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新しい時代を生きる態度(2013.11)

今、新しい時代に生きているという実感を感じている人はどれだけいるのでしょうか?
どんなことを感じながらどんな未来を想像していますか?

新しい時代の特色は、最近よく耳にする言葉に現れています。

フリー、共有(シェア)、つながり(ネットワーク)、相互作用性(インタラクティブ)、etc…全てが繋がっていく中で、これまでバラバラに思えていたものが組みあがっていき、それまで見えてこなかったものが明らかになっていくことと思います。そうしてより大きなつながりを再発見していくプロセスを私たちは歩んでいるようです。

言ってしまえば、これまで一度だってバラバラであったことなどないのに、分裂、分断、区別されていた事によって、その事に気がつかなかった。…といった事にもっと気付いていく事でしょう。
あらゆる境界は今後もっと無くなっていき、そのことによって隠れていた様々なものが明るみに出てくる事と思います。

その中には、誤解の類や、十分に理解されてこなかったもの、社会的に隠されていたもの、進んで目を向けようとしなかったもの、また、自分たちの問題、…等があると思います。

私たちはより一層これらのものと向き合わざるを得なくなり、学んでいく事でしょう。

またそうする事によってこれまでの常識が更新され、「何だ、じゃあもっとこうすればいいんだ」といった風に、自然と社会の有り方が変わっていく事と思います。

私たちが十分に学んで、変化、成長をしていけるのなら、きっと明るい未来が訪れると思います。

私たちは既存の価値感からより自由に、繋がりながら、体験を共有しながら、相互作用的に成長していくのだと思います。

そうした変化の中で私たちに必要な態度というものはどんなものでしょうか?

私は、

「謙虚である事」

「違いを受け入れる事」

「感謝する事」

「自分を実現させる事」

といった事がとても重要なのではないかと思います。

何だ当たり前のことではないかと思われるかもしれませんが、当たり前の事が尚更重要になってくるような気がしています。

新しい学びを得るには謙虚な姿勢が必要です。

これまでの自分の中に無いように思われる事を得ていくのは、必ずしも自分の思い通りではなく、望ましい事には思えないかもしれません。「自分には必要ない」と変化を拒み、それまでの自分と慣れ親しみのあるもの、また自分の信念のもとに留まりたいという思いが働くかもしれません。
しかし時代は刻一刻と変化しています。新しいものが良いものとは限りませんが、新しいものに対しての謙虚な姿勢は、その素晴らしさやそこからの学びを自分にもたらしてくれるでしょう。

全ての人が必ずしも新しいものに積極的である必要は無いと思いますが、ただ謙虚であることで、自然とその恩恵を被る事が出来るでしょう。

違いを受け入れる事は、自分自身を豊かにすることでもあります。

違いとは、対立の為にあるのではなく、補い合う為にあるものだと私は思います。

「私とあなたは違う、だから分かりあえない」といった態度をこれまで多く目にしてきましたが、とても勿体ない事だと思います。私たちの暮らしを豊かにしているのは他でもないその違い、多様性であるのにも関わらず、それに反発して自分のエゴに近しいものに絶対的なものを見出し、対立、争い、問題を生むと言うのは滑稽な事のように思います。

私達人間の世界に限らず、私達は様々な違った生態系と共にある事で、知らずとその恩恵を受けています。そうした事に気付くと私たちは自分のエゴの小ささや、違ったものへの感謝に気が付く事が出来ます。

分かりあえないものと無理に分かり合おうとする必要は無いと思いますが、その多くは分かり合えないのではなく、現時点では、分かり合う事が難しいという事なのだと思います。

「分からない」ということは時に不安で、怖い事でもありますが、逆に言えば分かれば安心という事でもあります。理解しようと努める姿勢は大切だと思います。

「自分とは関係のない」ものにする必要はありませんが、違いがあることを認め、尊重する姿勢は、やがて訪れる理解の為にも大切だと思います。

それはいずれ互いを活かし合うことに繋がっていくのではないかと思います。

感謝する事は、そうした様々な理解、実感のもと、また思いやりを受ける事で自然ともたらされるものでありますが、その心を欠かさない様にするというのはやはり大切な事だと思います。

日頃から様々な関係性の中で助けられて、自分を活かしていけるのは有り難い事です。

感謝が極端に欠けていると、自分勝手にも関わらず、周りには敵ばかりで、疑いが多く、自分が「してやった」「やってあげた」ことにばかり注意が向き、他人の思いやりにも気付けなくなってしまいます。

逆に感謝に満ちていると、感謝された他人も、感謝されたことが嬉しく、感謝、思いやりの連鎖が起こり、周囲にも幸せをもたらします。

思いやりは、人によっては素直に受け取ってもらえないこともあるので一概には言えませんが、感謝のあるところに良くない事が起こる事はそうそう無いはずです。

素直に感謝できない心は、問題を抱えている事があります。そうした人ほど思いやりを向けてくれる人に感謝をするべきなのに…といったところは少し脱線するのでやめておきます。

私達が自然と感謝に満ちた状態でいることが、私達の為にとても重要なのだということを強調したいと思います。

自分を実現させる事は、自分の人生において何より重要な事だと思います。

その程度はどうあれ、自分の納得のいく自分であるか、自分らしく生きているか、自分の事が好きか、自分のやりたい事をやっているか、自分の能力を生かしているか、役割を果たしているか、といった事は、何もエゴイスティックな事ではなく、社会貢献においてもとても重要な事だと思います。

「滅私奉公」が求められる時代もかつてあったと思いますが、現代は、未来はそうではないと思います。「活私奉公」の方だと思います。

自分の好きな事、やりたい事をやることは、自分自身に大きなエネルギーをくれます。それはとても素晴らしい事で、そうして自分を活かせていれば、より自己肯定感が高まります。

自己実現をしている心は幸せで、またそう出来ている事に、他への感謝が起こります。

自分自身の力で自己実現するということもとても大切です。

一人でということではありませんが、他の大きな力へ依存して成功したり、他の力を利用、支配する事、または悪事によって成し得た成功は、苦しみを残す事があるでしょう。

本当に自分に納得のいく生き方をして自己実現するということは、とても大切な事で、それこそが自分の人生を生きるということなのではないかと思います。正直に、素直に生きるとも言えます。

自分らしく幸せに生きる人々が増えていけば、総合的に世界は幸せになっていくでしょう。

そして本当に自己実現している心というのは、他者もそのようになる事を心より望み、人によってはその手助けをしようとするのだと思います。

そうして人々がお互いに助け合い、感謝し合い、高め合い、愛に満ちた世界が広がっていくような未来を願っています。そういう未来に辿り着くように、生きていたいと思います。

私個人の幻想ではなく、そういう未来へつながる為に必要な事が色々な場面で確かに起こっているのではないかと感じています。

しかし、その為に私たちが学ばなければならない事、克服しなければならない問題というのが目に余るほど溢れているのもまた現実で、今起きていることです。

目を覆いたくなる地獄のような世界や気付きたくないほどの偽りに満ちた世界が沢山あります。こんな世の中…こんな社会…といったものが。

社会の様々な問題を克服するといったことは必ず必要になってくると思いますが、社会というのは個人の集合体でもあるわけですから

まず、自分の問題を克服するというところからはじめていくと良いのではないかと思います。

まずは自分から、新しい時代の生き方をしていければいいなと思います。

もちろん、楽しみながら。

少しずつでも、確実に明るい未来に辿り着くように。

(2013.11.7)

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