや、今やってるWBCを見ていると感じることが多いです。
勝敗の行方、シナリオの決まっていない展開。いいですよね。

それらからしか摂取できない熱狂もあれば、監督や制作陣が心血注いで作り上げた映画からしか摂取できない熱狂もあります。


映画館の時が止まった


え、こんなことあるんだ。
このシアター内にいる全員が、あの無音の時間、呼吸も瞬きも忘れて、スクリーンを見つめていた。絶対。

試合の前半はオーバーリアクションなしで、現実の試合っぽくスピーティに進むのに対し
終盤は両側からカットインが入ったり漫画的な演出が盛り込まれて熱い熱い熱いあついアツイ!!!

アツ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~イ!!!!!?!???!??!???!


音が消え

ぎゃく……てん……!!!! 

からの

速攻再逆転……され……!????!?? 
むり……やん……もうじかん……!!!! 

からの

さく……らぎ……いる……!!!!!

からの





パアンッッッ!!!!!!






やばすぎるだろ……
THE FIRST SLAM DUNK



流川と桜木で決めるとこが……いいですよね。
流川が日本一の選手になるために沢北と対決し続けることより、パスだしてチームとしての勝ちをとりにいったことが何より成長を感じますし
ルカワァ……!!!!てなるし

敵チームに「ちゃんとしっかり流川とめろよ」みたいに言って敵をキョトンとさせてたくらい流川にバチバチな桜木が、それに答えたのが
サクラギハナミチィ……!!!!!!てなるし

本当に映画館で観てよかったです。
ていうかスラムダンク漫画もおもしろいので、今まで読んでなかったことが後悔です。
映画をきっかけに漫画を読み始めたので、映画ありがとう、

THE FIRSTだから続編もやるんじゃ?と思ってたんですが
リョータのポジション、ポイントガードを番号でいうと1番らしいので
つまりリョータの物語ですよってことだったんですね。
続編……そんなものはなかった。ングゥッ…

あとは漫画全部読んでパンフや諸々見たら、下に追記します。



【追記】※原作最後までネタバレを含みます






ひゃああ~~~……。
スポーツ漫画って全国大会でたら優勝するまで描くのがセオリーだと思ってたので……正直びっくりした~~山王戦後、いくつか試合して、あの名古屋のでかい1年生と決勝戦で戦うのだと思って疑ってませんでしたので
映画で描いた山王戦のあと……1話で原作が終わるのだと……思ってなかったので……放心状態になりました。
そんな……まだまだ見たいよ~~~~????!!!!!????
湘北メンバーで這い上がってくのまだまだ見たかった~~~!!!

でもなんであそこで最終回にしたか、というのを調べまくったら、まあ、そうなるか~って納得しました。作品をなにより大事にしている原作者なんだなって思いました。じゃあもうなにもいうことないです。
じゃあこれからこいつらと戦うんだろうなあっていう全国の強者たちをちょくちょくだしたのは何だったんだろう。山王戦でおわりってことを読者に悟らせないためかな。当時ジャンプで毎週読んでた人も、まさかそこで終わるとは思ってなかっただろうから突然「次週、最終回!!」って予告みた時とんでもない社会現象になったのではなかろうか。

映画1回目みて、この記事書いて、原作を最後まで読んで、映画2回目観に行って、原作2週目読みました。そしてこの追記を書いています。

原作読み切れずに山王戦の前半終了らへんまでしか知らない状態で映画観に行ったの、いま思うと最高のコンディションだな
最後どうなるかわからないけど、そこまでの流れは全部知っている状態。完璧。

パンフレット読んだ。映画に関わったいろんな人の思いが知れてよい。特に原作者さんのスラムダンクに向かう暖かい情が書いてあっていい。あと表紙もいい。本棚に飾っている。

ほかの人の感想ブログも読んだ。バスケ知らない・スラムダンク知らない派の感想、めっちゃいい。ツイッターでも話題になってたけど「三井だけなんで3点はいる?おかしくないか」「三井だけなんで疲れている?疲れてるなら休めばいいじゃん」的な感想、すごくいい……最高……元気でる。
映画を私は2回見たが、それどころではなく5回、10回、それ以上観に行ってる人の感想はとにかくすごい。そんな細かいところ見てんだ!っていう玄人目線の感想は滋養強壮にいい。
バスケ詳しい人の感想もいい。バスケやってた人なら「おお!」って思う点も入っているらしい。すげえ。こだわっている。

やーほんと映画館で観れてよかった。
DVDを家で観て、いい作品に出会った時に「これ映画館でやってる時に観に行っとけばよかった~…」っていう後悔、最悪なんで、ほんと悔しいんで
映画館でやってるうちに観れてよかったです。
ありがとうTHE FIRST SLAM DUNK







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