ここまで来たからやれること

noteは学生ギルドのだけど、鈴木の好きなこと書いていいという許可を得て個人的な教育についての話を書きます。今日のは学生ギルドは全く関係ありませんが、こういう考えの人が学生ギルのの中にいて。
教育には結構うるさい人が作っているぞ、というご紹介にはなるかなと思います。

ではでは遠慮なく。

看護学校の今日の題材は
「いじめ」について、「ジェンダーとセクシャリティー」について調べた学生の発表の日でした。
いずれも少数派の話に至りました。

学生の発表形式でやっていると時に
ネットで取ってきた情報と教科書の情報が同列に扱われたりします。
それについては
どういう人がどのように書いているものなのか
その目的や背景を発表者には把握してほしい話を注釈し
わざわざ最後に質問します。

私がこういうからと言って
じゃあ、それを取り上げてはいけないことなのか
「正しい」「論文に書かれていて先行研究がある」「文科省が長い間かけて審議したもの」を挙げてほしいと言っているのではない。

その人によって見える地点は違うから
調べたことのどれを取り上げてもいいしむしろ自分が言いたいことを補強するものなら上げてほしいけど
その情報をそのまま受け取るのではなく、どこから出ているのかを見、自分の目で確かめ、考え、鵜呑みではなく検証しながら、それってほんとかなを意識しながら情報を取る必要性を話しました。

発表のあと、クラスの人が発表者に向けて感想をいう時も
正解を言わなくてもいいし、聞く方も立派な意見だと思って聞かなくていい。
ただ自分から見えた感想をシェアしてほしい、それは誰かの気づきになるから間違っているかもしれないけど、なんて思わずあなたの視点を遠慮なく。
そして聞いた側も、この人こういったから
こうじゃないから自分はダメだなとか
こう考える人がいるのに、自分はそうじゃないな、、、、
と自分が間違いなんじゃないかと思わなくてよくて
誰かと違う自分の意見が心の中で出たのなら、そういう風に思うんだと思うことをちゃんと自分で確認しておいてほしい
という話をしました。
もちろん違った意見こそ、できたらシェアしてほしいとも話しました。(今日までの雰囲気ではなかなか難しい感じでしたが来週からもっと求められるなという気がしています)

2限目と3限目、今日は続きでやりましたが
3限目の最初にそのような話をしたら。

発表のあと、二人話さないと発表者が席に戻れないシステムにしているので、誰か発表してあげてーーーーと言っても
これまでなかなか感想を言ってくれなかったクラスの雰囲気が

3限のはじめにこの話をした後は

慣れもあるし、テーマもあるのでしょうが
2人以上手も上げてくれるし
意見に自然に拍手が出るようになり
それぞれの意見をを受け止められるような状態に持っていけたような気がします。

あるグループの発表で

どんな権利が必要か優先順位をつけるグループワークをしたのちに
時間がたったら、今のことには意味が無くて
次のこのテーマの話をしてくださいと言ったのついては

最後全部終わった後、あのときなんで意味がないのか、と聞いたら
正解がないという意味だったとのこと。

先に正解がないものについて話をする時間を作ってから
別にそれに対する判定とか、こういう考えはこうという解説はありません、という意味で意味はないと話し、
次のテーマの
「少数派の人に対してどうするか」という議論に持っていきたかったとのことで、それも先ほどと共に正解は無いんだよというのを言いたかったそうです。

私が聞いたから発表者の組み立ての意図がわかりました。

それをきいて、
意図はわかりました。
そういう組み立てをしたから多様な意見がでて良かったなと思うけれども。

個人がどんな権利を大事にしたいか話すことって
とても意味があることだと思います。
お互い違うのが当然で私はこれが大事、私はこれが外せない。
グループの合意として
その順位付けを持っていくのってなかなか時間がかかるけど
それは意味のないことじゃなくてむしろ
相手の価値観を知るうえで意味があることじゃないかと感じます。

普段、正解、間違い、のなかで生きているし
テストでは○ぺけがつくけれど。
看護学校で学ぶほかの授業とは全く違うような学びをしているだろうから
そういう話になるんだろうけど

意味あるよ。めちゃくちゃ大事。と言いました。

そんなつっこんだ話をしても
発表者が否定されたように感じないように持っていく関係性。
数回やって
そういうちょっとデリケートにだけれども
しっかり指摘する時間を丁寧に持っていったら

学生たちの取り組む姿勢や
授業の雰囲気が変わったなと感じる時間でした。

勝負所だったなという気がします。

勝負所よく間違えてやらかしてきましたが、頑張ったなと思います。
今年のクラスの雰囲気がいままでにない感じでしたの、、、、。

無記名で感想聞いて。
このクラスはみんなあんまり仲良くないから、違いを認め合っていけたらいい、ということを書いている人の話をシェアして。
誰かはわからないけれども、そういう願いを持っている人がいる。

それをどのようにしていくのかはみんな次第だと思うから
そういう願いがあるという人がいるということをお伝えしますね。

とイケシャーシャーと空気読まずに言えるのは
非常勤講師だからだな、、、と思って
勝負してきました、とさ。

私ができるのはほんの少しのことだけど。

(そしてこんないじめの話を取り上げるときはやっぱりデリケートで、しんどい思いをする子もいるし、二重に傷つけないように細心の注意を払いながらやります。それでもやっぱり心配ですけど。なかなかに難しい課題ですけど。だからこっそり無記名アウトプットも挟んで、多方面に気遣いながら、でもずばっと。やっと、こういう授業ができるようになったな、と自分で感じます。)


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