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列王記上6章/偉大なる建設者ソロモン王

ソロモン王が主のために築いた神殿は、奥行きが六十アンマ、間口が二十アンマ、高さが三十アンマであった。
(中略)
主の神殿の基礎が据えられたのが、ソロモンの治世第四年のジウの月、 同第十一年のブルの月、すなわち第八の月に神殿はその細部に至るまで計画どおりに完成した。
その建築には七年を要した。

ソロモンは十三年の年月をかけて宮殿を築き、その宮殿のすべてを完成させた。
彼の建てた「レバノンの森の家」は、奥行きが百アンマ、間口が五十アンマ、高さが三十アンマで、レバノン杉の柱を四列に並べ、その柱の上にレバノン杉の角材を渡した。

列王記上 6:2, 37-7:2 新共同訳

主のために神殿を築いた偉大なる王ソロモンは、同時に神殿よりも巨大な宮殿を自分のために築いた王でもある。

7年の歳月を費やして主の神殿を建設したソロモン王は、同時に、ほぼ倍の期間である13年の歳月を費やしてほぼ倍の大きさの宮殿を自分のために築いた。

また、偉大なる神に捧げられた聖なる神殿は誰が建設したか?
言うまでもないが、それは征服された異民族の奴隷たちを強制労働させてである(列王記上 9:15-23)。

ソロモンは知恵、権力、異性、富、そして敬虔さという社会的ステータスの全てを得た人物と列王記-歴代誌では記されている。
が、視点はそれぞれ異なる。
基本的に列王記では彼を英雄として描きつつも批判的視点が組み込まれ、歴代誌では神殿建設者としての彼を評価する解釈が記述されている。

偉大とされる人物への批判的視座は別に現代のwokeたちに限らず聖書の時代からあるんのではないか。

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