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限築杯~ドロマーの調整と戦績~《嘘か真か》の弱さを考える

8月中旬、添削さんがインベイジョンブロック構築なるものを主催するとのツイートを見ました。当時に全くやっていない(というか小学生)ため、どんなものかわからず、「安く組める」と言われてもオールド基準の安いだろと思っていましたが、適当にwikiにあったデッキをカートに突っ込むと1万円で済む!これならやるしかねぇということで限築杯に参戦することにしました。限築杯までの調整と結果を綴ります!

デッキの調整録

最初に組もうと思ったのはドロマーコン。名誉回復で土地を割りたいという真っ直ぐな思いからこのデッキを選択しました。

土地破壊は清き行い。ヌルキープを即死させる快感がたまらない

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早速デッキを作ろうと、wikiのリスト(20年前の優勝デッキ)を見ましたが、現代マジックに慣れている身からするとかなりの衝撃を受けました。

グランプリミネアポリス01 優勝
[クリーチャー]
4:《幽体オオヤマネコ/Spectral Lynx》
2:《荒廃の天使/Desolation Angel》
4:《ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager》
2:《十二足獣/Dodecapodg》

[スペル]
4:《ジェラードの評決/Gerrard's Verdict》
4:《名誉回復/Vindicate》
4:《ドロマーの魔除け/Dromar's Charm》
3:《はね返り/Recoil》
4:《嘘か真か/Fact or Fiction》
2:《総くずれ/Rout》
2:《ヨーグモスの行動計画/Yawgmoth's Agenda》

[土地]
5:《平地/Plains》
2:《島/Island》
5:《沼/Swamp》
4:《沿岸の塔/Coastal Tower》
4:《塩の湿地/Salt Marsh》
4:《コイロスの洞窟/Caves of Koilos》
2:《ドロマーの洞窟/Dromar's Cavern》

さて、このデッキで何が問題か考えると「2ターン目にやることが殆ど無い」ということです。当たり前ですが、猫は黒マナを建てながら唱えるカードなので、実質4枚しか2マナがありません。また、この環境は3マナに強いカードが集まっています。そのため、逆に考えると2マナが最も重要な環境であると考えます。

2マナが厚ければ、4ターン目に2マナx2で2アクション、3ターン目に2マナ+3マナで動けるため2マナを増やし、テンポを取ることができます。相手の動きよりも低いマナで動く。これはマジックの基本では無いでしょうか。

2マナのクリーチャーに対し、3マナで回答する。例えば手札の減らない排撃は良く採用されるカードではありますが、2マナのクリーチャーをバウンスする分には大して強くもないと思います。

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そんな考えの下、対戦を募集しながら調整を続けた結果、限築杯の1週間前にできたレシピがこれです。クリーチャーでビートして勝つか長引いたら天使を出す構築。でも殆どのマッチではクリーチャーで殴り勝つ歪なデッキでした。

限築杯1週間前のレシピ(9/12 22:00時点)[クリーチャー]
4:《幽体オオヤマネコ/Spectral Lynx》
4:《翻弄する魔道士/Meddling Mage》
2:《ガリーナの騎士/Galina's Knight》
4:《ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager》
2:《十二足獣/Dodecapodg》
2:《荒廃の天使/Desolation Angel》

[スペル]
4:《頭の混乱/Addle》
4:《名誉回復/Vindicate》
4:《ドロマーの魔除け/Dromar's Charm》
4:《嘘か真か/Fact or Fiction》
1:《ヨーグモスの行動計画/Yawgmoth's Agenda》

[土地]
5:《平地/Plains》
4:《島/Island》
5:《沼/Swamp》
4:《沿岸の塔/Coastal Tower》
4:《塩の湿地/Salt Marsh》
4:《コイロスの洞窟/Caves of Koilos》

そして、大会1週間前の日曜日の夜10時、身内で調整中のことです。私にMtgを教えてくれた師匠から「天使も十二足獣も要らなくない?変だよ」とアドバイスを受け、そこから議論が加速、そこで浮かび上がったのが

「嘘か真か弱い説」

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《嘘か真か》はインベンジョンブロック最強のカードであることは間違いありませんが、それでも明確に弱い場面があります。それは劣勢で打った時に、デッキにそれを単体で巻き返せるカードが無ければそのまま負ける。更に、加えたカードが公開情報となるため、情報のアドバンテージも失われているという点です。特定のカードを取らせるように束を分け、取られた方を《翻弄する魔道士》で指定すればそれで封殺できます。

そして、一番最悪なことが、サイド後にお互いが《反論》を入れるため、コントロールミラーだと《噓か真か》を打ち消し合う不毛な争いが始まります。

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これに対する解決策がメインから《撹乱》を4枚積むことです。4マナのカードを手札を減らさずに1マナでカウンターしていればゲームは成立しません。メインから4ターン目に《撹乱》をケアできる人類はいないので青系のデッキはこれで即死します。

また、この環境の多くのカウンターは3マナからスタートするため、2マナのクリーチャーを展開しながらそれらを咎めるスタイルにデッキはかなり強いと言えます。実際、本大会のR7の3回戦目では先行2回マリガンからトレンチに勝ちました。それは相手の3マナの動きを1マナで打ち消すことが出来たためでしょう。

