蒲田健の収録後記:河合雅司さん

「静かなる有事」

河合雅司さんの最新刊「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」

日本が少子高齢社会であることは「常識」。大変な問題であることも

何となく感じる。だが昨日と今日で何かが目に見えて劇的に変わる

性質の問題ではない。故に目の前の火急の課題の方が優先順位が高くなり、

後回しにされてしまう。しかし、5年、10年のスパンで見ると確実に

様々なところに影響が出てくる。そして気がついた時には大変な事態と

なっている。


人口減少、これは食い止められない。まずはここから目をそらさず、

それを大前提とした上でどういう戦略を立てるべきなのか。

やれることは色々ある。長期的な視点で戦略的に対応していけば、

小さくとも、若くはなくとも、キラリと光る尊厳に満ちた豊かな国と

なることは可能である。


それはしかし、今、各個人レベルにまで危機感を落とし込んで具体的に

実行に移さなければ、座してただ衰弱を待つのみ、という状況に

なりかねない。


河合さんの設定するリミットは、高齢者人口がピークを迎えると

推測される2042年。

あと25年。

長いとみるか短いとみるか、感じ方は人それぞれ。

だが、今スタートしなければ手遅れになる可能性は極めて高い。

「危機来ぬと 目にはさやかに 見えねども

         たしかに来てる 静かな有事」

P.S.今の中高生が社会の中心となっているであろう25年後。

そこにしっかりとバトンをつなげるのが今の大人の責務。

該当年代の子を持つ親として、切実なる当事者感、絶大です。



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