分散V(X)

前回(期待値E(X))は以下より

該当ページ
数B 教科書 p.58,59

目標

 分散とは

ポイント

・分散
→期待値からどの程度散らばっているかを表す

以下、細かい説明↓

分散とは

→確率変数Xの取る値が、Xの期待値からどの程度散らばっているかを表す量

期待値は、ざっくり言うと平均のこと。
この試行して、だいたいどんくらいのスコアが望めるんかなーって数値が期待値。

ex)サイコロを1回投げたとき、出る目Xの期待値は7/2(=3.5)だから、だいたい3以上の目が出るんやないかなーって思うことが出来る

これが期待値。

分散は、期待値(つまり平均)からどれくらいデータが散らばっているかを見るための数値。
この試行、期待値こんくらいやけど、それってどれくらいの頻度で起きるんかなーって数値が分散。

ex)期待値10(ある試行で得られるスコアの平均が10)のとき
 最小値-5、最大値15 の期待値10
 最小値 5、最大値15 の期待値10
だったらどっちの方が、より10(もしくは10に近い数値)を得やすい?? 得ることが期待できる??

イメージはこんな感じかな〜〜

分散の値は
 大きい→分布の幅は広い
 小さい→分布の幅は小さい

◎同じ期待値を持つ確率変数であっても、その分布が同じであるとは限らない!

具体的に示します。

Xの確率分布が以下のようになっており、その期待値がmであるとする。

確率変数Xの確率分布表

このとき、Xの各値とmとのへだたりの程度を表す量として、

Xの各値と平均mとのへだたりの程度を表す量

を考える。(X-m)^2は、上記のような値をとる確率変数である。

確率変数(X-m)^2の期待値E((X-m)^2)のことを、確率変数Xの分散といい、V(X)で表す。

確率変数Xの分散V(X)

また、

確率変数Xの分散V(X)…①

(例5)
(例1)の確率変数Xについて、期待値mはm=1である。

(例1)の確率変数Xの確率分布表

よって、確率変数Xの分散V(X)は、

〈練習6〉
確率変数Xの確率分布が以下のようになるとき、Xの分散を求めよ。

確率変数Xの確率分布

以下、解答↓

〈練習6〉の解答

分散と期待値の関係

ここで、Xの分散V(X)の式①について、

確率変数Xの分散V(X)の式①の変形について
V(X)の式変形過程

よって、分散と期待値には以下のような関係があることがわかる。

分散V(X)と期待値E(X)との関係

(例6)
1個のサイコロを投げて出る目Xの分散V(X)を求める。
(例2)より、
  E(X)=7/2
(例4)より、
  E(X^2)=91/6
より、分散V(X)と期待値E(X)との関係より、

  V(X)=91/6-(7/2)^2
      =91/6-49/4
      =35/12

〈練習7〉
白玉2個と黒玉3個の入った袋から、2個の玉を同時に取り出すとき、出る白玉の個数をXとする。Xの分散を求めよ。

以下、解答↓

〈練習7〉の解答

しんどくない程度に毎日投稿を目指します。
覚えなきゃいけないところ、覚えなくていいから理屈を理解して導けるようになっておけばいいところ、の2つを区別する。

回数重ねてきたらまた出します。

次回
 標準偏差

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