見出し画像

撮影・編集データのアーカイブ整理術

今日は、自分が普段から過去の撮影素材や編集データをいかに保存しているかを紹介してみたいと思います。

以前は、映像データは実はバラバラに管理してて、保存メディアも3.5inchのHDDと2.5inchのHDDが乱立し、正直どこに何のデータが入っていたかわからなくなる時もありました。取引先から「この時の素材が欲しい」や「3年前のこの会社案内を刷新したい」などご要望をいただいた時など、その素材を引っ張り出すだけで半日を費やした事もあります。これではいけない、と思い一心発起、会社の映像データのアーカイブを見直す運びになりました。

まずやったことは、会社のスペースを取っていた3.5inch HDDや、それに関連する電源ケースなどをすべて廃棄し、データを2.5inchのバルクHDDに統一させ、データ保存場所を物理的にすっきりさせる事でした。

確かに一見3.5inciのほうが大容量で手間がないと思われるのですが、例えば8TBで一気にデータを保存していたとして、そのHDDが万が一飛んでしまった際のリスクは大きく思います。今は2.5inchでも2TBで1万を切る状況です。データをある程度細分化させる事で消失リスクも細分化されます。そして手のひらのメディアなので、カセット感覚で取り出しやすく、アーカイブとして個人的に最適メディアと思っています。ちなみに、最近自分がアーカイブ用に買っている2.5inchのHDDはシーゲートの2TBのバルクが多いです。Amazonで買っていますが、1万以内で薄さも7.5mmと薄く、カートリッジ感覚で使っています。

これらバルク(裸)の2.5inchに過去映像データをコピー、整理し、統一のケースに入れ、ケース外側にはナンバリングした表紙、ケース内側にはデータリストを貼り付けました。

アーカイブデータ的には主に大きく2つに分かれており
1)PAST WORKS(過去の編集データ一式)
2)撮影素材(撮影データそのもの)
いずれもデータは日付順(古いもの順)でアーカイブされているのですが、1)に関しては、ミラーリングとして各主要クライアント別のアーカイブHDDも作っています。これは何年か後に確実に刷新が考えられる案件を中心にPAST WORKSとは別に2重バックアップを施しています。

利用したケースはBlackmagicDesign社から販売していたSSDケースでした。かつてのDVCAMの青ケースにそっくりで、テープをアーカイブしている感覚でとても気に入っていたのですが、残念ながら現在は廃盤になってしまっています。とりあえず廃盤前に2カートンをストックしておきましたが、今後は、以下のケースを検討中です。(背表紙を入れられるところがないので、シール貼り付けか?)

最後に、アーカイブしたHDDを全てDiskCatalogMarkerというフリーウェアのソフトにスキャンさせ、会社のPCのデスクトップにスキャンデータを置いていく事で、いつでもデータがどこにあるのか瞬時に呼び出せるようにしています。検索からも必要データが探せるのがポイントで、いちいち元のHDDを取り出してマウントさせる事なく、フォルダの中身まで全部デスクトップ上で確認できるのが最大の利点です。目的のデータが見つかったら、バックナンバーを確認し、棚にHDDを取りに行って即座にデータを展開できます。

基本、アーカイブデータはバルクのHDDなので、そのままの取り扱いに不安になる方もいると思われますが、自分の場合はシリコン製のカバーを利用し、USB接続のクレードルスタンドなどを利用してPCにマウントしています。

この整備を行った事で正直会社の利益率は上がったと思っています。「なんで利益率が?」って思われるかと思いますが、時は金なり、って言葉ありますよね?まさにソレです。忙しい最中に会社の電話が鳴って、主要取引先から「このデータを午前中までに送ってくれませんか?」なんて言われることってありませんか?そこで万が一データを探す事で半日過ごしてしまったらどうでしょう?お金を産まない上に他の仕事が溜まって残業になり二重苦です。(もちろん、蔵出し料金が取れれば、それはそれでいいのですが・・)

整備はそれなりに時間がかかり、メディア等のコストを考えると初期投資もそれなりかもしれませんが、費用対効果は十分出てくると思います。見た目にもスッキリして働く環境としてもモチベーションが上がりました。(個人的に3.5inciのHDDが積み上がっている風景がキライです。^^;)よかったら参考にしてみてください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?