栄冠はいつの日か必ず

第102回全国高校野球大会の中止が決まりました。

あんまり文章を打つのが得意じゃないから普段は音声にしてますが今日は文字に残そうと思います。

コロナで戦えなかった球児たちの
気持ちがどれほど辛いのか想像もできないし
もし僕が3年生だったら、、、

と思うととても恐くなります。


一つの為に人生の全てを掲げた2年半。
いや、
野球を始めた時から甲子園を夢見た球児にしたら
約10年。


高校球児と言う若き侍たち。
10年間甲子園と言う大戦のために準備してきたが
その戦が無くなり、何の為に今まで刀を振ってきたのか、何のために今まで色んなものを犠牲にしてきたのか答えがでないまま幕が閉じたのだと思います。

大人は子供にとっての未来人だから
「必ず糧になる」
「高校野球が全てじゃない」

とエールを送れます。
その言葉しか見つからないです、、

でもまだ未来を知らない球児からしたら
「そんな問題じゃねぇんだ。俺達は今戦いたかったんだ」
そう思う叫び声が高校野球を愛した心に聞こえてきます。


だから、
「中止で当たり前だろ」
「特別扱いすんな」
「自分達だけ」

と言う声が出てる事本当にやめて欲しい。
戦いの場所を無くした侍たちに武器を向けないであげて欲しい。

「戦う場所をなくした侍は死ぬことよりも辛い」


正にその言葉通りだと思います。

全国で「栄冠は君に輝く」
響いて欲しかったな。。
大好きな高校野球やって欲しかったな。。


余談になりますが。
僕の高校野球最後の打席の話をします。

僕はイップスと言うボールが投げれなくなる病気にかかり最後の2ヶ月は代打専門でプレーしていました。

夏の背番号発表前最後の試合で監督に

「今日の試合で1打席やる打ったら背番号を与えるがダメなら他の選手に渡す」

と試合前に言われました。

今まで一緒に戦ったチームメート達は打席に向かう僕に

「絶対打てる!」
「びびんな!いつも通りだ!」
「いけーっ!!!!」

と叫んでくれていました。今でもその当時の会話やエールが残ってます。

武者震いが止まらず最高の興奮状態で
人生のすべてをかけて打席に立ちました。

カウントは2-3まで追い込まれます。
フルカウント。
次の一球で人生が決まります。

そして、ピッチャーが投げたボールは
僕の顔面付近へ
しかし、僕は
今までやってきたすべての力を振り絞り
フルスイングしました。

部屋の天井よりも低いキャッチャーフライでした。

チームメートからは


「キャッチャーライナー」

といじられました。

もう一度言います

高校野球最後の打席は


「キャッチャーライナー」

野球用語にない言葉です。
引退して10年経った今でも酒の飲み会で笑われます。

いつの日かこの夏がみんなにとって思い出の一部として語れる日が来る事を願ってます。

p.s
僕は沖縄の地方大会が始まる日から「夏」と呼んでます。今のところわからないですが県内大会だけでも特別開催する事を願って、

「夏」を待ってます。









この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?