がくじん🐨

🐨英語・歴史・教育論・法哲学がとりあえずフィールド🐨酒とジャズと宝塚をこよなく愛し、コ…

がくじん🐨

🐨英語・歴史・教育論・法哲学がとりあえずフィールド🐨酒とジャズと宝塚をこよなく愛し、コアラも大好きなアラフィフおっさん🐨職業不詳、というか黙秘

マガジン

  • たかがIT社長に「たかが英語」などと言わせないための英語論

    🐨英語は重要。でも、英語教育の「中身」を保守することはもっと重要!🐨英語教育に寄生する新自由主義者を駆逐せよ!!なマガジン

  • 三位一体・西洋史!!

    🐨🐨🐨3人寄れば派閥ができたり、文殊のごとき知恵がわくと言う。教室では見えなかった歴史像が見えてくるかも!?「ひとつのテーマを3人の歴史上の人物で読み解くオトナのための世界史」【三位一体・世界史】シリーズの西洋史編。🐨🐨🐨

  • アラフィフおやじの『英検1級』戦記

    🐨「よわい50近くにして、どうしてアンタは【英検1級】なぞ受けたのか?」 🐨「2か月の対策期間で、どうやったらアラフィフおやじが【英検1級】に受かるのか?」🐨「英検の対策途中で、どうやらアンタは【英検受検の動機】を変えたらしいが、一体ぜんたい、アンタは何を思いついたのか?」 タイトルを見て、こんなことが気になってしまった奇特なあなたに、ぜひご一読をお勧めします(笑)。

最近の記事

年の初めに「心事の棚卸」をした話

皆様、こんにちは。本年もどうぞよろしくお願い致します。 さて、昨年は英語に関する記事を中心に書いて参りましたが、実は私の学生時代の専攻は歴史(ドイツ現代史・法思想史)でしたので、一応、歴史学徒の端くれです。 歴史学徒というのは、「さて、2021年。これからどうしようか?」と【行く末】を考えているときに、「そういえば、今までどうして来たんだっけ?」と【来し方】をまず振り返る習慣が身についている、というか、反射的にそういう考え方をしてしまう人種です。(そういう人が多い気がしま

    • 立て続けに何人かの世界史講師のYouTubeを見たが、皆がみな右翼的言辞を垂れ流している事に驚愕した。日本史の講師ならまだわかる。しかし歴史を相対化できるハズの世界史講師、それも1人を除きそこそこ名の知れた予備校講師が恥ずかしげもなく、あのようなコメントを配信するとは世も末だ。

      • 「規範文法」のことは嫌いでも、英文法は嫌いにならないでください!!(4)

        さて、今日は学校英文法に対する主要な批判のもうひとつを、取り上げたいと思います。 ②「英文法ばかりやっているから、しゃべれない」という批判 この批判は、ある意味では正しいが、本質的には大きな誤りだと思います。(なお、この批判は先の「実用性」の論点と重複する部分もありますが、「英文法に一定の実用性があることは認めるが、それでも学校の英語の授業が文法中心で、スピーキングの練習が足りてないんじゃないか」という批判としてご理解ください。) まず、英文法、英文解釈の勉強ばかりして

        • 「規範文法」のことは嫌いでも、英文法は嫌いにならないでください!!(3)

          さて、近時の英語教育改革論者が「実用英語」として、なぜ「スピーキング強化」ばかりを強調するのでしょうか? 英語のリーディング、ライティング能力が高いことの方が、はるかにビジネスでの「即戦力」につながり、このグローバル社会において重要な能力を子ども達に身につけさせる事ができるはずなのに。また、英語の読み書きの練習の過程で必ず学ぶ英文法は、スピーキングの基盤にもなるはずなのに。 今日はこの疑問について、持論を述べたいと思います。 1. 「スピーキング至上主義者」の分類 (

        年の初めに「心事の棚卸」をした話

        • 立て続けに何人かの世界史講師のYouTubeを見たが、皆がみな右翼的言辞を垂れ流している事に驚愕した。日本史の講師ならまだわかる。しかし歴史を相対化できるハズの世界史講師、それも1人を除きそこそこ名の知れた予備校講師が恥ずかしげもなく、あのようなコメントを配信するとは世も末だ。

