蒲田健の収録後記:堤未果さん

きれいごとが並べられていても何か違和感を感じたなら、

そこには怪しいことが潜んでいる可能性が高い。

直感が発するその違和感というサインを見逃さないことが、

嘘を見抜くリテラシーの源となる。


堤未果さんの最新刊「政府はもう嘘をつけない」


2012年に出された「政府は必ず嘘をつく」の続編となる今作。

4年前にすでに指摘していた強欲資本主義の弊害が随所に

現実化しているという状況に、正直暗澹たる気持ちになってしまう。

しかし堤さんは決して絶望をしない。

生き延びる最良の方法はまだ残されていると説く。

今だけ、カネだけ、自分だけ、の強欲資本主義の頂点に君臨する

グローバル企業、及び彼らの実行代理人としての政府の牙城は強固である。

しかしながら市民の側が自らの頭で考え、判断し、

相手側の意図を読み取る想像力と直感を駆使するようになったとき

「政府はもう嘘をつけない」状態となるのだ。

形成は不利だが、決してまだゲームオーバーではない。


「違和感を 感じるセンス それこそが

           拠り所たる 強き礎」


P.S.精力的な取材から得られる確度の高い情報を元に、

権力を持つ側の横暴を追及し続ける堤さん。小柄で、理知的かつ柔らかい

語り口の温厚な方ですが、メンタリティは極めて骨太な

「ザ・ジャーナリスト」です。


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