競合との闘い方
会社で働いていると、どうしても出てくる話がある。
それが競合に勝たなければならない。
という考えだ。
この考え方は、より上の役職に近づくほど生々しくなるだろう。
実際問題、かなり現実的に考えなけらばならない。
「口で言うは易し、行うは難し」の典型的な例だろう。
お金事情を知らない若手はもっと投資して広告を増やせと言う。
商品の差別化をと言う。
上手くいってる所の真似をしろと言う。
どれもやれば勝てるかもしれない。
だがかけられるリソースは強い競合には負ける。
何故ならもし今自分がいるポジションがそのカテゴリに置いて1番では無いのなら、1番手の競合より、リソースが降りてくることはない。
リソースはどこから生まれてくるかと言われれば、その商品の売上(と利益)からだからだ。
費用も競合に負けてる時点で、広告量では一生勝てない。
もし費用対効果を度外視して投資できるのはオーナー企業だ。基本的にサラリーマン社長の会社がそんな危険を犯して投資するのは中々難しいだろう。
自分の今のポジションはどこか?
ます現状を把握する必要がある。
リーダー=no1 だ。もし、勝たなければ行けない場合はリーダー以外になる。
経営資源は近しいようなチャレンジャーなのか、経営資源がかなり離れているようなフォロワーなのか、あるいはニッチャーなのかで、目指す方向性が大きく変わる。
自分が今どういったポジションにいるかによるだろう。
企業同士なら比較的チャレンジャーとして戦うことが多いだろう。
起業系の会社ならば、フォロワーか、ニッチャーで、戦うことになることが頻度として多くなるだろう。あるいは企業でも新しいジャンルに取り組み、既に先駆者がいる場合もフォロワー、ニッチャーの戦略を取らざる得ない場合が多いだろう。少なくともあなたが社長というポジションではなく、自ら企画しプロジェクトを進めるなら、まずこういう戦いになると思う。
その差別化は競合に勝つためにあるか?
例えば、差別化の事例として、マクドナルドとモスバーガー問題がある。
速さ、安さを売りにしたマクドナルドに対して、品質を重視したモスバーガーは、差別化できており共存できており差別化に成功しているという言い分だ。
これは、市場生存という観点から言えば間違ってはないだろう。
しかし、競合に勝つという観点からはずれる。
シェア比率を見れば分かるが、モスバーガーはそもそも、マクドナルドに勝つという戦略ではない。
これは差別化ではない。
どちらかというとニッチャーのとる集中戦略に近い。
グローバル企業のマクドナルドと国内モスバーガーでは資源力が違いすぎる。
真似されやすい差別化はいずれ不採算を及ぼす
分かりやすい事例は航空業界のマイルだ。
基本的にコモディティー化しやすい業界で、とった施策が、マイル制だった。当初は効果がたぎったものの、各社マイル制を導入。
結果的に安売り合戦になってしまい、利益率を、大きく下げてしまった。
差別化するなら競合に負けないマーケットのターゲット設定
上手くいった事例としては、すき家が言える。
no1 の吉野家は、サラリーマンがコア層と捉えて駅前の出店が多かった。
そこに対し、ファミリー層をターゲットととらえ郊外に置き、商品ラインナップのバリエーションを広くとった。
しかも、ゼンショーグループなので、各食品ジャンルのノウハウがある。バリエーション戦略が取りやすい。
自社の強みと、no1 とは異なるターゲット、ポジションの獲得は、マーケットレベルで市場のパイ自体を弄れるので滅茶苦茶強い。
勿論、言うは易し、行うは難しの典型だ。
最初にサラリーマン層に対してファミリー層を、狙うといって押し進められるのは、勇気と根性がいるだろう
no3位以下を取り込む戦略
チャレンジャーは差別化の他にもう1つ取れる戦略がある。それは、下位者を取り込む。という戦略だ。
分かりやすいのはコンビニ業界だ。
これまではセブンイレブンとローソンが1位、2位争いをしており3位のファミリーマートが、サンクスと合併し、業界において2位になった。
弱者は強者を攻めても勝てないので、弱者を責めることでマーケットを増やすという戦略だ。
成熟し、コモディティー化が激しい世界はこういった戦略も勝ち筋の1つだ。
合併というのは、ゲーム同士だと想像が、難しいかもしれないが、合併じゃなくても、弱者の強み潰しをするのはno1 だけじゃなく、no2.や3がそれ以下の競合を潰す機会はある。
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