        • 「規範文法」のことは嫌いでも、英文法は嫌いにならないでください!!(4)

        • 「規範文法」のことは嫌いでも、英文法は嫌いにならないでください!!(3)

        マガジン

        • たかがIT社長に「たかが英語」などと言わせないための英語論
          11本
        • 三位一体・西洋史!!
          11本
        • アラフィフおやじの『英検1級』戦記
          9本

        記事

          ハッキリいえば、高校生に一斉授業でスピーキングをやらせる意味がわからない。英語好きな高校生はどんどんやればいい。そうでない人も社会人になって会社のカネで英会話学校に通えばいい。学校教育で英会話重点化を主張する財界人は、公教育にフリーライドして社員教育のコストを省こうとしてるだけ!

          ハッキリいえば、高校生に一斉授業でスピーキングをやらせる意味がわからない。英語好きな高校生はどんどんやればいい。そうでない人も社会人になって会社のカネで英会話学校に通えばいい。学校教育で英会話重点化を主張する財界人は、公教育にフリーライドして社員教育のコストを省こうとしてるだけ!

          スピーキングの授業を増やすことは、新たな「受験産業」「英語スクール」需要を生み出すことにはなるだろう。しかし、大学入試にスピーキングを追加されると、学校の授業では対応できない高校生がその手のスクールに通う必要が出てくる。これは新たな教育格差(それも深刻な)を生み出しかねない。

          スピーキングの授業を増やすことは、新たな「受験産業」「英語スクール」需要を生み出すことにはなるだろう。しかし、大学入試にスピーキングを追加されると、学校の授業では対応できない高校生がその手のスクールに通う必要が出てくる。これは新たな教育格差(それも深刻な)を生み出しかねない。

          英文法、語法、英文解釈の知識は、今の学校教育をマジメに受けて、マスターしさえすれば「中間層の子どもでも身につけることのできる、将来の糧」となる。一方、スピーキングの授業を増やすことは、学校で英文法・語法・英文解釈にかける時間を減らすことになる。読み書きレベルは確実に下がる。

          英文法、語法、英文解釈の知識は、今の学校教育をマジメに受けて、マスターしさえすれば「中間層の子どもでも身につけることのできる、将来の糧」となる。一方、スピーキングの授業を増やすことは、学校で英文法・語法・英文解釈にかける時間を減らすことになる。読み書きレベルは確実に下がる。

          歴史を紐解けば、中間層の衰退を放置した国家が繁栄したためしはない。「わーくに」も然り。エリート層だけ生き残れるなどと甘い考えは通用しない。

          歴史を紐解けば、中間層の衰退を放置した国家が繁栄したためしはない。「わーくに」も然り。エリート層だけ生き残れるなどと甘い考えは通用しない。

          ソロンは、アテネの貴族と平民の政治的対立を「調停」したと教科書は書くが、実際には平民の地位向上=中間層を厚くすることに尽力した。アテネ民主制のためというより、市民=戦士を先細りさせない方策を模索したのではないか。本文こちら→ https://note.com/gakujishi2020/n/nca84d8f7baf7

          ソロンは、アテネの貴族と平民の政治的対立を「調停」したと教科書は書くが、実際には平民の地位向上=中間層を厚くすることに尽力した。アテネ民主制のためというより、市民=戦士を先細りさせない方策を模索したのではないか。本文こちら→ https://note.com/gakujishi2020/n/nca84d8f7baf7

          貴族社会は不文法・慣習法の社会。アテネの立法者ドラコンは、慣習を明文化する事で、貴族の法独占を封じた。 https://note.com/gakujishi2020/n/nca84d8f7baf7 そしてタカラヅカも貴族社会らしく不文法の支配する世界。どこにも書かれていなくても、ファンはルールを「察する」ことができるもの。

          貴族社会は不文法・慣習法の社会。アテネの立法者ドラコンは、慣習を明文化する事で、貴族の法独占を封じた。 https://note.com/gakujishi2020/n/nca84d8f7baf7 そしてタカラヅカも貴族社会らしく不文法の支配する世界。どこにも書かれていなくても、ファンはルールを「察する」ことができるもの。

          「規範文法」のことは嫌いでも、英文法は嫌いにならないでください!!(2)

