鬼滅の刃オケコン当選。推し作曲家への思い。

あんさん、遂にやったよ。

初めてのチケット申し込みしたよ。

そしたら昼公演は落選したけど夜公演は当選したよ。

しかも、しかも…………

特典付きS席!!やったね!!

………にしても運良くないっすか?あまりにもビックリしてTwitterで「鬼滅オケコン」と検索していたら、どうやら倍率が低かった説が浮上していました。

もしかしたら巷で流行しているアレが原因なのでしょうか。それとも鬼滅の刃のファン層が若年に集中しているから?まぁどっちみち当選したことは事実ですし、ここは素直に喜びます。(実際嬉しすぎて当落発表後、1時間ぐらい心臓バックンバックンしてました。)

今回の鬼滅の刃オケコン、実はとんでもねぇんですわ。どれぐらいとんでもねぇのかと言うと、自分がふざけ半分で投稿したツイートやイラスト、小説がなんかよくわからないけどバズってるぅっ!!!ってぐらいにはとんでもねぇです。なぜなら………

東京国際フォーラムで開催(東京公演)。

演奏楽団は「東京フィルハーモニー交響楽団」

指揮者は栗田博文さん。

とんでもねぇCollaborationだっ(某MM氏風に)!!

東京国際フォーラムといったら多くの大物アーティストがライブや舞台を演じてきた、人によっては目標となるような場所ですね。そして演奏楽団は東京フィルハーモニー交響楽団。小学校の音楽の教科書に載っていてもおかしくない、日本で五本の指に入ると言っても過言ではない日本最高峰の楽団。そして指揮者は今まで数々のアニメーション楽曲の指揮を務めてきた国立音楽大学客員教授としての顔を持つ栗田博文さん。そんな超超超豪華な方々によって奏でられる音楽は………

椎名豪先生と梶浦由記先生のあの音楽!

いやー、たまんねぇ。堪んねぇよォ……だってよぉ、私、鬼滅の刃第1話で炭治郎が冨岡さんに丸腰で挑むシーンの音楽を肴に日本酒を嗜むんだぜ?
柱のアニメビジュアル&キャスト発表のPV見ただけ、聴いただけで椎名豪が鬼滅の刃の音楽作ってると気がついたぐらいな変態だぞ??!!

うん。

推す以外の選択肢ってあります???

あったら私に、IQ2でも分かるように簡潔にかつ具体的に教えてください。ついでに私の語彙力も下さい。

そんな私が彼、彼女の音楽に出会ったのは中学生の時でした。
最初は"アニメに音楽が入ってるのは普通で、当たり前だから何も感じない"と、そう考えていました。ですがそんなに2人の音楽を聴いて初めて、私は"アニメは作画や声優さんだけではなく、音楽がなければ成立しない、極めて貴重な存在なんだ"と気が付きました。
それからというもの、私は毎週貰える、1ヶ月に数千円しか貰えない少ないおこづかいをコツコツ貯め続け、できる限り2人の音楽を聴いていたいと思っていました。実際頑張って聴いていました。

じゃあこの2人って何がすごいの?って思う人もいるかもしれません。音楽は自由です。もちろん解釈も。そのためここから先は完全に私の独断と偏見による2人の魅力(アニメ鬼滅の刃の間での話)について語っていきたいと思います。

①世界観と2人の音楽が喧嘩していない。

極当たり前かと思うかもしれませんが、これ、実はすごく重要なんです。ほかのアニメを見てみると、音楽はだいたいひとりで作成している事が多いような気がします。(あくまで気がするだけなので違っていたら申し訳ありません。)
お二人は主にバトルアニメの音楽を多くてがけています。

・梶浦さん
空の境界、今は解散してしまいましたがKalafinaのプロデューサー、Fateシリーズの音楽作成を担当しています。

・椎名豪さん
テイルズシリーズや私の大好きなゲーム、ゴッドイーターや姉妹作であるCODE VEIN、十二大戦など多数

お二人共数々の名作品の音楽を制作していらっしゃるんですよね。そしてそれのほとんどが現代から未来に世界が展開されている物語が多いことが分かります。けれど鬼滅の刃は時代が大正、と明治維新が起こってまもない、わずか10数年で劇的な歴史的変化があった、波乱の時代。

今までの作品とはやや異なる物語の世界観。これをどのように2人は鬼滅の刃の世界を描いていくのだろうと胸をドキドキさせました。やかましい音を身体の中で鳴らしながらいざ視聴してみると………

