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歳を経ていく自分を見つめられるか

僕の大好きな画家レンブラントが、63歳、死の直前に描いた自画像(エジンバラ美術館で購入した複製画より)。

20201213レンブラント63歳自画像_COVER

僕の大好きな絵の1枚だ。

以前、スコットランド・エジンバラを旅した時、偶然出会った。

若さを失い、初老のやつれが表れた顔。言いようのない哀愁感。老人でありながら、じっと見つめてくるまなざしが何故かとても熱く感じられる。

この絵の前で動けなくなった。

レンブラントは若い時の自分も、年を経た自分もありのままにまま描いている気がする。何も包み隠さず。

良い時も。悪い時も。自分の顔をじっと見つめて自画像を描いていたのだ。

なかなかできることではない。僕にはできない。

若い時は若さゆえに自分を見つめず、外ばかり見て生きてきた。

若さをとっくに通り過ぎても、周囲に惑わされ、自分の力を過信し、自分を見つめずに走ってきた。

そして体がポンコツになった中年の今、若さを失った自分が嫌で、自らをじっと見つめることを避けている。

まだまだ俺はやれるはず。こんなもんじゃない。この世のどこかに俺が活躍できる世界がある筈などと、青い鳥を夢見て。

しかし、時間は確実に経っている。

自分を見つめる時間が無かった。

これからは自分を大事にしよう。

どんなにやつれても。ポンコツになっても。



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