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夢の跡地

テーマは「朝には忘れてしまうおぼろげな夢」。

どこかに置き忘れてきたおぼろげな記憶。
目が醒めたならあの場所には戻れない。
あの時出逢った「 」のことは思い出せない。
の文言と合わせて作品を制作いただきました。

朝目が覚めても鮮明に覚えているものもありますが、夢というものは寝ぼけている時はぼんやり登場人物のことや世界観のことは何となく覚えていたりするものが動き始めるとどんどん記憶からは失われて言語化するのが難しくなってきたりします。
完全に失われているものではないものの、夢の中ではやっていたはずのことがふわふわとおぼろげになっていく感覚、思い出の場所や会いたかった人にも夢の中では覚えているのにだんだんと消えていく感覚。
でもきっと夢の中では確かに存在していて、残り香すら消えてしまっても心の何処かには存在するのかなと考えています。

作品配置は夢の跡地でゆっくりと歩みを進めていくような、静寂の中でとん、とん、と場面が敷かれているようなものを考えていました。
ちいさな窓から覗く世界をひとつずつ堪能できる、ゆったりとした空間配置に拘りました。

スポットライトはオレンジ色をメインに装飾と机にのみ白色を当てています。
落ち着いた雰囲気にしたかった為、ライトは普段よりは少なく、明るすぎないものを心掛けています。
部屋の中に溶け込むような雰囲気であれればなと思います。

装飾も時の流れを表す時計や浮遊感のある綿、幻想さを思わせるものを配置しました。
壁面は作品をメインとしたかった為、床と机のみの装飾にしました。
ゆったり鑑賞できる場になっていたら嬉しいです。

私自身、頻繁に夢をみるからか夢をテーマに置いたものは構想しやすく、また解釈幅が広い為、よく企画しています。
よい夢からの連想が多いですが、今度は悪夢の展示なんかも企画してみたいですね。

「夢の跡地」構想~企画
※こちらは有料記事となります。


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