はぁ?天才かよ……ありがとう世界。

現代のテイストを入れつつも大正ならではの風景や人物の感情、空気を見事に表現しやがりました。しかもよく聞いてみると2人の音楽は全く喧嘩していないんですよ。解釈違い?知りませんね!みたいな気迫を感じる。

その世界観を崩さないために、鬼滅の刃ではとある特別(椎名豪にとってはごく普通)な工夫がされています。
本来、大抵のアニメーションでは事前に音楽は作られています。音楽に合わせて作画をする、という所でしょうか。しかし、鬼滅の刃は従来の音楽制作とは対照で、映像に合わせて音楽を作られています。これを「フィルムスコアリング」といいます。この手法を用いることで、その時その時のキャラクターの感情や魅力、世界を表現することで視聴者を引き込む力が強くなります。これが、恐らく世界観と2人の音楽が喧嘩をしていない、一つの理由ではないかと考えています。
(あくまで、飽くまでも自己解釈です。)

②生演奏で奏でられる音楽

デジタルやエレクトーンやキーボードで奏でられる現代音楽も素晴らしいですが、やはり奏者様によって音楽に命が芽ばえる感じがします。鬼滅の刃BluRay&DVD最新巻(4月3日現在)付録に蛇腹ブックレットに椎名豪さんのインタビューが、8巻には梶浦由記先生のインタビューが載っていました。何回も読み直しました。お二人が如何に鬼滅の刃の世界を描いているのか、しかとこの胸に刻みました。内容が気になる方は是非購入してご覧下さい。
話がそれてしまったので戻します。生演奏の良さはただ音楽に命を吹き込むだけではありません。OSTをヘッドフォンやイヤホンでぜひ聴いてみてください。特にフルートやヴァイオリンが分かりやすいでしょうか。演奏される時に発する演奏音です。これは楽器の音色とはまた違う音です。例えばフルートに息を吹き込む音、ヴァイオリンの弦と弓が擦れる旅に聴こえるキュという音。「本当に生演奏なんだ……」、演奏力の高さに驚かされます。キーボードやデジタル音楽ソフトでは出せない音の厚みがさらに私たち視聴者を鬼滅の刃の世界に引き込んでくれていると思います。スピーカーではなく、イヤホンなどで聴いてください。

③キャラクターのイメージに合わせた音楽に隠された音

これは梶浦由記先生の音楽では聴けないのですが(聴いてみたかった…)、椎名豪さんが劇中音楽をメインに携わっているので、今回は椎名豪さんのお話になります。すみません。

劇伴音楽集にfullである我妻善逸の「雷の呼吸霹靂一閃六連」を披露するあのシーン。あの時に奏でられる音楽が1番分かりやすいでしょうか……微かにシンセサイザー?で雷の音が表現されているのに気が付きましたか?善逸が覚醒し、バチバチっと稲妻が何度も走るあの名場面です。ここの音楽が好きだという方も多いのではないでしょうか。であれば尚更のこと、気がついた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

もちろん善逸だけではありません。炭治郎のヒノカミ神楽、耳飾りの曲がアレンジされ、より臨場感を味わえる音楽に、伊之助の獣の呼吸、空間識覚が初めて披露されるシーンでは風や、空気の動き、獣らしい重低音がベースの音楽など、キャラクターの個性に沿った音楽。聴き慣れてきたら「これはあのキャラ、この曲はあの子っぽいからあの子かな」なんて容易に想像出来るようになりそうですね。

当然ですがほかの作曲家の方々を卑下している訳ではありません。音楽はその人によって異なり、その人によって世界の解釈の仕方が異なります。だからほかの方が作曲していたらまた別の鬼滅の刃の世界を描いていたでしょう。ですが、私はこの、鬼滅の刃が好きです。大好きです。梶浦由記先生、椎名豪さんだからこそ表現出来た世界。おそらくこの2人出なければあのアニメ鬼滅の刃は完成されていなかったと言っても過言ではない、と私は思っています。もちろん音楽だけではありません。作画やCG、背景美術に携わった方々も数々の名作アニメを手がけた一流アニメーターさんばかり。ぜひ、BluRay&DVDをお手に取って、多くのスタッフが語る鬼滅の刃の思い、梶浦由記先生や椎名豪さんが語る鬼滅の刃の音楽について知って欲しいなぁと心より願っています。ほんとうならもっと語りたいことがありますが、今はここまでとします。ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。少しでもお二人の魅力が私の文章で伝わっていると幸いです。