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【実録】女子大のイメージって実際当たってるの?現役本女生が語るオドロキの内部とは?

こんにちは!
筆者は小中高校と共学で過ごし、日本女子大学、通称「本女」に通う4年生です。

「女子大に通ってる」と言うと、かなり珍しがられますよね。他大の友人たちにもよく「女子大ってどんな感じなの?」と聞かれます。

確かに、女子学生しかいないという特殊な状況や、知名度のわりに学生数が少なく外部から伺い知れる情報は少ない……と考えると、ミステリアスと言えばミステリアスですよね。

この記事では、女子大に通うメリットや、いわゆる「ミステリアス」なイメージに対して女子大に通う本人たちはどう思っているのかを紹介します。

女子大の実態が気になる共学生や女子大受験を考える高校生、また女子大事情が気になっている大学生は特に必見です!◎

女子大は【優しい世界】!?

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★少人数教育
冒頭でも触れましたが、女子大は学生数が比較的少なく、少人数教育を謳っているところも少なくありません。

例えば、本女は文京区の目白キャンパスと神奈川県川崎市の西生田キャンパスの2つに分かれているものの、その学部生の総数は6,322名で、これは早大(早稲田大学)の戸山キャンパスの学部生(文学部・文化構想学部)とほぼ同じくらいです。早大全体と比べると、その16%にも及びません。

女子大御三家と呼ばれる日本女子大学、津田塾大学、東京女子大の学部学生数を合計しても(13589名)、早稲田大学(39,573名)のおよそ1/3程度にしかならないのです。

(参考→東京大学:14,058名、慶應義塾大学:28,643名、学習院:9,186名、明治:28,643名、青山学院:18,077名、立教:20,489名、中央:24,873名、法政:28,843名。いずれも各大学公表の2019年5月1日のデータより。通信教育課程は除く)

少人数教育の実感としては、なんといっても教員と学生の距離が近いことです。

専任教員の中には、所属学科の学生一人ひとりの顔と名前を把握してくれている先生もいるんです!

★手厚い就職サポート、キャリア教育

単純に学生数が少ないことに加え、キャリアサポートの対象が女子に限られているため、学生一人ひとりへの就活支援が充実しているといわれています。

男女雇用機会均等法が施行されて数十年経った現在でも、官庁や民間企業における役員クラスを占める女性割合はまだまだ低いこの日本社会。就職においても、女子には女子のためのサポートがあったらやっぱり嬉しいものです。

一年生のころから、必修の講義での講演・自由選択の授業で、女性の働き方や、仕事だけでない人生全体のキャリアについて考える機会はかなり与えられていると思います。

利害関係が発生しにくい&似た者同士で平和なコミュニティ!

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続いて、等身大の大学生活について紹介します!

★「女子しかいない環境って、何か人間関係のトラブルとか起こるんじゃないの?」

と、数回ほど他大の方(特に男子!)に聞かれたことがあるのですが……。

この問いに関する答えは、「NO」です。

「何か人間関係のトラブルとか……」と語るときのトラブルの原因って、異性がらみだと思うのです。 惚れた腫れたとかそれが気にくわないとか、そういう感じのです。でも、女子大には男子はいませんよね。

そもそも、女子同士のコミュニケーションがどうも苦手だという人は、志望校選択の時点で既に女子大を候補から外しているんじゃないかと思います。わざわざ女子大を選ばずとも、共学の方が大学の数も学部の数も多いですし。

多くの共学同様、クラスといったクラスがないので、高校までほど狭く固定されたコミュニティではありませんし、何かそれをめぐって競争しあうようなものはそれほどないです。利害関係は発生しにくい状況ではないかと思います。

普段交流のない子が相手でも、少人数なので、同じ学科であればほとんどの子の顔くらいは知っていますし、必要があれば適度な距離を保って接することができているように思います。

かといって単におとなしいわけではなく、こだわるところはこだわってはっきりとした物言いをする子が多いです。

総括すると、「のびのび過ごせる」といったところでしょうか。

女子大受験を考えている高校生のみなさん、数人でもいいので女友だちとだいたい良好な関係を築けていれば、女子大に入るのには問題ありませんよ!

★教員への評判、「先生かわいい」

学生はのびのびと過ごしていますが、例外もあります。それは男性の教職員です。

特に、授業と授業の間の教室移動のとき、男性の教職員は女性との接触を気にしてか、混み合うエレベーター内ではファイルをきゅっと抱えて若干気まずそうにしていることも。

ちなみに学生はまったく気にしていません。

そして、だいたいの先生は所属学科の学生に密かにあだ名をつけられています。「○爺」「△ちゃん」、「□さん」といった、本名にちなんだ可愛らしいあだ名です。

そんな先生方を学生がどう評しているかというと、ちょっと若めでスマートだと「かっこいい〜!」、話術が巧みだと「面白い」、それ以外はどんな先生でもだいたい「かわいい〜!」です。複合型もいます。

ここにも優しい世界が見受けられますね。

女子学生らしい無邪気さも表れていると思います。

外部との交流はあるの?

