"満たす"行動をやめる効能
先日、『しゃべくり007』でマツコ・デラックスさんが「幸福を感じない人」について語っていて、とても考えさせられました。
以下がその内容です。
やっぱり、幸福感を感じない人が食に走るらしいのよ。一瞬、満腹中枢が満たされると、幸福ホルモンが出るんだって。普段の生活の中で幸福ホルモンが出てないから、でも「満腹になると出る」って覚えてるじゃん、脳が。だから常に幸せを求めて、ご飯を食べてしまうんだって。
これって、食に限らず、あらゆることに言えると思います。
例えば、SNSで自分の投稿に「いいね」がつくと大量のドーパミンが分泌されます。SNSでいっぱい投稿する人は、承認欲求が満たされていないから、幸せを求めて投稿するといえます。
しかし実際は、SNSの投稿が多い人ほど幸福度が低いというデータがあります。つまり、投稿によって一時的にドーパミンを分泌させることは、幸福に効果をもたらさないのです。
一見矛盾しているように感じます。
なぜ、幸せになるための行動が、幸せをもたらさないのでしょう。
食事とSNSの共通点から考えていきましょう。
最大の要因は「ドーパミン」と「容易さ」
食事とSNSには共通する2つの特徴があります。
①ドーパミンが分泌される
②容易にできる
この2つの条件が合わさると、依存をもたらし、幸福度が低下します。
「ドーパミン」とは、報酬系のホルモンです。一度味わうと「また味わいたい」と、同じ行動を取ろうとします。
この行動が難しかったらまだ良いのですが、食事やSNSは今すぐに簡単にできてしまいます。だから、脳は常に報酬を求めるような癖がついてしまうのです。要するに依存ですね。
依存の恐ろしいところは、禁断症状が出ることです。「何もしていない状態」に耐えられなくなってしまうのです。
私は、依存症とは「満足の基準が高くなる」ことだと解釈しています。
マツコさんの話で言うと、何か口にものを入れている状態が「基準」であるため、食べていない状態は「不満足」になってしまいます。
このようにして、満足の基準が高くなることによって、幸福感を感じられなくなるのです。つまり、「幸福を感じられないこと」と「”満たす”行動」は相互に関係しているのです。
この悪循環を止めるために大事なことは、欲が生じたときに、それを満たす行動を辞めることです。欲を欲のまま放置することを覚えましょう。
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