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蒲田健の収録後記:光浦靖子さん

肩書は、まだ、ない

光浦靖子さんの最新刊「ハタから見ると、凪日記」

お笑い、執筆、演技、手芸・・・求められることに対しては、それが可能で

あるならばなんでもやりたい、というのが光浦さんのスタンス。

生き方の唯一絶対のゴールは設定しない。

一意専心、わき目もふらずひとつのことを極めるというアプローチがある。

逃げ場がないそこには往々にして大きな波風が伴う。

そのリスクを飲み込んでなおそれに挑もうとする態度はもちろん尊い。

光浦さんは、常に動きながら、興味のアンテナをその都度向ける、というやり方を

採用する。一極集中でない。方位が様々である。故に波風は立ちにくい。

結果、凪に見える。

これも尊い生き方の一つである。

「劇的な 波乱万丈 それだけが

        生きる上での 醍醐味でなし」

P.S. ご自分にとっては「芸人」というのは最高級の肩書であり、そこにいまだ

至っていないというお話、ジャンルは違いますが大横綱・双葉山の

“いまだ木鶏たりえず”を想起しました。



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