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女子大に通っていても、今日、女子大生の活動範囲は女子大内だけに限りません。

★恋愛的な出会いの場

「女子大の子って、どこで出会うの?」という質問も共学の友人からよく受けますが、女子大だから出会いがないということはありません。

① インカレサークル
インカレに非常に厳しい女子大もあるとは聞きますが、だいたい大学公認のインカレサークルが複数あり、新歓の日には、女子大内だけで活動する部活やサークルと同様に大学構内にブースを設け、ビラ配りやパフォーマンスなどを行なっています。

② バイト
これは共学の人も同じですよね。

「バイト先で彼氏ができた!」という話は、インカレでできたという話と同じくらいよく聞きます。

③ 合コン
運良く誘ってもらえるか、自分の知り合いの繋がりからメンバーを揃えて発生するイベントです。

普段から、好きな人・彼氏が欲しい、出会いが欲しいと周囲に伝えておくことが重要です。

④ 紹介
友人知人に「こんな人がいるんだけどどう?」と紹介してもらうパターンです。

合コン同様、普段のアピール活動に掛かっています。また、自分自身が友人知人から見て紹介するに値する人物である必要があるため、普段の行いも大事です。

その他、高校時代からの恋人とずっと続いている子もいます。

このように、出会いがないわけではないのですが、恋人がいないことに言及されたときは、

「女子大だから、出会いがないんです〜」
と言っておけばその場をしのげるので非常に便利です(笑)。

とはいえ、共学の、恋愛関係ではない男女のフラットな関係は羨ましいんですよね……。

★「女子大の子ってお嬢様なの? キラキラ系なの?」

女子大には、見るからに育ちの良いお嬢様と、一見普通の子だけど話をよくよく聞くと良いところのお嬢様であることが判明する子がいます。

そういうお嬢様はほぼ付属から内部進学してきた子の一部という印象で、大学から女子大に入ってくる子のほとんどはサラリーマン家庭出身の庶民的な子です。ただ、「ほとんどの子が庶民だよね~」と油断していたら、友だちから「うちの女性は祖母から代々日本女子大出身」と聞いて驚いたことも。

また、「女子同士で美意識を高め合ってる」と思われることもありますが、そんなことはなく、むしろ「今日は1限からだからスッピンで登校!」「髪巻くの放課後でいいや」といったずぼらを自分自身に許しまくってますね。

オシャレって自分のためにすればいいんですよ……(言い訳)

もちろん、毎日しっかり綺麗に支度してくる子もいます。「化粧は苦手なので一切しません!」という子もいます。メイクをする・しないで周囲から浮くこともありません。個人の自由です。

実態はそんな有様なので、外部で「女子大に通ってます」と言ったときに謎にチヤホヤされたりして戸惑うことも。

女子しかいない環境でジェンダー論やフェミニズムを語るのはダサい?

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本女では、1年生のころからジェンダー問題について考える機会が多くありました。

関連した授業が、学部学科関係なく取れる自由選択科目として複数あって、充実している印象です。実際、学生からの人気も高いです。

とはいえ、女子大の学生の中にもそうした話に拒否感を示す子もいます。

「なにかというと女性差別だとか男女平等を求めるとかそういう話をされるのはちょっと……」という言葉もちらほら聞きます。

キャリア教育上の授業や公演に「女性のための〇〇」「女性の〇〇」とやたら「女性」と冠されることに辟易している面もやや見受けられます。

そもそも、世にいる男子学生を受け入れず、女子だけを囲い込む女子大が男女差別を語ること自体、自己矛盾しているんじゃないかという見方もできるでしよう。

筆者自身、男子のいない場でそういう話をして男性からの反論が出ない、男性の視点のない中、女子だけ囲い込んでフェミニズムに同調させるのはアンフェアではないかと思っていました

「女子大でのフェミニズムなんてダサい」と言う子を見たこともあります。

しかし、筆者は、2年生でいくつかジェンダー論関連の授業を取って学ぶことで、

「具体的な男性のいない場だからこそ、気にせずジェンダーの授業をとりやすく、学生同士でもフラットに冷静に語りやすい」、そんな側面があることに気づきました。

高校以前から大学入学後も、「若い女」だからという理由で店員に下に見られたような態度を取られたり、飲食店でバイト中、酔った男性客に手を握られて困惑したり……、自分が女性であることによって受ける扱いに嫌な違和感を覚えることがあります。

それでも、本人が大事にしたくないから飲み込んでやりすごすというのは、状況としてあまりにも酷。

冷静に、学問としてジェンダー問題の向かい合うからこそ、きちんと嫌なことを嫌と伝えるための判断力・思考力を養えるわけです。卒業後の人生においても、男性か女性かに関わらず、誰も彼もが自分のしたい生き方が出来たら、本来は誰にとっても理想的なはず。

他人に特定の生き方を強制することさえなければ、価値観は人それぞれだと認めれば、それでいいはずです。

そのためには、「一般的」な価値観以外の人のあり方をできるだけ多く知ることや、それぞれの価値観が持つそれぞれの妥当性を学ぶことが必要で、その役目を担っているのはフェミニズムでしょう。

フェミニズムは決して男性を敵対視するものではないのです。
どこでやったってダサいなんてことはないというのが筆者の所感です。

まとめ

女子大ライフを図式としてまとめるなら、

女子しかいない優しい世界
+
中高生にはない大学生としての外部との交流・干渉

女子大

といったところです!皆さんのイメージと比べていかがでしたか?
それでは、共学でも女子大でも楽しい大学生ライフを!

(本サイトはこちら:【実録】女子大のイメージって実際当たってるの?現役本女生が語るオドロキの内部とは?

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