見出し画像

その道が平らだと言い切れますか?

車を運転するって不思議ですよね。

運転中、目視できない部分がたくさんあるにも関わらず、あんなに大きな物体を操作する。よく考えたらスゴイ。

そこには、勘や空間認知能力、経験から来る予測能力などさまざまな機能が働き、ほぼ見えていないのに問題なく運転できています。

要するに

「離れてるしぶつからないだろう」とか
「ギリ、だいじょうぶ!」とか
例え見えてなくとも、予測してリスク回避をしているのです。

しかし、この予測はときに良くない方向に働くこともあります。

そう、先入観です。

僕もそうなんですが、対人コミュニケーションにおいて「自分がわかることは相手もわかるだろう」と勝手に予測してしまう場合があります。

これは面接においては、致命的と言えます。

例えば面接でのあるシーン。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
面接官 「あなたの強みを教えてください」

あなた 「何事に対してもポジティブでチャレンジ精神が旺盛です」

面接官 「具体的には?」

あなた 「テニスサークルで初の合宿を実施することになり、自ら手を挙げてプロジェクトメンバーで参加しました~うんぬん」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ツッコミますね。

面接官 「あなたの強みを教えてください」
→強みって誰の何基準ですか?この質問自体、抽象度が高いのであなたがどうこうって訳ではないのですが、ここの意図をくみ取って回答しないと「自分で勝手に信じている強みらしきもの」を伝えることになりかねません。さすがに、「御社の言う強みの基準を教えてください」なんてさすがに質問できないでしょうから、オンライン・オフラインでいろんな事実を収集し、仮説をたて、「この企業で自分の強みとなる部分が何か?」を考える必要があります。

あなた 「何事に対してもポジティブでチャレンジ精神が旺盛です」
→ポジティブの定義はなんですか?チャレンジって何をもってのことですか?「何事も前向きに取り組める」ことがすべて歓迎されるものとは限りません。例えば、「遅刻をした際に気持ちを切り替えて最短で間に合う方法を選択する」こともポジティブですが、そもそも「遅刻しないように準備」しなきゃいけないですから(極論ですね笑)。何事も受け止めることが素晴らしいとは言えないので、これも自分の特性によって回答をした方が良いと言えます。チャレンジ精神もそうですね。当たり前のことですが、自分がやりたいこと、成したいこと、やるべきことには大小関わらずチャレンジしなければならない訳で、それをチャレンジ精神が旺盛であるというのは、ちょっと無理がありますね。

たった数十秒のコミュニケーションだけでも、「この表現でわかるだろう」という先入観でやりとりがなされています。結果、お互いの意図せぬ対話がなされ、面接官とあなたの意思疎通がなされぬまま、面接を終えてしまうことがあります。
もし、面接官がコミュニケーションに長けていて、具体性ある対話に導いてくださる方ならばもっとわかりやすい問いかけをしてくれるんですが、それは置いといてまずはあなた自身が抽象的な表現をできるだけ避けることをお勧めします。

あなたが普段歩いている道。それが平たんな道であるとは言い切れないはずです。
どんな道にも凹凸がありますし、緩やかな下り坂や上り坂であってもあなたの見立てとして「これは平たんな道だ」と思いこんでいるかもしれません。

なので

「自分の考えや言葉に疑惑を持つこと」
「本当にこれで伝わるのかを考えること」

それだけでコミュニケーションはグッとスムーズになり、お互いの理解が進むことでしょう。

ガクチカでは、こうしたコミュニケーショントレーニングも実施していますが、学生の方や社会人1年目のみなさんの伝え方の改善だけでなく、考え方の整理整頓にもつながっているように感じています。また良かったらご相談ください。

ガクチカ代表
中岡ごう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?