MTG スタンBO1でミシック到達の備忘録(2023年 1月)

概要

2023年 1月期のスタンダードBO1でミシックに到達した経緯をまとめる備忘録である.白単と赤単の二種類を使用し,最終的に白単を主に使用した.本稿では赤単をあきらめた理由と最終的な白単のカードの採用理由をまとめる.

マジック・ザ・ギャザリング公式チャンネルの森山氏による赤単( https://youtu.be/2dG5daFZfsE?t=220 )の紹介をうけて久々にスタンダードBO1に紹介された赤単のメインボードで参加する.その後BO1において自身で扱える用にそのデッキをもとに調整していくも,適応できず主に使用するデッキとしては白単に軸足が動いていく.
赤単で思うように勝てず以前使っていたをもとにデッキを構築していく.以前使っていたデッキはけみこ氏(https://twitter.com/Chemiko1)の白単機体に関するツイートを参考にPWに触れる全除去として時の火炎嵐を採用した赤白であった.理想的な構造にかんしては,けみこ氏の解説記事(https://note.com/chemiko1/n/n5f97899cb637)を参照のこと.

本論

赤単

やはり環境には一定程度の赤単がいる.最初に参考にした赤単はBO3用のものだっただけあり,非常に汎用性が高く長期戦に持ち込まれても粘り強く戦うことができた.先行での高い勝率を駆使してダイヤ帯まで勝ち上がることができた.一方でシュオルもしくは婚礼の発表と対峙すると何もできなくなるため定着する前に押し切るかどうかになった.構築イベントで機械化戦入りの赤単より遅いことが判明し,赤単相手に50%の勝ちを維持できない以上別のデッキ(機械化戦入りの形に変えるを含め)に変更することとなった.主に使ったデッキは以下の通り.ミシック到達後にそこで当たった赤単を参考にした静電式歩兵を寓話とヤヤに変え採用した版があり,こちらはよかったのでこの構造自体は非常に強い形式にのっとっていた(赤単なので当然ではあるが)ことがうかがえる.サイドがないため前がかりになることへの裏目が少ないと考えてシヴの壊滅者をヤヤを減らして追加している.フェニックスの雛と機械化戦が入っていない.

Deck

19 山

4 稲妻の一撃

4 僧院の速槍

1 削剥

4 血に飢えた敵対者

4 火遊び

4 無謀なる衝動

2 引き裂く炎

2 鏡割りの寓話

4 熊野と渇苛斬の対峙

1 反逆のるつぼ、霜剣山

2 焦熱の交渉人、ヤヤ

2 シヴの壊滅者

3 ロノムの発掘家、フェルドン

4 ミシュラの鋳造所

白単

もともとはけみこ氏のツイート群に刺激を受けて作成した以下のデッキがもとになっている.特徴は赤にタッチして時の火炎嵐を採用していることである.実際,猗旺とペスを守りながら相手のPWを落とせるなど非常によい動きをしてくれるため単体では強かった.時間をかけてラダーを回していないとはいえ,けみこ氏のような華麗な成績は収めておらずけみこ氏が構築を続けている頃にはお蔵入りにしていた.けみこ氏がいかなる結果を残したのかはけみこ氏の記事を参考のこと.

Deck

9 平地

2 山

3 野心的な農場労働者

4 婚礼の発表

4 日没の道

2 夜明けの空、猗旺

4 告別

4 永岩城の修繕

4 神憑く相棒

4 放浪皇

3 勢団の銀行破り

3 電圧改竄メカ

2 皇国の地、永岩城

3 メカ格納庫

2 道路脇の聖遺

2 華やいだエルズペス

2 時の火炎嵐

3 水晶の岩屋

sideboard

4 聖戦士の奇襲兵

1 監禁の円環

1 獅子の飾緒

1 集団失踪

2 監禁の円環

2 獅子の飾緒

2 冥途灯りの行進

1 集団失踪

1 未認可霊柩車

今月のラダーにこのデッキを持ってくるにあたって,軍備放棄と鋼の熾天使を使いたいため白単にすることにした.レアのワイルドカードの都合もありけみこ氏の最後に到達された形を参考にできず,最初の形は以下の通り

Deck

16 平地

4 野心的な農場労働者

2 夜明けの空、猗旺

4 告別

4 永岩城の修繕

4 神憑く相棒

4 放浪皇

2 皇国の地、永岩城

2 集団失踪

2 華やいだエルズペス

2 聖域の番人

2 水晶の岩屋

4 軍備放棄

4 鋼の熾天使

4 ミシュラの鋳造所

兄弟戦争でアーティファクトが追加されており,告別でアーティファクト指定で流すこともあるだろう.ミシュラの鋳造所がある以上,ペスで警戒をつけて殴る役目はミシュラの鋳造所にゆだねるため各種機体は採用しなかった.赤単と並行して使いそれなりの勝率を維持した.軍備放棄がつよく,シュオルなど強力なクリーチャーを簡単に対処できる.一方でデッキとしては赤単,白青兵士,墓地利用デッキにはたいへん弱い.

