ライムライト

THE GREAT DICTATORについての投稿でRhymeLightについても軽く触れたが、この作品で何が凄いかって、落ち目の芸人をラストの方まで演じて映画鑑賞者は実際のチャールズチャップリンも若い時のような喜劇のキレがなくなったのだと思い込まされます。

しかし、ところがドッコイ、ラストのバスターキートンと競演での演奏ギャグが鬼気迫るものがありまして、チャップリンのコメディアン節が健在であることを思い知らされる。

ネタバレは書きませんが、樽みたいな入れ物にスッポリハマったままバイオリンをコミカルに演じるチャップリンの芸人魂は、コロナで命を落とし、ある意味舞台で芸人人生の幕を下ろした志村けんにも通ずる凄まじいものを感じた。

メインストリーの若いバレエダンサーとの恋もペーソスに溢れていて実に味わい深かったが、ハイライトはやはり芸人チャップリンの真骨頂を見せつけた終盤の演芸にあります。

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