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LUMIX S5II、先行展示での所感。神の作りし動画カメラはマストバイ。

この文章は、このカメラを「踊ってみた」で使ってみた場合の所感となります。スチル撮影については、他のレビューを見られることをお勧めします。

お世話になります、スーです。昨年末のリークから年明けの発表、その驚異的なコスパの良さから注目されている、LUMIX S5IIですが、先行展示機がLUMIX BASE TOKYOに展示されているということもあり、実際に訪問して、その状況を確認に行ってきました。

大阪からわざわざ青山に観に行く男、スー。

オートフォーカス性能について

これに関しては、ベータ版ファームウェアであるため、今後まだまだ向上する可能性があることを前提に話しますと、現時点でのAF性能は、ソニーα7SⅢにはまだ至っていない、という結論です。
ターゲットとなる被写体が一人の場合ですと、ほぼ完璧に追従をするのですが、複数人がターゲットとなった場合に、最初の一人を追い続ける為、適宜ジョイスティック等で狙いを伝えてあげる必要があると感じました。

また、他社製(というかシグマ製)レンズに関しては以下のレンズを試しました。

・AFよく動くヤツ
 SIGMA 16-28mm F2.8 DG DN | Cotemporary
 SIGMA 24mm F2 DG DN | Contemporary

・AF遅いけど許せるレベル
 SIGMA 50mm F1.4 DG HSM | Art
 SIGMA 35mm F1.2 DG DN | Art

追記:35mm F1.2 DG DNのファームウェアが古いままだと、正常に動作しないことが判明しました。(試用時のバージョン:1.1)後日現行ファームウェア(1.2)で正常に動作する事を確認。

驚きだったのは、一眼レフ用のレンズであるSIGMA 50mm F1.4 DG HSMでも十分な連続AF動作が確認されたことです。これなら定点で相当前後するソロ動画でも、(フォーカスリミッターなどで保険をかけつつ)ボケを生かしながらバチバチにピントのあった撮影ができそうです。

また、24mm F2は、LUMIX S5(初代)ではあまりAF性能が良くなかった点で使用頻度の低いレンズでしたが、これだけ使い物になると今後常用する可能性が非常に高いレンズとなります。F値が低いっていいよね。

さらに、16-28mm F2.8についてはもう爆速AFでした。最高です。まじで涙がでる出来に心から満足しています。ありがとう!!

再生機能の充実について

LUMIX S5の最大の問題点として、「撮影/再生切り替え」の反応がもたつく点にありました。これはSoCの処理能力が低かった点が主な原因だったのですが、処理能力が2倍に引き上げられたS5IIでは、この処理が爆速。
超快適にプレビューできるようになります。体感の数値でS5で3秒かかっていた切り替えが2秒以下になってます。エクセレント。

また、HDMI出力をしている状態でも、本体液晶画面に再生プレビュー映像が表示されるようになりました。従来では「HDMI出力中」の文字が表示されるだけであり、撮影者も踊り手もHDMI出力につないだモニターを見る必要がありました。これからは双方分けて見ることができる為、ソーシャルディスタンスの面からも重要な改善と思います。

さらに!HDMI出力をしている状態でも、再生中にカメラのヘッドホン端子から音が出るようになりました。ヘッドホン端子にスピーカーを繋ぐことで、例えばDJI RavenEyeのような、音声が伝送できないiPad/iPhoneを利用したプレビューシステムでも音がモニターできるわけです。

RavenEyeを繋いだ状態でも本体液晶で動画が再生される図、並びにヘッドホン出力の音がスピーカーから出ている。

なお、α7SⅢでは、HDMI出力中も本体スピーカーから音が出る為、スピーカーが不要である点は改善要望としてLUMIX BASE TOKYO のスタッフの方に伝えております。

その他の改善点

それ以外での改善点は多々あります。
撮影した動画をオーバーレイ表示しながら画角を決めることができる。
 →動画のオーバーレイ表示機能が追加されました。
  カット割の多い撮影での被写体位置合わせに大変有用です。

6K 3:2のオープンゲート撮影ができる。
 →120%ズームぐらいまでなら編集で画質劣化なくアップできます。
  また、傾き補正をする際にも有効です。

HDMI端子が通常サイズになった。
 →LUMIX S1と同じサイズです。折れにくくなった点が素晴らしい。

LOG撮影で必須のWFM表示設定が大中小に。
 →従来サイズの他、大きく/小さくできるようになった。

USB-PD充電対応!
 →従来は撮影中は給電のみ対応でしたが、充電についても対応に!
  高出力のUSB-PDモバイルバッテリーを所有すると最高です。

外気温40℃での撮影対応!
 →従来のS5でも真夏の炎天下で安定した撮影ができていましたが、
  空冷ファン搭載で、さらに安定した撮影が約束されました。

まとめ

もともと初代S5の時点で、かなり優れた撮影性能を誇る動画カメラでしたが、S5IIでの改良の結果、ほぼパーフェクトな使い心地で撮影体験ができるようになりました。まさに「神の作りし(踊ってみた用)カメラ」と言って差し支えないレベルです。パナソニックの技術者さんは、本当にカメラを愛し、実用し、その上で障害となる点を理解し、改善しています。これほどのカメラを他に私は知りません。文句なしに(踊ってみた用途に)お勧めできます。是非、店頭で手に取ってその素晴らしさを体験いただければと思います。今から発売日が楽しみです。(予約済み)

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