早いデッキに対処しようと婚礼の発表を野心的な農場労働者,神憑く相棒,告別各一枚と差し替えた.これは全く手が進まなくなったため,永岩城の修繕と鋼の熾天使を減らし野心的な農場労働者と神憑く相棒をもどした.この各修正に関しては,勢団の銀行破りを採用するという選択肢の方が妥当であったかもしれない.告別でアーティファクトを流したいという考えが強すぎ,この時点でアーティファクトを採用するという考えがなかった.(鋼の熾天使を採用しているにもかかわらず)

最終的にミシックに到達したデッキは以下の通りである.勝ち筋であるエルズペスが次第に枚数を増して4枚になっている.聖域の番人も枚数を増やしている.これは聖域の番人に警戒カウンターをつけて殴り警戒カウンターを取り除いてドローする動きが強かったためである.追放除去の少なかったため,この動きが始まるとかなり大きなアドバンテージを得ることができた.
白青兵士が非常に多かったために告別は数を減らし,集団失踪にその比重がさかれた.その代わりの墓地対策として獅子の飾緒を採用している.墓地を掃除してしまう告別との相性はそこまでよくはないが,永岩城の修繕の二章で釣ってくることで,カウンターされずかつより多く平地がたっている状況で墓地を掃除できるなど小器用な立ち回りができる.また+1/+1カウンターが乗らないもののインスタントやソーサリーも追放できるため不利な青単相手にも一定の勝率をもたらしてくれる.
この構造にも,いくつか課題がある.たとえば猗旺を除去されたときにあたりがほとんどないことである.代わりに試したものに不朽の天使がある.あたりの少ない猗旺よりも別の課題である赤単や白青兵士がきれいに回ったときの速さに注力したが,不朽の天使自体を守る手段に乏しいためまったく生かすことができなかった.そのため敢え無く不朽の天使はあきらめることになった.
鋼の熾天使と婚礼の発表は最終的にデッキから省かれた.告別後に関して鋼の熾天使は聖域の番人と猗旺に劣った.ドローができ,除去耐性(とくに絶望招来にも)がある聖域の番人,すでに警戒がついていてあたりが少ないとはいえ除去後に何か残せる猗旺にたいして,鋼の熾天使は告別後少し劣った.試作はつよく,飛行などを与えると効果的であるが神憑く相棒を飛ばしてもたかだか一点である.婚礼の発表はドローとして使える場面が少なく,より大ぶりな動きにつながる永岩城の修繕を優先し,さらにその影響で大ぶりな動きを求めていくうちにゼロ枚になった.

Deck

16 平地

4 野心的な農場労働者

2 夜明けの空、猗旺

2 告別

2 獅子の飾緒

3 永岩城の修繕

4 神憑く相棒

4 放浪皇

2 皇国の地、永岩城

4 集団失踪

4 華やいだエルズペス

3 聖域の番人

2 水晶の岩屋

4 軍備放棄

4 ミシュラの鋳造所

ミシックでは街並みの地ならし屋を大ぶりな動きとしてためしたりしつつ,聖域の番人を減らして豪胆な敵対者を一枚加えたリストにおちついた.街並みの地ならし屋はやや大ぶり過ぎ,豪胆な敵対者の絆魂は偉大で序盤の安定と大ぶりなフィニッシャーとしての動きを兼ね備えており鑑みると優秀である.

けみこ氏のツイートをもとに作ったデッキをもとに紆余曲折を経てミシックに到達した.構築イベントにおいて7勝を挙げることができるほどの一定以上の強さを持っている.一方でミシックでの最終的な順位は振るわなかったため,この形式の白単がスタンダードBO1においてよい立ち位置を占めることができたとは言えない.

終わり

ミシック行けた程度で書くのはどうなの?それはそう.とはいえ忘れないようにしておきたいなという言い訳を述べておく.
どこまでいってもBO1用であり,すこしいじってBO3に持っていくのは難しそう.

参考

けみこ氏(https://twitter.com/Chemiko1)

マジック:ザ・ギャザリング@wizardsmtgjp「グリクシスメタデッキ徹底解説 | マジック環境分析ラボ#16【スタンダード編】」 https://youtu.be/2dG5daFZfsE


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