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プライド・イン・タクト
このnoteでも2回ほど紹介したLIONSHEARTの歴史的銘盤『LIONSHEART』(放題『獅子の咆哮』)の翌年に発表された2ndアルバム『Pride In Tact』(プライド・イン・タクト)であるが
1994年当時のCDジャーナルのレビューは
「彼らも何だか平凡なロック・バンドになってしまった」と酷評している。
この辺りがメディアの刷り込みの恐ろしさで、こんなこと書かれていたら買う前からガッカリで買わなかったり、当時でもCDショップで試聴は出来たから、確認した人がいたとしてもサブリミナル効果のように大したことないと刷り込まれているから、ちょっと聴いただけで「あっ大したことない。やっぱり」となって購入を躊躇ってしまうだろう。
当時大学生の私はバイト代の多くをCD購入に費やしていて気に入ったCDは買いまくっていて300枚とか500枚レベルのコレクションがあった。(もっとマニアになると1000枚とか1500枚とか聞くがおそらくそこまではないだろう。)
そんな私でもあれだけ心酔していたLIONSHEARTの新譜ということで買ってもおかしくない。いや買わないのがおかしいくらいなのに、買っていなかった。500枚近く買っても買った買わないの記憶はハッキリある。
上記のようにメディア、主に専門誌のBURRN!やマサ伊藤やキャプテン和田のラジオの情報を参考にした記憶があり、もともと1stの『獅子の咆哮』もオウワーズ兄弟のネオクラシック路線が気に入っていたのに、1st発売した後、日本公演直前に神様の兄弟が脱退した時点でかなりガッカリしていたのと、それでもラジオ等で一番様式美を謳っていた楽曲「Gods Of War」ですら期待外れに当時感じて購入を止めた記憶がある。
1998年発表の『UNDER FIRE』は購入していたが大して聴き込まずお蔵入りしていた。
spotifyは凄いね。彼らの4枚のアルバムをまとめて昨年2019年10月4日に発売したお得盤albumの『Heart of the Lion』も収録されており、全曲素晴らしいサウンドで聴くことができる。
改めて『Pride In Tact』の楽曲を聴くと、なかなかどうして素晴らしい。
3曲目の「I Believe In Love」はファーストの絶対的名曲「Can´t Believe」路線(とはいえCan't Believeのほうが圧倒的に上だが)で佳曲である。
その他も全体に悪くない。いや実に良質な作品である。聴けば聴くほど味わいが深まるスルメalbumでもある。
確かに正統派様式美系の「Gods of War」はいまいち盛り上がりが弱いがこれもスルメかも知れない。
それより、オウワーズ兄弟がいなくなり作曲面や演奏面の後退を心配する向きもあったがスティーブ・オウワーズの後任のニック・バーは演奏面でなかなか頑張っていてオウワーズにも劣らない魅力を発揮している。
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