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マカオのカジノの留意事項

明けましておめでとうございます。
本年も「地獄漢語」どうぞよろしくお願いいたします。
中国語書籍ECサイト「学院路文庫」の店主ブログで、主に自身の北京留学時代やその後、駐在した香港での様子などを、かなり緩くメモするものです。

さていきなり留学や中国語から離れるが、1月4日の日本経済新聞電子版に次の記事があった。

マカオのカジノ収入、18年ぶり低水準 2022年51%減
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM043040U3A100C2000000/
2023年1月4日 日本経済新聞電子版

マカオ政府がまとめた2022年のカジノ収入は421億パタカ(約6900億円)と、21年に比べて51%減った。新型コロナウイルスを抑え込む「ゼロコロナ」政策の影響で主力の中国本土からの観光客が落ち込んだ。マカオのカジノ収入は04年以来、18年ぶりの低水準だった。

2023年1月4日 日本経済新聞電子版

記事の後半では、「カジノ収入はコロナ流行前19年の14%の水準にとどまった」とあるので、19年は4兆9000億円以上あったということ。稼ぎもスゴイが減り方もスゴイ。

マカオと言えばギンギラギンのド派手な街の様子が今も瞼に焼き付いている。香港駐在時代にはよく通った。ギャンブルで大負けする前に撤退する分別があったことは幸いだった。もちろん大勝することはないかわりに不思議と香港からの往復フェリー代と夕食代くらいは毎回賄うことができた。

残念ながらマカオ以外のカジノには行ったことはない。ドレスコードがしっかりしているところもあると聞く。だがマカオは緩すぎる。

そこがいい。お兄さんもおばちゃんもTシャツにサンダルだ。初めて入った時には呆気にとられた。ジャケットを想像していた自分がアホらしい。

一番人気は派手なバカラやスロット、赤黒ルーレットではなく、大小と呼ばれるサイコロゲームだ。

壺ならぬ容器の中にある3つの賽が振られ、出目の合計が10以下なら「小」、11以上なら「大」に賭けるという極めてシンプルなもの。もちろん盤目の通り、賭け方にはバリエーションがある。

例えば10が出れば、盤目の10にランプが灯る。瞬時に歓声が沸き、嘆息が漏れる。

これが、地元おばちゃんの格好の小遣い稼ぎゲームになっていて、台の周りにびっしりと張り付いている。おばちゃんの間から手を伸ばしてカジノチップを置く(賭ける)のには苦労した。

ディーラー(大小もディーラーと呼ぶのだろうか)の素早いさばきが心地よいが、当たった時は素早く暗算で金額の概算を把握しないと、騙されないかと不安になる。

本来ディーラーに対するチップは、満額払い戻された後で「心付け」を出すが、マカオの「おばちゃん大小」を仕切るディーラーはチップを予め勝手に差し引いて戻してくる。

このあたりは「マカオルール」なのだろう。こっちは出てきたチップを受け取るのが精いっぱいだが、慣れた中国人はいちいち大声でけんかしている。
この「大小」だけはカジノチップに加え、現金を置く(賭ける)ことができる。それもまた、単純な割に大きく盛り上がるひとつの要素だ。

順調に高速フェリー代と夕食代を稼いでいると、ときどき「嵐」(ぞろ目の親総取り)が待っている。
用心用心。

マカオフェリー


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