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雨だれ

才能の塊とはフレデリック・ショパンのような人物を指す。

GACKTがアーティスト(ミュージシャン)としてのライバルは誰か?と問われたとき、ショパンと答えていた。

ふざけでいるのか、真面目であってもカッコつけてると思われたのか?「カッコイイ!」という司会者の反応であったが、ミュージシャンとしてショパンのコンポーズ力に尊敬の念を感じて、そこをライバルとか目標に置くのはふざけている訳でもカッコつけているわけでもなく、極普通のことと思う。

この雨だれ、
黒澤明監督のオムニバス映画『夢』のゴッホの章に流れていた。
ゴッホの狂気がこの曲と見事にマッチしていた。

実際にショパンの楽曲はこの雨だれの他にも葬送行進曲で有名なピアノ曲もあの有名な陰鬱なメロディだけでなく、転調して妙に明るくなるところに逆に狂気を感じる。陰鬱の中の明るさってホントの意味のインサニティだ。

また、この雨だれは新海監督の一昨年のアニメ映画『天気の子』の喫茶店のシーンでも流れていた。

天気の子もなかなか狂気の世界を描いているから、この曲はマッチする。

バッハは音楽ほ父でヴィヴァルディは音楽の母で楽曲が素晴らしいのは当たり前として、後続のモーツァルトやベートーヴェンに負けず劣らす、いやもしかしたらショパンのほうが能力は上かも知れない。あの天才モーツァルトより上というのはなかなか言いづらいが、実際にそうである。

そしてこの雨だれは序盤はおとなしい爽やかな曲調であるが、1分57秒くらいからVTECでカムが切り替わるように途端に狂気を孕んだ怖いムードになる。
シトシト降り始めていたお天気雨が真黒な厚い雲に覆われるような感覚である。

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