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これからも

はじめまして。語劇局3年のささです。
局員への愛は書ききれないので去年の局長に習って語劇について話したいと思います。とはいっても「語劇って最高!」という話ではなく、本当はタイトルを「語劇の功罪」にしようかなと思うぐらい、語劇には良いとこも悪いとこもあって、それでも自分は語劇が好きで、これからも愛されていって欲しいという話です。

そもそも語劇って何でしょう。各専攻2年生を中心とした専攻語による演劇で本学が東京外国語学校だった頃からの歴史をもつ、一種の伝統といえるかもしれません。
では一旦この伝統を無視して考えてみましょう。料理店のように利益が出るわけでもなく、課題や留学準備やサークル活動等で忙しい2年生という時期に、習い始めて2年に満たない言語で演劇をする。それに演劇部でも無ければ、他の企画のように部活やサークルでもなく同じ専攻というメンバーで行う。これはどの団体さんにとっても大変なことのはずです。
それでも今年は26の団体が参加してくれています。本当にすごいことです。
語劇局が存続できているのはひとえに語劇に参加を申し出てくれている団体さんのおかげです。もちろん教職員の方に促されてという側面もあるでしょう、しかし先ほど述べたように語劇は大変なのに、それでも参加してくれる団体さんがいるからこそ、語劇局、そして語劇は成り立っています。
「参加してくれた語劇団体さんには本当に感謝している。」
そう綴ったのは昨年の語劇局長でした。その影響を強く受けているのでしょう。私も今、同じように感じています。

自分が局長になるにあたっての目標は「語劇による団体さん・局員の負担を減らして、参加して・携わって良かったと思える語劇を目指すこと」でした。もちろんできるだけのことはしてきたつもりですが、今年も多くの負担とともにに語劇が進んでいます。「どうしてこうなのか?」「何故これはダメなのか?」という疑問や不満もあると思います。もちろんそれらの多くにはちゃんと理由つきで答えられるよう、それなりに考えて運営してきましたが、もっと良い方法はたくさんあったと思います。そんな中でも練習を続けてきた団体さんと、支えてくれた局員には本当に感謝でいっぱいです。
今年私は語劇による負担をどれだけ減らすことができたでしょうか?本音を言えばもっと変えたい部分がありました。でも1年間では無理でした。少し悔しいですが、幸いなことに優秀な後輩達がいます。彼らならそれぞれが良いと思う語劇を作り上げてくれると思います。

私は団体さんも、局員も同じ語劇を作る構成員で、団体さんの作り上げるそれぞれの語劇とそれを支えるいろんな人の力が合わさって5日間の1つの語劇というものが作られていると思っています。もちろん私もその語劇の一構成員にすぎません。
思うように練習が進まなくて悩む団体さん、膨大な仕事に苦しむ局員、感動したと声をかけてくれるお客さん、上演が終了し舞台裏で抱き合って喜ぶ団体さん、語劇局で良かったと涙ながらに去る先輩方。3年間で語劇のいろんな側面を見てきました。
語劇は講演会、語劇祭、そして外語祭と形を変え続いてきました。戦争前には外部から批判を受け、学園紛争時代にはその存在意義やあり方について議論されました。そのたびに変わり変化しいき、それは今も続いています。語劇はずっとこのままではありません。きっと変わっていきます。そうなるよう全力を尽くしてきたつもりです。どうかこれからの語劇を暖かく見守って頂ければと思います。

私たちはどれだけの時間をこの舞台に割いてきたのでしょう?大変なこと、苦しいことも多くあったと思います。それらすべてを当日の思い出で美化して良いとは思いません。それでも5日間の内、少しでも語劇に参加して、関わって良かったと思える瞬間があればと願っています。私は、今日まで語劇に携わることができて幸せでした。そしてこれから始まる101stの語劇が楽しみです。きっとそれは長く、でも今まで費やしてきた時間に比べれば短い5日間になるのでしょう。
語劇に関わる人の分だけそれぞれの語劇があります。この101st外語祭の語劇は私たちに何を与え、何を見せてくれるのか。それが皆さんにとって良いものであることを願います。
今年もいよいよ幕が開きますね。


ささ(語劇3年)

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