青最強PWの二人が強力する呪文だから強いに決まっとる

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そうやって仲間内で議論し、早速プロキシで対戦し、好感触を得て解散したのが夜の1時。大会という目標のために仲間と調整する時間はとても楽しく、あっという間に過ぎてしまいました。

本戦デッキリスト

最終的にメインのクリーチャーを増やし、《頭の混乱》でハンデス、前方確認しながら《翻弄する魔道士》で蓋をし、《撹乱》で止め刺す方向に。また、環境におけるタフネス3の重要性を意識し、直前に《噓か真か》を2枚減らし、《天使の盾》を投入しました。

[クリーチャー]
4:《幽体オオヤマネコ/Spectral Lynx》
4:《翻弄する魔道士/Meddling Mage》
4:《ガリーナの騎士/Galina's Knight》
4:《ファイレクシアの憤怒鬼/Phyrexian Rager》

[スペル]
4:《撹乱/Disrupt》
4:《頭の混乱/Addle》
2:《天使の盾/Angelic Shield》
4:《名誉回復/Vindicate》
4:《ドロマーの魔除け/Dromar's Charm》
2:《嘘か真か/Fact or Fiction》

[土地]
4:《平地/Plains》
4:《島/Island》
4:《沼/Swamp》
4:《沿岸の塔/Coastal Tower》
4:《塩の湿地/Salt Marsh》
4:《コイロスの洞窟/Caves of Koilos》

[サイド]
4:《十二足獣/Dodecapodg》
3:《オーラの旋風/Aura Blast》
4:《反論/Gainsay》
2:《眠りの秘薬/Sleeping Potion》
2:《排撃/Repulse》※本当は除外にしたかったが買い忘れていた

限築杯_ンドゥバ@ガイ(再)

対戦記録

激戦が多くだいぶ適当です。特にサイドのインアウトは書いていませんが、殆どのマッチで嘘か真かをサイドから抜いています。

R1 カウンターモンガー ◯◯ 
G1後 猫を疫病吐きで絞められて厳しい状況になるも、除去って巻き返し。
破滅的な行為で定期的に流されるも、猫を4枚引いたのでそこで勝ち。
G2後 2ターン目に頭の混乱で相手の土地が少なく、手札が重いことに気がついたので名誉回復で割ってビートして勝ち。土地が少ないキープを咎めるスタイル!

R2 トレンチ ×〇×
G1後 生き物を4体並べビートするも、メインラッカボルバーを出せれ処理できずに負け。手札が土地4枚になったらしゃーない。
G2先 相手が2マリしたのでガリーナ騎士で殴り切って勝ち。
G3後 なんか頭の混乱を3枚引く。そして他の身が少なく負け。悲しい。

R3 青タッチステロイド〇×〇
3連後手スタート、猫がいるもなぜかキツイ試合展開、毎回数点まで削られる。3戦目はダブマリスタートで負けを覚悟、途中で1点まで削られるも何故勝った。激戦すぎて対戦内容を忘れたけど、途中でお互いの手札が尽きてデッキトップ勝負になったことは覚えている。

R4 カウンターモンガー ×〇-
G1先 メインジャングルの障壁を出され、猫でしか超えることが出来ない状況で疫病吐きにやられて負け。
G2後 グダグダ試合の果てに、相手のコンバットミスで勝ち。完全に負け試合だったものの何とかなった。
G3後 時間が無いため。引き分け。

R5 ハンデス型クローシスコン 〇×〇
G1後 騎士と猫出したら相手が除去できずに殴り勝ち
G2後 なんやかんやぐだってデッキトップ勝負になりウルザ10点で負け。
G3先 騎士魔導士魔導士憤怒鬼で高速で殴って勝ち。

R6 青黒ビート 〇〇
G1後 2ターン目、頭の混乱から相手の手札にあったリコイルを2枚確認し、憤怒鬼を抜く。そして相手の3ターン目、リコイルで土地を戻されることを警戒するも、塩の湿地がタップイン。その隙をついて翻弄する魔導士で手札2枚止めて殴り勝ち。
G2後 相手が土地事故し、青の使い魔を2枚出す。黒マナが見えなかったので、名誉回復で土地割って勝ち殴り勝ち。

R7 トレンチ×〇〇
こちらのカバレージに纏めてあります!
マリガンをする勇気があるものが勝つ!

https://note.com/coverage2020/n/nd312997d1b60

SE1 BBB ××
G1後 先に展開されて、こちらの生き物はカブーで焼かれグッドゲーム。そらこのマッチで先手取られてたら負け。
G2先 3マリするも、いずれも土地が2枚しか無く負け!
最後はマジックの基本である土地に言わされて負け。仕方ないね('ω'`)

最後に

今回のデッキ、身内で最後まで調整し、強い強いと言われていた嘘か真かをほぼ全てのマッチでサイドアウトして挑みましたが、無事に結果を残すことができました。大会に向け練習と調整、意見交換を繰り返し、メタに合った良いデッキを作る。その過程がとても面白く楽しかったです。

主催の添削さんと運営、対戦頂いた皆さんありがとうございました!


蛇足

テンポがどうとうか書いておきながら普段はレガシーで頂点壊滅獣唱えて遊んでいるんだよなぁ!!('ω'`)

奇跡の頂点壊滅獣ミラーマッチ
相手のターンに輝く根本原理打つと楽しいよ!

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