          こんにちは。 今回は、前回に引き続き「英文法は実用的でない」というときの『実用性』について考えてみます。学校英文法ってのは、本当に実用的ではないのでしょうか? 「英語を話せる」ことだけが「実用的」? 「学校の英語は実用的ではない。なぜなら文法や解釈ばかりで、10年近く勉強しても一向にしゃべれるようにならないから。」 これはよく目にする「学校英語は実用的でない」論者の論調です。私が理解できないのは、こういうコメントをする方達が、 「学校の体育は実用的ではない。なぜなら

          「規範文法」のことは嫌いでも、英文法は嫌いにならないでください!!(2)

          日本史界隈で最近言われる「聖徳太子はいなかった」説は、スパルタのリュクルゴスが実在しなかったのではないか、という説と同じ論旨。聖徳太子伝説をつなげてくと、あなた100歳超えてますよ〜となる笑。でも歴史家ヘロドトスも英雄伝のプルタルコスも、リュクルゴスに触れている。

          日本史界隈で最近言われる「聖徳太子はいなかった」説は、スパルタのリュクルゴスが実在しなかったのではないか、という説と同じ論旨。聖徳太子伝説をつなげてくと、あなた100歳超えてますよ〜となる笑。でも歴史家ヘロドトスも英雄伝のプルタルコスも、リュクルゴスに触れている。

          【三位一体・世界史】 古代ギリシア史(2):ポリスの基礎を形成した3人

          ①リュクルゴス (Lykurgos)スパルタ特有の国制(「リュクルゴスの法」)を定めた伝説的立法者。紀元前6世紀頃の人物とされるが、実在を否定する説も多い。 ②ドラコン (Drakon)紀元前7世紀にアテネの慣習法を成文化(「ドラコンの法」)した立法者。これにより貴族の恣意的な法解釈を防止した。 ③ソロン(Solon)紀元前6世紀頃のアテネの執政官(アルコン)にして立法者。債務奴隷を禁止し、財産政治を開始した(「ソロンの改革」)。 ★「ちょっとだけ復習」の世界史 (1)

          【三位一体・世界史】 古代ギリシア史(2):ポリスの基礎を形成した3人

          「規範文法」のことは嫌いでも、英文法は嫌いにならないでください!!(1)

          今日は、記念すべきnote投稿1か月めの節目にあたる記事なので、いきおい気合が入りすぎて、あっという間に3000字近くになってしまいました。よろしければご覧ください。 *** とかく英文法は人気がない。というよりも、英語記事では英単語と英文法を叩いておけば、とりあえず1~2本は記事が書けるくらい、批判するネタは事欠かない。 これはやはり、私も含め英語学習者の皆さんが、多かれ少なかれ「英文法と英単語」に苦労されてきたからでしょう。何より地味で暗記がツライ。それに引きかえ、

          「規範文法」のことは嫌いでも、英文法は嫌いにならないでください!!(1)

          エヴァンズ、シュリーマンと書いてきたので、ヴェントリスについても。34歳で自動車事故で早逝という点、先に挙げたBill Evansのつながりでいうと、Bill Evans トリオのベーシスト、スコット・ラファロもまた自動車事故で早逝(25歳)。生き急ぎ過ぎた天才たちの話。

          エヴァンズ、シュリーマンと書いてきたので、ヴェントリスについても。34歳で自動車事故で早逝という点、先に挙げたBill Evansのつながりでいうと、Bill Evans トリオのベーシスト、スコット・ラファロもまた自動車事故で早逝(25歳)。生き急ぎ過ぎた天才たちの話。

          ミケーネ発掘のシュリーマン、実は幕末の日本に来ています(1865年)。「日本の犬はおとなしい」と彼の初めての著書『シュリーマン旅行記: 清国・日本」で記しています。ちなみに彼は15か国の外国語を自由に操れたと言われますが、実は気になる女性の前で話を盛ったとも。

          ミケーネ発掘のシュリーマン、実は幕末の日本に来ています(1865年)。「日本の犬はおとなしい」と彼の初めての著書『シュリーマン旅行記: 清国・日本」で記しています。ちなみに彼は15か国の外国語を自由に操れたと言われますが、実は気になる女性の前で話を盛ったとも。