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プレステと内定。

昔、プレイステーションが欲しくて親にねだりました。「一生、わがまま言わんからお願い!」って頼みこんで。

1週間後、朝起きたらリビングに、プレステが。

歓喜に震えました。こんな幸せが訪れようとは・・・。オトン、オカン大好き。一生感謝します。

そんな思いを口ずさみながら、プレステをTVに接続。

「Playstation」の文字が画面にボワーンと浮かびました。
正座しながらコントローラーを強く握った直後、すさまじい喪失感が押し寄せました。

ソフトがない。

親は「プレステが欲しい欲しい欲しい」と念仏のように唱えていた僕の要望に応えたので罪はないのです。

「プレステでどんなゲームをしたいのか」を伝えなかった僕が悪いのです。


プレステを手に入れることは、ただの手段です。

「ゲームをプレイする」という体験を得るためのものでしかないのです。


それは「お金が欲しい」というのと似ています。

お金を得ることで、何を手に入れ、どんな体験がしたいのか?がわからんままで「お金欲しい」と言ったところで、だいたいの場合はお金を稼ぐ過程で心折れてしまいます。なぜなら、目的がないから。目的なく、お金を稼ぐというのは気持ちが続かないのです。

就活もよく似ていますね。

「内定」を獲得する、希望の企業に入社するのは、単なる手段でしかありません。だって、大事なのは入社してからですからね。プレステを手に入れても、ゲームがなければ単なる奇抜なフォルムの電化製品ですから。

インテリアにこだわる人とか、もしかしたら初代プレステを手に入れただけで満足することもあるかもしれませんが。

就活の話に戻ると、最悪、内定を獲得することを目的とするのも良いでしょう。どこでもいいから内定くれ!って。

でもですね、企業の同意があってこその内定なんです。

企業は面接で、応募者の過去と今を見て、未来にどんな価値を生み出してくれるか?であって、内定欲しい欲しいと言っている方へ内定を出すことではありません。ほとんどの場合だと結果的にお祈りです。

それでも運よく、上手い見せ方や表面的な面接対策で内定を獲得でき、入社したとします。

しかしそこで待ち受けているのは後悔です。「こんなはずじゃなかった」「こんな仕事をしたいわけではない」と。

稀にその企業に入社することを目的とし、運よくその企業にフィットすることもあります。そのときは「ラッキー!」と言って喜べばいいかと思います。

なのでもし内定を目的に就活するならば「どんな場所であっても、死ぬ気で頑張る」とか「何があっても、自分がやりたいことをみつけるまでは辞めんぞ」とか覚悟して入社する心づもりでいると良いかもしれません。

最後になりますが、僕のいる人材業界だと、「キャリアアドバイザーになりたい」と志望される方が少なくありません。

そんな時に僕は、「キャリアアドバイザーになって何を実現したいのか」と質問します。キャリアアドバイザーというのは飽くまでもツールであり、それを使って自分や周りの人たちがどんな体験を得るか、どんな価値を生み出し、何をどう変えるのかが重要だと考えるからです。

そして面接においては、「実現したことによって企業にどんなメリットがあるのか」を十分に考える必要があります。繰り言になりますが、双方にメリットがなければ「内定」は成立しないためです。

僕だったら、人材紹介というビジネスモデルや事業構造など理解し、自分のやりたいことを大事にしながら業績を高めることを伝えますかね。

せっかくやりたいことが見つかったわけですから、企業から見て「ただやりたいやりたい言うてるだけやん」ってなるのは本当にもったいないので、そこのストーリーを伝えつつ、ファンタジーで終わらないようにせねばなりません。

プレステ買って、TVの前でコントローラー握りしめるだけの虚しさを感じないように、まずは実現したいことから考え、伝えられるようにしましょう。

「何を実現するのか→どのように実現するのか→なぜその実現手段なのか」を考える際、ぜひともガクチカをご利用ください。

ガクチカ代表
中岡ごう


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