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夫婦の哲学

形式としては夫婦を維持しても、個人としては自由でありたいというのが今の私の望むところだ。そして、それは彼もおおよそ同じ気持ちのようだ。

夕方のガストで小一時間、2人で話をした。
私はチゲうどんをすすりながら、今の心境を話したり、彼の言葉を聞いたり、茶々を入れたりした。話し合いは暗くはならず、無理に明るくしているわけでもなく、終始旧友との会話のようでもあった。

結婚してからの10数年で私はかなり変化したと思う。その期間で変化しない方がおかしいとも思うが、それにしても、考え方ががらっと変わったのである。
大きくは、彼に精神的に依存しなくなった。それ故、彼からの言葉にいちいち傷付かなくなった。いい意味で、あまり影響されなくなった。
色々なことに気軽に挑戦できるくらい行動的にもなったし、保守的だったところが今は跡形もない。自分の感覚を全力で信頼しようとしている。
そんな風に色々変化があったわけだが、つまりそれは、彼の望む私の姿ではないのだ。

夫婦とは、なんだったのだろう。なんて不思議な制度なんだろう。パートナーと一緒に暮らすということは、幸せの象徴のようだが、それ故お互いを苦しめることも多い。それを超えた時の成長も、果てしないのだろうが。
これから私たちはどんな形を成していくのか。じっくり観察しながら、日々を過ごそうと思う。

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